便秘解消・ダイエット・美肌まで期待できる一方、注意点もあるぞ!
本記事では、プルーンの栄養と健康効果について詳しく紹介します。
目次
プルーン100gあたりの栄養素
栄養素 | 量 | 単位 |
---|---|---|
エネルギー | 247 | kcal |
たんぱく質 | 2.4 | g |
脂質 | 0.3 | g |
炭水化物 | 63.8 | g |
食物繊維 | 7.5 | g |
– 水溶性食物繊維 | 3.4 | g |
– 不溶性食物繊維 | 4.1 | g |
カリウム | 736 | mg |
カルシウム | 43 | mg |
マグネシウム | 30 | mg |
鉄 | 1.7 | mg |
亜鉛 | 1.2 | mg |
銅 | 0.3 | mg |
ビタミンA | 40 | μgRAE |
ビタミンE | 1.3 | mg |
ビタミンB1 | 0.1 | mg |
ビタミンB2 | 0.04 | mg |
ナイアシン | 1.1 | mg |
パントテン酸 | 0.6 | mg |
葉酸 | 10 | μg |
プルーンは、カリウム、食物繊維、ビタミンA、ビタミンEなどが豊富に含まれたドライフルーツです。
プルーンの健康効果
1. 便秘解消
プルーンは、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
- 不溶性食物繊維: 腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便の量を増やす
- 水溶性食物繊維: 便を柔らかくし、排便を促す
これらの作用により、便秘解消に効果があるとされています。
研究結果:
2週間、毎日100gのプルーンを摂取した便秘患者では、排便回数と便の柔らかさが有意に向上したという研究結果があります。
2. 貧血予防
プルーンには、鉄分が豊富に含まれています。鉄分は、赤血球のヘモグロビンを作るために必要な栄養素であり、貧血予防に効果があるとされています。
- 成人男性: 10.5mg
- 成人女性: 7.1mg
100gあたりの鉄分含有量: 1.7mg
3. 骨粗鬆症予防
プルーンには、カルシウムとマグネシウムが豊富に含まれています。
- カルシウム: 骨や歯の形成に不可欠な栄養素
- マグネシウム: カルシウムの吸収を促進する効果
これらの作用により、骨粗鬆症予防に効果があるとされています。
研究結果:
1年間、毎日100gのプルーンを摂取した閉経後女性では、骨密度が有意に向上したという研究結果があります。
4. アンチエイジング
プルーンには、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。
- 抗酸化物質: 体内の活性酸素を除去し、細胞の老化を防ぐ効果
活性酸素は、シミやシワ、たるみなどの原因となるため、抗酸化物質の摂取はアンチエイジングに効果的とされています。
5. 美肌効果
プルーンには、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、美肌効果があるとされています。コラーゲンは、肌のハリや弾力を保つために必要な成分です。
6. その他の健康効果
- 血圧を下げる: カリウムには、血圧を下げる効果がある
- コレステロールを下げる: 食物繊維には、コレステロールを下げる効果がある
- 免疫力を高める: ビタミンCには、免疫力を高める効果がある
乾燥プルーンと生のプルーンの徹底比較
乾燥プルーンと生のプルーンは、同じ果実から作られているものの、水分量、糖度、食感、栄養価、価格、用途など様々な点で違いがあります。
1. 水分量
- 乾燥プルーン: 生のプルーンの約80%の水分が除去されています。そのため、水分量が少なく、干しぶどうのような食感になります。
- 生のプルーン: 水分量が多く、ジューシーで柔らかい食感です。
2. 糖度
- 乾燥プルーン: 水分が除去されることで、糖度が生のプルーンの約2倍になります。甘みが強く、デザートやお菓子などに適しています。
- 生のプルーン: 糖度は比較的低く、酸味と甘味のバランスが良く、そのまま食べたり、料理に活用したりできます。
3. 食感
- 乾燥プルーン: 弾力があり、噛みごたえがあります。
- 生のプルーン: 柔らかく、ジューシーです。
4. 栄養価
- 乾燥プルーン: 水分量が減ることで、食物繊維、カリウム、鉄分などの栄養素が濃縮されます。特に、食物繊維は生のプルーンの約3倍以上含まれています。
- 生のプルーン: ビタミンCやビタミンEなどの水溶性ビタミンが豊富です。
5. 価格
- 乾燥プルーン: 生のプルーンよりも重量あたりの価格が高くなります。これは、水分を除去する工程や保存にかかるコストが反映されているためです。
- 生のプルーン: 乾燥プルーンよりも重量あたりの価格が安くなります。
6. 用途
- 乾燥プルーン: そのまま食べたり、ヨーグルトやグラノーラに混ぜたり、お菓子作りに使ったりするのに適しています。
- 生のプルーン: そのまま食べたり、サラダやスムージーに入れたり、ジャムやコンポートに加工したりするのに適しています。
7. その他
- 保存性: 乾燥プルーンは、生のプルーンよりも保存性が格段に高くなります。常温で数ヶ月保存できます。
- 持ち運び: 乾燥プルーンは、軽くて持ち運びに便利です。
- 加工: 乾燥プルーンは、生のプルーンよりも加工しやすいという利点もあります。
項目 | 乾燥プルーン | 生のプルーン |
---|---|---|
水分量 | 少ない | 多い |
糖度 | 高い | 低い |
食感 | 弾力がある | 柔らかい |
栄養価 | 食物繊維、カリウム、鉄分が豊富 | ビタミンC、ビタミンEが豊富 |
価格 | 高い | 安い |
用途 | そのまま食べる、ヨーグルトやグラノーラに混ぜる、お菓子作り | そのまま食べる、サラダやスムージーに入れる、ジャムやコンポートに加工 |
保存性 | 高い | 低い |
持ち運び | 便利 | 不便 |
加工 | しやすい | 難しい |
どちらを選ぶべき?
乾燥プルーンと生のプルーンは、それぞれ異なる特徴を持っています。
- 手軽に栄養補給したい: 乾燥プルーンがおすすめです。食物繊維やカリウムなどの栄養素が豊富に含まれており、持ち運びにも便利です。
- 自然な甘みを楽しみたい: 生のプルーンがおすすめです。糖度が低く、酸味と甘味のバランスが良く、そのまま食べたり、料理に活用したりできます。
- 料理に活用したい: 生のプルーンがおすすめです。ジャムやコンポートなどに加工すると、料理のアクセントになります。
お好みや目的に合わせて、乾燥プルーンと生のプルーンを使い分けてみてください。
プルーンの栄養を効率的に摂取する方法
プルーンは、豊富な栄養素と様々な健康効果が期待できるドライフルーツです。しかし、食べ方によっては栄養を十分に吸収できないこともあります。
1. 栄養を効率的に摂取する方法
- ビタミンCと一緒に食べる: プルーンに含まれる鉄分は、非ヘム鉄と呼ばれる吸収されにくい鉄分です。ビタミンCと一緒に摂取することで、非ヘム鉄の吸収率を高めることができます。ビタミンCが豊富な果物としては、キウイ、イチゴ、グレープフルーツなどがあります。
- 油と一緒に食べる: プルーンに含まれるビタミンAは、脂溶性ビタミンです。油と一緒に摂取することで、体内に吸収されやすくなります。オリーブオイル、亜麻仁油、ナッツ類などがおすすめです。
- ヨーグルトと一緒に食べる: プルーンに含まれる食物繊維は、腸内環境を整える効果があります。ヨーグルトに混ぜて食べることで、善玉菌を増やし、腸内環境をさらに改善することができます。
- 細かく刻んで食べる: プルーンを細かく刻んで食べることで、表面積が増え、消化吸収されやすくなります。
- 温めて食べる: プルーンを温めて食べることで、柔らかくなり、消化吸収されやすくなります。
2. 相性の良い食材
- ヨーグルト: プルーンとヨーグルトは、食物繊維と乳酸菌が豊富で、腸内環境を整える効果が相乗的に働きます。
- ナッツ類: プルーンとナッツ類は、鉄分、亜鉛、ビタミンEなどの栄養素が豊富で、貧血予防やアンチエイジング効果が期待できます。
- チーズ: プルーンとチーズは、カルシウム、マグネシウム、ビタミンDなどの栄養素が豊富で、骨粗鬆症予防効果が期待できます。
- 鶏肉: プルーンと鶏肉は、鉄分、たんぱく質、ビタミンB群などの栄養素が豊富で、疲労回復効果が期待できます。
- 根菜類: プルーンと根菜類は、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富で、便秘解消やデトックス効果が期待できます。
3. 相性の悪い食材
- 高糖質の食品: プルーンは糖質が多いため、白米、パン、お菓子などの高糖質の食品と一緒に食べると、血糖値が急上昇する可能性があります。
- カフェイン: プルーンに含まれる鉄分は、カフェインによって吸収されにくくなります。コーヒーや紅茶を飲む場合は、食後30分以上してからにしましょう。
- アルコール: アルコールは利尿作用があり、プルーンに含まれるカリウムを排出しやすくします。
プルーンは薬膳で重宝されている?
プルーンは、薬膳でも古くから重宝されている食材です。薬膳的食べ方として下記があげられます。
- そのまま食べる: 乾燥プルーンをそのまま食べると、手軽にプルーンの栄養素を摂取することができます。
- お茶にする: 乾燥プルーンを水に浸して煮出し、お茶として飲むことができます。血行促進や便秘解消に効果的です。
- スープに入れる: 鶏肉や野菜と一緒にスープに入れると、プルーンの甘みと酸味が加わり、深い味わいになります。
- 煮物に入れる: 豚肉や根菜類と一緒に煮物に入れると、プルーンの甘味が食材に染み込み、コクのある仕上がりになります。
- デザートにする: ヨーグルトやグラノーラに混ぜたり、ケーキやクッキーなどの生地に混ぜたりして、デザートとして楽しむことができます。
プルーンは1日何粒が良い?
プルーンの1日の適量は、4~5粒(約40g)と言われています。これは、カロリーが約100kcal、食物繊維が約10g程度に相当する量です。
食べる量を決める際のポイント
- 目的: 便秘解消、貧血予防、アンチエイジングなど、目的によって適切な量は異なります。
- 体調: 体調が悪い場合は、食べ過ぎるとお腹が張ったり、下痢になったりする可能性があるため、様子を見ながら量を調整しましょう。
- 体質: 体質によっては、少量でもお腹がゆるくなることがあるので、注意が必要です。
- その他: 他の食品からの栄養摂取状況なども考慮する必要があります。
食べ過ぎの注意点
- プルーンは糖質が多いため、食べ過ぎると肥満や糖尿病などの原因になる可能性があります。
- 食物繊維が豊富なので、食べ過ぎるとお腹が張ったり、下痢になったりする可能性があります。
- カリウムを多く含んでいるため、腎臓機能が低下している場合は食べ過ぎに注意が必要です。
プルーンの知られざる豆知識
プルーンは、栄養価が高く、様々な健康効果が期待できるドライフルーツとして広く知られています。しかし、その奥深い魅力はまだまだ知られていないものも多くあります。
ここでは、そんなプルーンの知られざる豆知識をいくつかご紹介します。
1. プルーンは実は「スモモ」
プルーンは、ドライにした西洋スモモの果実です。英語では「prune」と呼ばれますが、これはフランス語の「pruneau」に由来しており、「スモモ」という意味です。
2. プルーンは紀元前から食べられていた
プルーンの栽培の歴史は古く、紀元前から地中海沿岸地域で栽培されていたと言われています。その後、シルクロードを経て中国に伝来し、日本には江戸時代に伝わったとされています。
3. プルーンは世界中で愛されている
プルーンは、世界中で愛されているドライフルーツです。特に、アメリカ合衆国、フランス、ドイツなどの欧米諸国で人気が高く、年間を通して大量に消費されています。
4. プルーンは「奇跡の果実」と呼ばれていた
中世ヨーロッパでは、プルーンは「奇跡の果実」と呼ばれていました。これは、プルーンが様々な病気を治す効果があると信じられていたためです。
5. プルーンはNASAでも注目されている
プルーンは、宇宙飛行士の健康維持に役立つ食品として、NASAでも注目されています。これは、プルーンが豊富な栄養素と抗酸化物質を含むためです。
6. プルーンは様々な品種がある
プルーンには、フレンチ、イタリアン、ロビンスンなど、様々な品種があります。それぞれに味や食感、大きさなどが異なります。
ドライフルーツで人気の1つ「プルーン」
海外で「ミラクルフルーツ」とも呼ばれているんだって!