この記事では、ベリー類の種類や栄養、効能、比較、タイプ別のおすすめベリーなどを紹介するぞ!
目次
ベリー類の種類と特徴
ベリー類とは、バラ科に属する果実の総称です。一般的には、直径1cm以下で、肉質が柔らかく、種子が複数含まれている果実を指します。その種類は多岐に渡り、約250属、1,000種以上にも及ぶと言われています。
分類方法も様々ですが、代表的な分類法としては以下の3つが挙げられます。
1.1 植物学的な分類
- バラ科バラ亜科:イチゴ、キイチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリーなど
- ツツジ科スノキ属:ブルーベリー、クランベリーなど
- スイカズラ科スイカズラ属:ハスカップなど
- グミ科グミ属:グミなど
- クワ科クワ属:マルベリー(桑の実)など
1.2 色による分類
- 赤色系: イチゴ、ラズベリー、クランベリー、レッドカラントなど
- 青色系: ブルーベリー、ビルベリーなど
- 黒色系: ブラックベリー、ブラックカラントなど
- 紫色系: マユミ、ムラサキイチゴなど
- 黄色系: ゴールデンベリー、キイチゴの一種など
1.3 形状による分類
- 球形: イチゴ、ブルーベリー、ブラックベリーなど
- 楕円形: ラズベリー、グミなど
- 長円形: グーズベリーなど
- 腎臓形: キイチゴの一種など
- 不規則形: マユミなど
主要なベリー類
- イチゴ
最もポピュラーなベリー類で、甘酸っぱい味わいと豊富なビタミンCが特徴で、その他にも食物繊維、カリウムなどが豊富に含まれています。
品種が豊富で、代表的なものとしては「とちおとめ」、「あまおう」、「さちのか」などがある。
- ブルーベリー
ブルーベリーは、アントシアニンという色素とビタミンEが豊富に含まれています。アントシアニンは、眼精疲労の改善や、アンチエイジング効果が期待できます。
- ラズベリー
ラズベリーは、甘酸っぱい味わいと、独特の香りが特徴です。ビタミンC、食物繊維、カリウムなどが豊富に含まれています。抗酸化作用があり、老化防止や生活習慣病予防効果が期待できる。
- ブラックベリー
ブラックベリーは、濃い紫色で、濃厚な味わいが特徴です。ビタミンC、食物繊維、鉄などが豊富に含まれています。抗酸化作用があり、免疫力向上や貧血予防効果が期待できる。
- その他の注目ベリー類
クランベリー: 赤い実で、酸味が強いのが特徴です。ビタミンC、食物繊維、ポリフェノールなどが豊富に含まれています。
グーズベリー: 緑色の実で、酸味が強く、ジャムやタルトなどに加工される。
ハスカップ: 紫色から黒色の実で、甘酸っぱい味わいと豊富なビタミンCとアントシアニンが特徴。
ゴールデンベリー: 黄色い実で、甘酸っぱい味わいと豊富なビタミンCと食物繊維が特徴。
カシス: 黒い実で、酸味が強く、リキュールやジャムなどに加工されます。
ベリー類の栄養価と効果
ベリー類は、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、栄養素が豊富な果物です。特に、以下の栄養素が豊富に含まれています。
ベリー類の主な栄養素とその効果
栄養素 | 効果 |
---|---|
ビタミンC | 抗酸化作用、免疫力向上、美肌効果 |
食物繊維 | 便秘解消、腸内環境改善 |
カリウム | 血圧降下、利尿作用 |
マンガン | 骨の形成、エネルギー代謝 |
アントシアニン | 抗酸化作用、目の健康維持、アンチエイジング効果 |
その他の注目すべき栄養素として、貧血予防やエネルギー代謝促進効果が期待できる鉄分や、妊娠中の女性に特に必要な栄養素で、胎児の神経管閉鎖症予防効果が期待できる葉酸があげられます。
ベリー類は、種類によって含まれている栄養素が異なります。例えば、ブルーベリーはアントシアニンが豊富で、ラズベリーはビタミンCが豊富です。
ベリー類の栄養素の違い
栄養素の比較
主なベリー類とその栄養素
ベリー類 | 豊富な栄養素 |
---|---|
ブルーベリー | アントシアニン |
ラズベリー | ビタミンC |
ブラックベリー | 食物繊維 |
ストロベリー | ビタミンC、カリウム |
クランベリー | プロアントシアニジン |
タイプ別!おすすめベリー
タイプ | 悩み・目的 | おすすめベリー | 期待できる効果 | 補足 |
---|---|---|---|---|
美肌が気になる | アンチエイジング、美肌 | ブルーベリー、ラズベリー | ビタミンC、アントシアニン、ポリフェノール | ブルーベリーはアントシアニンが特に豊富。ラズベリーはビタミンCとポリフェノールが豊富。 |
疲労回復 | 疲労回復、体力増強 | ストロベリー、ブラックベリー | ビタミンC、クエン酸、鉄分 | ストロベリーはビタミンCとクエン酸が豊富。ブラックベリーはビタミンCと鉄分が豊富。 |
便秘解消 | 便秘解消、腸内環境改善 | ブラックベリー、ラズベリー | 食物繊維、ペクチン | ブラックベリーは食物繊維が豊富。ラズベリーは食物繊維とペクチンが豊富。 |
目の健康維持 | 目の疲労回復、視力改善 | ブルーベリー、ブラックベリー | アントシアニン、ビタミンA | ブルーベリーはアントシアニンが豊富。ブラックベリーはビタミンAとアントシアニンが豊富。 |
アンチエイジング | アンチエイジング、美肌 | ブルーベリー、ラズベリー | ビタミンC、アントシアニン、ポリフェノール | ブルーベリーはアントシアニンが特に豊富。ラズベリーはビタミンCとポリフェノールが豊富。 |
その他 | 尿路感染症予防 | クランベリー | プロアントシアニジン | 尿路感染症予防効果に加え、アンチエイジング効果も期待できる。 |
ベリー類の選び方と保存方法
選び方
選ぶポイント
- 色:全体的に鮮やかで、濃い色をしているもの。変色や茶色い部分がないもの。
- 形:ふっくらとしていて、シワシワや凹凸がないもの。傷や虫食いがないもの。
- 香り:甘酸っぱい香りが強いもの。酸っぱい臭いがないもの。
- 触感:固すぎず、柔らかすぎないもの。水分をたっぷり含んでいるもの。
- その他:パック全体が軽く、隙間なく詰まっているもの。旬の時期に買うと、より新鮮で美味しい。
種類別のポイント
- ブルーベリー:青紫色のものが完熟。表面に白い粉(ブルーム)が付着しているもの。
- ラズベリー:赤く、ツヤがあり、粒がしっかりしているもの。
- ブラックベリー:黒紫色で、ツヤがあり、弾力があるもの。
- ストロベリー:赤く、ツヤがあるもの。葉っぱが緑色で元気なもの。
- クランベリー:深紅色で、硬いもの。弾力があるもの。
保存方法
基本的な保存方法
- 冷蔵庫の野菜室:
- 洗わずに、ペーパータオルなどで軽く水気を拭き取る。
- 密閉容器に入れて保存する。
- 2~3日程度で食べる。
- 冷凍保存:
- 洗って水気をよく拭き取る。
- フリーザーバッグなどに入れて平らに冷凍する。
- 保存期間は3ヶ月程度。
種類別の保存方法
- ブルーベリー:
- 冷凍保存すると、風味が損なわれるため、冷蔵庫保存がおすすめ。
- ラズベリー:
- 傷みやすいので、早めに食べる。
- 冷凍保存すると、形が崩れるため、ジャムなどにするのがおすすめ。
- ブラックベリー:
- 冷凍保存しても、比較的形が崩れにくい。
- ストロベリー:
- 冷凍保存すると、形が崩れるため、ジャムなどにするのがおすすめ。
- クランベリー:
- 冷凍保存しても、形が崩れにくい。
ベリー類は生と冷凍どちらが良い?
ベリー類を食べる場合、生と冷凍のどちらを選ぶべきでしょうか?それぞれにメリットとデメリットがあり、状況によって最適な選択が異なります。
生ベリーのメリットとデメリット
メリット:
- 香り: 生のベリー類は、冷凍のものよりも香りが豊かです。
- 食感: 生のベリー類は、冷凍のものよりも瑞々しく、弾力のある食感が楽しめます。
- 栄養価: 生のベリー類は、冷凍のものと比べてビタミンCなどの栄養素が損なわれていません。
デメリット:
- 日持ち: 生のベリー類は、冷凍のものよりも日持ちが短く、傷みやすいです。
- 価格: 生のベリー類は、冷凍のものよりも高価な場合が多いです。
- 季節: 生のベリー類は、旬の時期しか手に入らない場合が多いです。
冷凍ベリーのメリットとデメリット
メリット:
- 日持ち: 冷凍ベリー類は、長期保存が可能で、いつでも好きな時に楽しめます。
- 価格: 冷凍ベリー類は、生のものよりも安価な場合が多いです。
- 利便性: 冷凍ベリー類は、洗ったり、ヘタを取ったりする必要がなく、すぐに使えます。
デメリット:
- 香り: 冷凍ベリー類は、生のものよりも香りが弱くなります。
- 食感: 冷凍ベリー類は、生のものよりも柔らかく、水っぽくなることがあります。
- 栄養価: 冷凍ベリー類は、解凍することで一部の栄養素が損なわれる可能性があります。
生と冷凍のどちらを選ぶべきかは、以下の要素を考慮して決めましょう。
- 用途: ジャムやスムージーを作る場合は、冷凍ベリーの方が使いやすいです。ケーキやタルトなど、見た目を重視する場合は、生のベリーの方が良いでしょう。
- 予算: 生のベリー類は、冷凍のものよりも高価な場合が多いです。予算に合わせて選びましょう。
- 季節: 生のベリー類は、旬の時期しか手に入らない場合が多いです。旬の時期であれば、生のベリーを選ぶのも良いでしょう。
- 保存期間: 長期間保存したい場合は、冷凍ベリーを選びましょう。
ベリー類に関する豆知識
1. ベリー類は実は「果実」ではない
ベリー類は、一般的に「果実」と呼ばれていますが、植物学的には「集合果」と呼ばれる果実の集まりです。集合果とは、複数の小さな果実が集まって一つの果実に見えるものを指します。例えば、イチゴは、小さな粒々一つ一つが果実であり、それが集まって全体を覆う赤い部分も果実なのです。
2. ベリー類は古代から食べられてきた
考古学者によると、ベリー類は紀元前10,000年頃に栽培されていたことがわかっています。これは、他の果実よりも数千年も早い時期です。ヨーロッパでは、イチゴやラズベリーが野生で自生しており、古代ギリシャやローマ時代から食用として利用されていました。また、北米大陸では、ネイティブアメリカンがブルーベリーやクランベリーを薬草として利用していました。
3. ベリー類は様々な神話や伝説に登場する
ベリー類は、その美しい見た目や甘酸っぱい味わいから、様々な神話や伝説に登場します。例えば、ギリシャ神話では、愛と美の女神アフロディーテの血から生まれたとされるイチゴが登場します。また、北欧神話では、雷神トールが愛する女神イドゥンが、永遠の若さを与えるベリー類を守護しているとされています。
4. ベリー類は薬草として利用されてきた歴史がある
ベリー類は、古くから様々な薬効があるとされ、薬草として利用されてきました。例えば、ブルーベリーは目の健康に良いとされ、クランベリーは尿路感染症の予防に効果があるとされています。近年では、ベリー類に含まれるポリフェノールが、抗酸化作用や抗炎症作用を持つことが科学的に証明されており、健康食品としても注目されています。
ベリー類にはイチゴ、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリーなど、様々な種類があるよね!