にんにくの栄養を最大限に高める食べ方とは?栄養価と健康効果を徹底解説

「にんにくを食べると元気になる!」って聞いたことあるけど、実際どうなんだろう?

にんにくは、世界中で料理や健康促進のために広く使用されている食材。

その独特の香りと風味だけでなく、豊富な栄養成分と健康効果にも注目が集まっているぞ!

本記事では、にんにくの主な栄養成分と健康効果について詳しくご紹介します。

にんにくの栄養価

にんにくは、ビタミンやミネラル、硫化アリルといった活性成分が含まれています。一般的な成分値(100g当たり)を以下に示します。

栄養素含有量(g)
エネルギー144kcal
水分62.6g
タンパク質6.4g
脂質0.5g
炭水化物24.4g
食物繊維2.1g
カリウム427mg
リン110mg
カルシウム24mg
マグネシウム26mg
1.2mg
亜鉛0.5mg
ビタミンC31mg
ビタミンB10.3mg
ビタミンB20.1mg
ビタミンB60.3mg
葉酸20μg
セレン11μg

にんにくは、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な野菜です。特に、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB6、セレンが豊富に含まれています。ビタミンCは、抗酸化作用があり、風邪予防に効果的です。ビタミンB1は、糖質の代謝に必要な栄養素です。ビタミンB6は、タンパク質の代謝に必要な栄養素です。セレンは、抗酸化作用があり、がん予防に効果的です。

にんにくの健康効果

にんにくは、抗菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用、抗凝血作用、血糖降下作用、コレステロール低下作用、免疫力向上作用など、さまざまな健康効果が期待されています。

  • 抗菌作用:にんにくには、アリシンやアホエンなどの成分が含まれています。これらの成分は、細菌やウイルスを殺菌する効果があります。そのため、にんにくは、風邪やインフルエンザなどの感染症の予防に効果的です。
  • 抗酸化作用:にんにくには、ビタミンCやセレンなどの抗酸化成分が含まれています。これらの成分は、体内の活性酸素を除去する効果があります。活性酸素は、老化やがんなどの原因となるため、にんにくは、これらの病気の予防に効果的です。
  • 抗炎症作用:にんにくには、アリシンやアホエンなどの成分が含まれています。これらの成分は、炎症を抑える効果があります。そのため、にんにくは、関節炎やリューマチなどの炎症性疾患の予防に効果的です。
  • 抗凝血作用:にんにくには、アリシンやアホエンなどの成分が含まれています。これらの成分は、血液を固まりにくくする効果があります。そのため、にんにくは、心臓病や脳卒中の予防に効果的です。
  • 血糖降下作用:にんにくには、アリシンやアホエンなどの成分が含まれています。これらの成分は、血糖値を下げる効果があります。そのため、にんにくは、糖尿病の予防に効果的です。
  • コレステロール低下作用:にんにくには、アリシンやアホエンなどの成分が含まれています。これらの成分は、コレステロール値を下げる効果があります。そのため、にんにくは、動脈硬化や心臓病の予防に効果的です。
  • 免疫力向上作用:にんにくには、アリシンやアホエンなどの成分が含まれています。これらの成分は、免疫力を高める効果があります。そのため、にんにくは、風邪やインフルエンザなどの感染症の予防に効果的です。

2017年に、ハーバード大学公衆衛生大学院の研究チームが、米国国立癌研究所(NCI)の支援を受けて行われた、にんにくの摂取量とがんのリスクの関係を調べた研究を発表しました。この研究では、米国の成人約98,000人を対象に、にんにくの摂取量とがんのリスクを調査しました。その結果、にんにくを多く摂取した人は、摂取しなかった人と比べて、肺がんのリスクが17%低く、前立腺がんのリスクが47%低かったと報告されました。

参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28273895/

総じて、にんにくはその栄養価と健康効果から、料理に取り入れて健康をサポートすることがおすすめな食材です。

にんにくの栄養を損なわずに食べる方法

にんにくの栄養を損なわずに食べるには、以下の点に注意しましょう。

  • 加熱するときは、なるべく短時間で:にんにくは、加熱すると、アリシンと呼ばれる成分が生成されます。アリシンは、抗菌作用や抗酸化作用など、さまざまな健康効果が期待されています。ただし、アリシンは熱に弱いため、加熱しすぎると壊れてしまうことがあります。そのため、にんにくは、なるべく短時間で加熱するようにしましょう。
  • 生で食べるときは、すりおろしたり、刻んだりして:にんにくは、生で食べると、ビタミンCやアリシンなどの栄養素を多く摂取することができます。ただし、生で食べるときは、すりおろしたり、刻んだりして、細胞を傷つけるようにしましょう。そうすることで、アリシンが生成されやすくなります。
  • 保存するときは、冷蔵庫や冷凍庫で:にんにくは、常温で保存すると、風味が落ちたり、腐ったりすることがあります。そのため、にんにくは、冷蔵庫や冷凍庫で保存するようにしましょう。冷蔵庫で保存する場合は、新聞紙に包んで、野菜室で保存します。冷凍庫で保存する場合は、すりおろしたり、みじん切りにしたりして、密閉容器に入れて保存します。
  • にんにくの摂取量は、1日あたり2~5片程度に:にんにくは、健康効果が期待されている食材ですが、過剰摂取には注意が必要です。にんにくの摂取量の目安は、1日あたり2~5片程度です。摂取量が多すぎると、胃や腸の不調などの副作用が出る可能性があります。

また、にんにくを購入する際は、においが強く、全体にツヤがあり、重みがあるものを選ぶと良いでしょう。

にんにくの栄養価を高める食材

にんにくの栄養価を更に高める食材は、以下のようなものがあります。

  • ビタミンB1を多く含む食材:にんにくは、ビタミンB1を多く含んでいますが、ビタミンB1は熱に弱く、加熱すると壊れやすいです。そのため、にんにくを加熱するときは、ビタミンB1を多く含む食材と一緒に摂取すると、ビタミンB1の吸収率を高めることができます。ビタミンB1を多く含む食材としては、豚肉、レバー、魚、豆類、玄米などがあります。
  • ビタミンCを多く含む食材:にんにくは、ビタミンCも多く含んでいます。ビタミンCは、抗酸化作用があり、アリシンの生成を助けます。そのため、にんにくとビタミンCを多く含む食材を一緒に摂取すると、アリシンの生成を促進し、健康効果を高めることができます。ビタミンCを多く含む食材としては、ブロッコリー、キウイ、オレンジ、レモンなどがあります。
  • 食物繊維を多く含む食材:にんにくは、食物繊維も多く含んでいます。食物繊維は、腸内環境を整え、アリシンの吸収を促進します。そのため、にんにくと食物繊維を多く含む食材を一緒に摂取すると、アリシンの吸収を高め、健康効果を高めることができます。食物繊維を多く含む食材としては、きのこ、野菜、海藻などがあります。

具体的なレシピとしては、以下のような例が挙げられます。

  • 豚肉のにんにく焼き

豚肉にみじん切りにしたにんにくをすり込んで焼きます。豚肉にはビタミンB1が豊富に含まれているため、アリシンの生成を促進し、にんにくの栄養価を高めることができます。

  • にんにくとブロッコリーのソテー

にんにくとブロッコリーをオリーブオイルでソテーします。ブロッコリーにはビタミンCが豊富に含まれているため、アリシンの働きを高め、にんにくの栄養価を高めることができます。

  • にんにくとトマトのスープ

にんにくとトマトをスープにして飲みます。トマトには抗酸化作用のあるリコピンが豊富に含まれているため、にんにくの抗酸化作用を高め、健康効果をより高めることができます。

にんにくは、さまざまな料理に使える万能食材です。ぜひ、にんにくと相性の良い食材を組み合わせて、健康的な食生活を送りましょう。

黒にんにくと、普通のにんにくの栄養価の違いは?

黒ニンニクと普通のニンニクには、以下の栄養価の違いがあります。

栄養素普通のニンニク黒ニンニク
アリシン100gあたり 1.4μg100gあたり 14μg
S-アリルシステイン100gあたり 1.1mg100gあたり 11mg
ポリフェノール100gあたり 10mg100gあたり 100mg
アミノ酸100gあたり 1g100gあたり 1.5g
ちゃんざらし

黒ニンニクは、普通のニンニクよりも、「ポリフェノール」「S-アリルシステイン」「アミノ酸」の栄養が豊富!!

ポリフェノールは、抗酸化作用があり、老化や生活習慣病の予防に役立つとされています。S-アリルシステインは、免疫力アップや疲労回復に効果があるとされています。アミノ酸は、体をつくる材料となる栄養素です。


黒ニンニクと、普通のニンニクとで、栄養価の違いは、主に以下の2つです。

  1. ポリフェノールの含有量が大幅に増加する

黒ニンニクは、にんにくを熟成・発酵させることで作られます。その過程で、アリシンなどの成分が分解され、ポリフェノールの含有量が大幅に増加します。

ポリフェノールには、抗酸化作用や免疫力向上作用など、さまざまな健康効果が期待されています。

  1. アリシンの含有量が減少する

アリシンは、にんにくの主な機能性成分ですが、黒ニンニクでは、その含有量が減少します。これは、アリシンが分解されるためです。

アリシンには、抗菌作用や抗酸化作用などの健康効果が期待されていますが、黒ニンニクでは、その効果は弱まると考えられています。

このように、黒ニンニクは、ポリフェノールの含有量が大幅に増加する一方で、アリシンの含有量が減少します。そのため、黒ニンニクは、ポリフェノールを効率的に摂取したい人におすすめです。

一方、アリシンの健康効果を期待したい場合は、生にんにくや、加熱したにんにくを食べるようにしましょう。

まとめ

にんにくは、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な野菜です。

また、生でも加熱しても食べることができます。生で食べると、ビタミンCやアリシンなどの栄養素を多く摂取することができます。加熱すると、ビタミンCの吸収率が低下しますが、アリシンの生成量が増えます。そのため、にんにくの栄養素を効率的に摂取するには、生と加熱を併用するのがおすすめです。炒め物、煮物、スープ、パスタ、ピザなど、さまざまな料理ににんにくを加えることで、風味や栄養価をアップさせることができます。

食事ににんにくを取り入れることで、バランスの取れた栄養摂取と健康維持に役立てましょう。

尚、にんにくは、匂いが強いため、社交場での摂取には注意が必要です。時と場に合わせて適切に摂取するようにしてください。

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ちゃんなそ
大学では農学を専攻。食の「健康」や「栄養」について勉強しながら働く会社員です。手軽に効率的に栄養を摂取、健康につながるように、食材を購入、料理しています。 このサイトでは、皆様がいきいきとした毎日を過ごすための食に関する情報を発信しています。日々の食事で、身体も心も生活習慣も変わりますよ☆