ビタミンKは身近な食材で摂取できるのもポイントだね☆
本記事では、ビタミンKの効果や、多く含む食品について詳しく紹介します。
ビタミンKの役割と効果
ビタミンKは、脂溶性ビタミンの一種で、血液凝固や骨の健康維持に重要な役割を果たす栄養素です。
1. 血液凝固
ビタミンKは、血液凝固因子の活性化に不可欠な補酵素として働きます。血液凝固因子とは、血液が固まる際に必要なタンパク質のことです。
ビタミンKが不足すると、血液凝固因子の活性化が阻害され、出血が止まりにくくなることがあります。
2. 骨の健康維持
ビタミンKは、骨の形成に関与するオステオカルシンというタンパク質の活性化を促進します。オステオカルシンは、骨にカルシウムを取り込む役割を果たします。
ビタミンKが不足すると、骨の形成が阻害され、骨粗鬆症などの骨の病気を引き起こすリスクが高くなります。
3. その他の効果
ビタミンKには、以下のような効果も期待できます。
- 動脈硬化の予防: ビタミンKは、血管を拡張し、血栓の形成を抑制する効果があります。
- がん予防: ビタミンKには、抗酸化作用があり、活性酸素による細胞の損傷を防ぐ効果があります。
- 美肌効果: ビタミンKには、コラーゲンの生成を促進する効果があります。
ビタミンKは他のビタミンと何が違う?
ビタミンKは、他のビタミンと以下の点が大きく異なっています。
1. 脂溶性ビタミンである
ビタミンKは、脂溶性ビタミンの一種です。脂溶性ビタミンは、脂肪に溶けやすく、水に溶けにくい性質を持っています。
ビタミンには、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの2種類があります。
- 水溶性ビタミン: 水に溶けやすく、体内に蓄積されにくい。
- 脂溶性ビタミン: 脂肪に溶けやすく、体内に蓄積されやすい。
2. 体内で合成される
ビタミンKは、腸内細菌によって合成されます。一方、他のビタミンの中には、体内で合成できないものがあります。
- 体内で合成できないビタミン: ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE
- 体内で合成できるビタミン: ビタミンB群、ビタミンK
3. 血液凝固に関与する
ビタミンKは、血液凝固に関与する唯一のビタミンです。他のビタミンには、血液凝固に関与するものはありません。
4. 骨の健康維持に関与する
ビタミンKは、骨の健康維持に関与する唯一のビタミンです。他のビタミンには、骨の健康維持に関与するものはありません。
5. 過剰摂取による中毒症状が少ない
ビタミンKは、過剰摂取による中毒症状がほとんどありません。一方、他のビタミンの中には、過剰摂取による中毒症状を起こすものがあります。
ビタミンKの多い食品
ビタミンKを多く含む食品は以下の通りです。
- 緑黄色野菜: ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、モロヘイヤ、アスパラガス、パセリ、しそなど
- 海藻類: わかめ、昆布、ひじき、海苔など
- 納豆: 納豆は、ビタミンKを多く含む食品として特に有名です。
- チーズ: チーズは、動物性食品の中でもビタミンKを多く含む食品です。
- その他: 卵、レバー、鶏肉、豚肉、魚介類など
これらの食品を積極的に摂取することで、ビタミンKを十分に摂取することができます。
ビタミンKが多い食品TOP10
順位 | 食品 | ビタミンK含有量(μg/100g) | 備考 |
---|---|---|---|
1位 | 玉露(茶類) | 4000 | 高級緑茶の一種 |
2位 | 抹茶(茶類) | 2900 | 粉末状の緑茶 |
3位 | あまのり(ほしのり) | 2600 | 海苔の一種 |
4位 | わかめ(乾燥わかめ、板わかめ) | 1800 | 海藻類 |
5位 | 納豆 | 1200 | 発酵食品 |
6位 | ほうれん草 | 230 | 緑黄色野菜 |
7位 | 小松菜 | 180 | 緑黄色野菜 |
8位 | 春菊 | 160 | 緑黄色野菜 |
9位 | ブロッコリー | 130 | 緑黄色野菜 |
10位 | パセリ | 120 | ハーブ |
注記:
- ビタミンK含有量は、品種や栽培方法、調理方法などによって多少異なります。
- この表は、100gあたりのビタミンK含有量を比較したものです。
ビタミンKを多く含むフルーツはある?
フルーツには、ビタミンKを豊富に含むものは少ないですが、以下のようなものがあります。
- キウイフルーツ: 1個(約60g)あたり、ビタミンKが約15μg含まれています。これは、1日の推奨摂取量の約10%に相当します。
- プルーン: 100gあたり、ビタミンKが約25μg含まれています。
- ブルーベリー: 100gあたり、ビタミンKが約10μg含まれています。
- イチゴ: 100gあたり、ビタミンKが約6μg含まれています。
- グレープフルーツ: 100gあたり、ビタミンKが約5μg含まれています。
これらのフルーツは、ビタミンK以外にも、ビタミンCや食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。
ただし、フルーツは、ビタミンKの含有量が比較的少ないため、ビタミンKを効率的に摂取するには、緑黄色野菜や海藻類、納豆などの食品と一緒に摂取することがおすすめです。
ビタミンKを効率的に摂取する方法
ビタミンKを多く含む食品を積極的に摂取する以外に、効率的に摂取するためには、以下の点に注意しましょう。
油と一緒に摂取する
ビタミンKは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂取すると吸収率がアップします。
そのため、緑黄色野菜を炒める、納豆にオリーブオイルをかける、チーズをドレッシングと一緒に食べるなど、油と一緒に摂取することを意識しましょう。
腸内環境を整える
ビタミンKは、腸内細菌によって合成されます。
腸内環境を整えることで、ビタミンKの合成を促進することができます。
腸内環境を整えるために、以下のようなことを心がけましょう。
- 食物繊維を多く摂取する: 食物繊維は、腸内細菌のエサとなるので、積極的に摂取しましょう。
- 発酵食品を食べる: 発酵食品には、善玉菌が豊富に含まれているので、積極的に食べましょう。
- 規則正しい生活を送る: 規則正しい生活を送ることで、腸内環境が整いやすくなります。
サプリメントを検討する
緑黄色野菜や海藻類、納豆などの食品を十分に摂取できない場合は、サプリメントを検討するのも一つの方法です。
サプリメントを選ぶ際には、信頼できるメーカーのものを選び、用法・用量を守って摂取するようにしましょう。
ビタミンKの吸収を妨げる可能性のあるものを避ける
- アルコール: アルコールは、ビタミンKの吸収を妨げる可能性があります。過度な飲酒は控えましょう。
- 抗凝血薬: 抗凝血薬を服用している場合は、ビタミンKの摂取量について医師に相談する必要があります。
ワーファリンは、抗凝血薬の一種で、血液の凝固を抑制する作用があります。一方、ビタミンKは、血液凝固に関与する重要な栄養素です。
ワーファリンを服用している場合、ビタミンKを多く含む食品の摂取には注意が必要です。ビタミンKを多く摂取すると、ワーファリンの効果が弱まってしまう可能性があります。
ワーファリンの効果が弱まると、血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高くなります。
ビタミンKの摂取量
ビタミンKの1日の適切な摂取量は
- 成人男性: 120μg/日
- 成人女性: 90μg/日
過剰摂取のリスク
ビタミンKは、脂溶性ビタミンなので、体内に蓄積されやすいという特徴があります。しかし、食事からの過剰摂取による健康被害は報告されていません。
ただし、サプリメントで高用量を長期にわたって摂取すると、以下のリスクがある可能性が指摘されています。
- 血栓ができやすくなる: ビタミンKは、血液凝固を促進する作用があるため、高用量の摂取は血栓ができやすくなる可能性があります。
- 肝機能障害: 動物実験では、高用量のビタミンKの摂取が肝機能障害を引き起こすことが示されています。
不足のリスク
ビタミンKが不足すると、以下の症状が現れる可能性があります。
- 出血しやすい: ビタミンKが不足すると、血液凝固がうまくできなくなり、出血しやすくなります。
- 鼻血: 鼻血は、ビタミンK不足の初期症状の一つです。
- 月経過多: 月経過多は、女性がビタミンK不足に陥っている可能性があります。
- 易骨折: ビタミンKは、骨の健康維持にも重要です。ビタミンKが不足すると、骨が弱くなり、骨折しやすくなります。
ビタミンKは、血液凝固や骨の健康維持に重要な役割を果たす栄養素ですが、意外と知られていない豆知識がいくつかあります。
意外と知られていないビタミンKの豆知識
ビタミンKには2種類ある
ビタミンKには、ビタミンK1とビタミンK2の2種類があります。
- ビタミンK1:緑黄色野菜などに多く含まれ、血液凝固に関与します。
- ビタミンK2:チーズや納豆などに多く含まれ、骨や歯の健康維持に関与します。
ビタミンKは青汁にも含まれている
青汁は、ビタミンKを多く含む食品の一つです。サプリメント以外に手軽にビタミンKを摂取したい場合は、青汁を飲むのもおすすめです。
ビタミンKは葉酸と一緒に摂取すると効果的
葉酸は、ビタミンKと同様に血液凝固に関与する栄養素です。葉酸と一緒にビタミンKを摂取すると、より効果的に血液凝固を促進することができます。
ビタミンKサプリメントを選ぶ際は、K2が含まれているものを
ビタミンKサプリメントを選ぶ際は、K2が含まれているものを選ぶことをおすすめします。
K2を推奨する理由
- K2の方が、体内で吸収されやすく、利用されやすい: K2は、体内酵素によって活性型に変換され、骨や歯に取り込まれます。K1は、K2に変換される過程を経るため、K2よりも吸収されにくく、利用されにくいという研究結果があります。
- K2の方が、健康への効果が幅広い: K2は、骨や歯の健康維持だけでなく、血管の弾力性保持、アンチエイジング効果などが期待できます。K1は、主に血液凝固に関与する役割です。
- K1は、食品から十分に摂取できる: 緑黄色野菜などに多く含まれるK1は、食事から十分に摂取することができます。一方、K2は、チーズや納豆などの限られた食品にしか含まれていないため、食事からの摂取が難しい場合があります。
体内で合成できるビタミンK!
他のビタミンには無いようなビタミンKにしか関与しない役割もあるんだって!