小魚はプランクトンを主食としているため、プランクトンの栄養素を丸ごと摂取することができるんじゃ!
プランクトンには、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など、様々な栄養素が含まれており、小魚は栄養価の高い食材として知られているぞ☆
今回は、小魚の栄養、選び方、簡単で美味しい食べ方についても詳しくご紹介します。
目次
小魚とは?
小魚(こいさな)とは、体長が小さい魚の総称です。明確な定義はありませんが、一般的には体長が10cm未満程度の魚を指します。
地域によって呼び方が異なる場合もありますが、地域全体で小型の魚をまとめて「小魚」と呼ぶことが多いです。
小魚の種類
小魚には、イワシ、ニシン、アジ、サバ、サンマ、タラ、サケ、ハマグリ、シジミ、エビ、イカなど、様々な種類があります。
以下では、代表的な小魚の種類と特徴について詳しく説明します。
1. イワシ
イワシは、ニシン目ニシン科に属する魚です。世界中の温帯・熱帯海域に分布しており、日本でも食用魚として広く親しまれています。
イワシには、マイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシなど、いくつかの種類があります。
イワシは、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれています。特に、カルシウムは骨や歯の形成に不可欠な栄養素であり、イワシは骨ごと食べることができるため、効率的にカルシウムを摂取することができます。
イワシは、煮干し、佃煮、ちりめんじゃこなど、様々な加工食品として販売されています。また、新鮮なイワシは刺身や唐揚げなどに調理して食べることもできます。
2. ニシン
ニシンは、ニシン目ニシン科に属する魚です。北太平洋に分布しており、日本でも古くから食用魚として親しまれています。
ニシンは、春に産卵のために沿岸に近づき、漁獲されます。この春のニシンの漁獲を「春ニシン漁」と呼び、ニシンは「春の訪れを告げる魚」として親しまれています。
ニシンは、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれています。特に、ビタミンDは骨の形成を促進する効果があり、カルシウムの吸収を促進する効果も期待できます。。
ニシンは、甘露煮、昆布締め、棒煮など、様々な加工食品として販売されています。また、新鮮なニシンは刺身や焼き魚などに調理して食べることもできます。
3. サヨリ
サヨリは、サヨリ目サヨリ科に属する魚です。日本沿岸の温帯・暖帯海域に分布しており、美しい体色で知られています。
サヨリは、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれています。特に、ビタミンDは骨の形成を促進する効果があり、カルシウムの吸収を促進する効果も期待できます。
サヨリは、鮮魚として刺身や塩焼きなどに調理して食べるのが一般的です。また、天ぷらや唐揚げにもよく使われます。
4. カタクチイワシ
カタクチイワシは、スズキ目アンコウ科に属する魚です。
世界中の温帯・熱帯海域に分布しており、小魚の中でも特に小型です。カタクチイワシは、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれています。
特に、カルシウムは骨や歯の形成に不可欠な栄養素であり、カタクチイワシは骨ごと食べることができるため、効率的にカルシウムを摂取することができます。
カタクチイワシは、煮干し、ちりめんじゃこ、魚粉など、様々な加工食品として利用されています。
5. シラス
シラスは、イワシやカタクチイワシなどの稚魚です。体長が5cm未満のものをシラスと呼び、地域によって呼び方が異なる場合もあります。
シラスは、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれています。特に、カルシウムは骨や歯の形成に不可欠な栄養素であり、骨ごと食べるため、カルシウムを効率的に摂取することができます。
シラスは、釜揚げシラス、釜揚げ桜エビ、釜揚げシラス干しなど、様々な加工食品として販売されています。また、新鮮なシラスは丼ぶりや味噌汁などに調理して食べることもできます。
6. アジ
アジは、スズキ目アジ科に属する魚です。
世界中の温帯・熱帯海域に分布しており、日本でも食用魚として広く親しまれています。アジは、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれています。
特に、ビタミンB1は疲労回復に効果があり、ビタミンB12は神経の機能を維持する効果が期待できます。
アジは、刺身、塩焼き、煮魚、唐揚げなど、様々な調理方法で楽しむことができます。
7. サバ
サバは、スズキ目サバ科に属する魚です。世界中の温帯・熱帯海域に分布しており、日本でも食用魚として広く親しまれています。
サバは、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれています。特に、ビタミンDは骨の形成を促進する効果があり、カルシウムの吸収を促進する効果も期待できます。
サバは、塩焼き、味噌煮、西京焼き、缶詰など、様々な調理方法で楽しむことができます。
8. サンマ
サンマは、スズキ目サンマ科に属する魚です。北太平洋に分布しており、秋に旬を迎えることで知られています。
サンマは、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれています。特に、EPAは血液をサラサラにする効果が強く、動脈硬化や脳梗塞の予防に効果が期待できます。また、DHAは脳の働きを活性化し、記憶力や集中力を高める効果が期待できます。
サンマは、塩焼き、煮魚、味噌煮など、主に秋に旬の時期に調理して食べられます。
9. メダカ
メダカは、カダヤシ目メダカ科に属する魚です。東アジアに分布しており、日本でも古くから観賞魚として親しまれています。
近年では、食用メダカも開発されており、カルシウム、ビタミンD、DHA・EPAが豊富に含まれていることが分かっています。特に、ビタミンB12は神経の機能を維持する効果があり、葉酸は貧血予防に効果が期待できます。
食用メダカは、唐揚げ、煮魚、天ぷらなど、様々な調理方法で楽しめます。
10. フナ
フナは、コイ目コイ科に属する魚です。東アジアに分布しており、日本でも古くから食用魚として親しまれています。
フナは、カルシウム、ビタミンD、ビタミンB1が豊富に含まれています。特に、ビタミンB1は疲労回復に効果があり、エネルギー代謝を促進する効果も期待できます。
フナは、煮魚、唐揚げ、甘露煮など、様々な調理方法で楽しめます。
小魚の栄養
1. カルシウム
- 骨や歯の形成に不可欠な栄養素
- 小魚は骨ごと食べるため、効率的にカルシウムを摂取できる
- 骨粗鬆症の予防に効果が期待できる
2. ビタミンD
- カルシウムの吸収を促進する効果
- 骨の形成を促進する効果
- 免疫力を高める効果
3. DHA・EPA
- 脳の働きを活性化する効果
- 血液をサラサラにする効果
- 動脈硬化や脳梗塞の予防に効果が期待できる
- 生活習慣病の予防に効果が期待できる
4. 鉄分
- 酸素運搬に関わる栄養素
- 貧血予防に効果が期待できる
- スタミナアップに効果が期待できる
5. その他の栄養素
- ビタミンB群:疲労回復、エネルギー代謝促進
- ビタミンA:視力維持、免疫力向上
- タウリン:脳の機能維持、血圧調整
小魚は、これらの栄養素をバランス良く含んでいるため、栄養価の高い食材として知られています。
特に、カルシウムは骨や歯の形成に不可欠な栄養素であり、小魚は骨ごと食べることができるため、効率的にカルシウムを摂取することができます。また、DHA・EPAは脳の働きを活性化し、血液をサラサラにする効果が期待できます。
目的別おすすめ小魚ガイド
目的 | おすすめの小魚 | 理由 | 選び方 | ポイント |
---|---|---|---|---|
カルシウム補給 | * シラス * カタクチイワシ * マイワシ * ニシン | 骨ごと食べられる | 新鮮なもの、加工食品なら国産のもの | 骨が柔らかい種類を選ぶと食べやすい |
DHA・EPA摂取 | * サバ * アジ * サンマ | 青背魚に豊富 | 旬の時期のもの、脂乗りの良いもの | 鮮度と脂の量をチェック |
鉄分補給 | * アジ * サバ * イワシ | 赤身魚に豊富 | 鮮度と脂の量をチェック | 鮮度が良く、脂の乗ったものの方が鉄分が多い |
手軽に食べる | * ツナ缶 * ちりめんじゃこ * 煮干し | 手軽に調理できる | 国産のもの、無添加のもの | 保存状態を確認 |
子ども向け | * シラス * ちりめんじゃこ * 金目鯛の煮干し | 骨が柔らかく、食べやすい | 味付けされていないもの、国産のもの | 骨が柔らかい種類を選ぶと食べやすい |
妊娠中・授乳中 | * サバ * アジ * イワシ | DHA・EPAが豊富 | 旬の時期のもの、脂乗りの良いもの | 鮮度と脂の量をチェック |
ダイエット中 | * カタクチイワシ* シラス | 低カロリーで高タンパク質 | 旬の時期のもの、脂乗りの良いもの | 鮮度と脂の量をチェック |
上記はあくまで目安です。体調や体質に合わせて、自分に合った小魚を選びましょう。小魚は鮮度が落ちやすいので、早めに食べることをおすすめします。
小魚の栄養を効率よく摂取する食べ方
以下では、小魚の栄養を効率よく摂取する食べ方を詳しく説明します。
1. 骨ごと食べる
小魚は、骨にカルシウムが豊富に含まれています。そのため、骨ごと食べることで、効率的にカルシウムを摂取することができます。
骨が気になる場合は、煮干しやちりめんじゃこなどの加工食品を活用するのも良いでしょう。
2. 旬の時期に食べる
小魚は、旬の時期に栄養価が高くなります。旬の時期の小魚は、脂乗りが良く、味も美味しいです。
地域の旬の時期をチェックして、新鮮な小魚を食べるようにしましょう。
3. 様々な種類の小魚を食べる
小魚には、様々な種類があります。それぞれの小魚には、特有の栄養素が含まれています。
様々な種類の小魚を食べることで、バランス良く栄養素を摂取することができます。
4. 調理方法にこだわる
小魚の調理方法によっては、栄養素が損なわれてしまう場合があります。例えば、煮魚にする場合は、煮汁に栄養素が溶け出すため、汁ごと食べるようにしましょう。
また、揚げ物にする場合は、衣にビタミンやミネラルが吸着されるため、衣ごと食べるようにしましょう。
5. 加工食品を活用する
小魚は、煮干し、ちりめんじゃこ、ツナ缶など、様々な加工食品として販売されています。加工食品は、手軽に小魚の栄養を摂取できる便利なアイテムです。
無添加のもの、国産のものなどを選ぶと良いでしょう。
栄養を最大限摂取できる簡単レシピ5選
小魚は調理が面倒と感じている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、小魚を使った簡単で栄養を最大限摂取できるおすすめレシピを5つご紹介します。
1. シラス丼
材料
- ご飯
- シラス
- ネギ
- しょうゆ
- みりん
- ごま油
- 白ごま
作り方
- ご飯を丼に盛り、シラスをのせる。
- ネギを小口切りにして散らす。
- しょうゆ、みりん、ごま油を混ぜて合わせ調味料を作る。
- 合わせ調味料をかけ、白ごまを散らして完成。
ポイント
- シラスは、冷凍のものを使う場合は解凍してから使用してください。
- お好みで、卵黄や海苔などをトッピングしても美味しくいただけます。
2. ちりめんじゃこオムレツ
材料
- 卵
- ちりめんじゃこ
- 牛乳
- 塩
- こしょう
- サラダ油
作り方
- 卵をボウルに割り入れ、牛乳、塩、こしょうを加えてよく溶きほぐす。
- ちりめんじゃこを加えて混ぜる。
- フライパンにサラダ油を熱し、卵液を流し入れる。
- 弱火でじっくりと焼き、半熟状になったら二つ折りにする。
- 両面に焼き色がついたら完成。
ポイント
- ちりめんじゃこは、焦げやすいので、弱火でじっくりと焼くのがポイントです。
- チーズや野菜などを加えても美味しくいただけます。
3. サバ缶カレー
材料
- サバ缶
- 玉ねぎ
- じゃがいも
- 人参
- カレールー
- 水
作り方
- 玉ねぎ、じゃがいも、人参をそれぞれ食べやすい大きさに切る。
- 鍋に油を熱し、玉ねぎを炒める。
- 玉ねぎがしんなりしたら、じゃがいも、人参を加えて炒める。
- サバ缶の水気を切り、身をほぐして加える。
- 水とカレールーを加えて煮込む。
- じゃがいもが柔らかくなったら完成。
ポイント
- サバ缶は、汁ごと使うとよりコクが出ます。
- 仕上げにバターを加えると、風味がアップします。
4. イワシの煮干し佃煮
材料
- イワシの煮干し
- しょうゆ
- みりん
- 砂糖
- 水
作り方
- イワシの煮干しを水で洗い、水気を切る。
- 鍋にイワシの煮干し、しょうゆ、みりん、砂糖、水を入れて煮込む。
- 煮汁が少なくなるまで煮詰めたら完成。
ポイント
- 煮干しは、苦味が気になる場合は、頭と内臓を取り除いてから使用してください。
- 仕上げにごま油を少量加えると、風味がアップします。
5. アジの南蛮漬け
材料
- アジ
- 玉ねぎ
- ピーマン
- 酢
- しょうゆ
- みりん
- 砂糖
- 生姜
作り方
- アジを三枚におろし、塩をふって10分ほど置いておく。
- 玉ねぎとピーマンは薄切りにする。
- 酢、しょうゆ、みりん、砂糖を混ぜて合わせ調味料を作る。
- アジの水気を拭き取り、片栗粉をまぶす。
- 揚げ油を熱し、アジを揚げる。
- 揚げたアジ、玉ねぎ、ピーマンを合わせ調味料に漬け込み、冷蔵庫で冷やす。
- 生姜を千切りにして添えれば完成。
ポイント
- アジは、揚げ過ぎないように注意してください。
- 漬け時間は、お好みで調整してください。
小魚と大きめの魚、どちらが栄養豊富?
一般的に、小魚は大きめの魚よりも栄養豊富と言われています。
理由としては、以下の点が挙げられます。
1. 骨ごと食べられる
小魚は、骨ごと食べられるため、カルシウムを効率的に摂取することができます。
骨にはカルシウムが多く含まれており、骨ごと食べることで、カルシウムの吸収率がアップします。一方、大きめの魚は、骨を取り除いて食べるため、カルシウムを摂取する機会が減ってしまいます。
2. 脂肪が少ない
小魚は、脂肪が少ないため、カロリーが低く、ヘルシーです。一方、大きめの魚は、種類によっては脂肪が多く、カロリーが高くなってしまうことがあります。
3. DHA・EPAが豊富
小魚は、青背魚であるイワシやアジ、サバなどは、DHA・EPAが豊富に含まれています。
DHA・EPAは、血液をサラサラにする効果や、脳の働きを活性化する効果があるとされています。一方、大きめの魚でも青背魚であれば、DHA・EPAが豊富に含まれていますが、白身魚の場合は少ない傾向があります。
4. 鉄分が豊富
小魚は、イワシやアジ、サンマなどは、鉄分が豊富に含まれています。鉄分は、貧血予防に効果があるとされています。一方、大きめの魚でも赤身魚であれば、鉄分が豊富に含まれていますが、白身魚の場合は少ない傾向があります。
ただし、小魚の方が大きめの魚よりも栄養豊富であると言っても、一概にそうとは言えません。魚の種類や調理方法によっても、栄養価は大きく変わってくるからです。
例えば、イワシとマグロを比較した場合、イワシの方がカルシウム、DHA・EPA、鉄分が豊富に含まれています。しかし、マグロはビタミンB12が豊富に含まれています。
ビタミンB12は、神経の機能を維持する効果や、赤血球の形成を促進する効果があるとされています。
このように、魚を選ぶ際には、それぞれの栄養価を比較して、自分に必要な栄養素を摂取できるものを選ぶことが大切です。
小魚は1日どのくらい食べると良い?
小魚の推奨摂取量は、年齢や性別、体調によって異なります。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、小魚の推奨摂取量は以下の通りです。
18~64歳の男性
- カルシウム:800mg/日
- DHA・EPA:2g/日
18~64歳の女性
- カルシウム:650mg/日
- DHA・EPA:1.5g/日
小魚は、カルシウムとDHA・EPAを豊富に含んでいるため、これらの推奨摂取量を満たすために、小魚を積極的に摂取することが推奨されています。具体的な量としては、1日あたり以下の量の小魚を食べることが目安です。
- シラス:約50g
- ちりめんじゃこ:約20g
- 煮干し:約15g
- サバ缶:約1缶(190g)
- アジの南蛮漬け:約1皿
ただし、上記の量はあくまでも目安であり、体調や体質に合わせて調整することが大切です。
小魚を食べ過ぎると、下痢や腹痛などの消化器症状が現れる場合があるので、注意が必要です。また、小魚はプリン体も多く含まれているため、痛風の発作を誘発する可能性があります。痛風の既往歴がある場合は、小魚の摂取量を控えめにする必要があります。
カルシウム豊富な小魚!
小魚は、魚類の赤ちゃんではなく、成魚になったばかりの小型の魚のことを指すんだって!