食物繊維やビタミンCなどの栄養成分も着目して、解説していこう☆
この記事では、オクラの主な栄養成分と健康効果について詳しく紹介します。
目次
オクラの栄養成分
オクラの100g当たりの栄養成分は、以下のとおりです。
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 26kcal |
たんぱく質 | 1.79g |
脂質 | 0.17g |
炭水化物 | 5.61g |
食物繊維 | 5.0g (水溶性1.4g・不溶性3.6g) |
ビタミンC | 25mg |
ビタミンB1 | 0.08mg |
ビタミンB2 | 0.05mg |
葉酸 | 56μg |
カリウム | 260mg |
カルシウム | 92mg |
マグネシウム | 51mg |
鉄 | 0.6mg |
オクラは、食物繊維、カリウム、カルシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。
食物繊維は、便秘解消や腸内環境の改善に役立ちます。また、血糖値の急上昇を抑えたり、血液中のコレステロールを下げたり、高血圧の予防に役立つとも言われています。
カリウムは、体内の余分な塩分を排出し、むくみ解消に役立ちます。また、高血圧の予防にも役立ちます。
カルシウムは、骨や歯を強くするのに役立ちます。
オクラの7つの健康効果
消化促進
- 効果: オクラには食物繊維が豊富に含まれており、消化を助ける作用があります。食物繊維は腸の動きを活発にし、便通を改善するのに役立ちます。
- 詳細: 食物繊維は腸内の善玉菌の餌となり、腸内環境を整え、便秘を予防します。また、腸の粘膜を保護する役割も果たします。
血糖値の管理
- 効果: オクラに含まれる食物繊維やポリフェノールは、血糖値の急上昇を抑える作用があります。
- 詳細: オクラの食物繊維は糖の吸収を遅らせるため、食後の血糖値の急激な上昇を防ぎます。また、インスリン感受性を改善することで、糖尿病のリスクを減少させるとされています。
心血管系の健康維持
- 効果: オクラに含まれるビタミンCやビタミンK、カリウムは心血管系の健康をサポートします。
- 詳細: ビタミンCは抗酸化作用があり、血管の健康を守ります。ビタミンKは血液の凝固を助け、カリウムは血圧を正常に保つ効果があります。
抗酸化作用
- 効果: オクラにはビタミンCやカロテノイドが含まれており、強い抗酸化作用を持っています。
- 詳細: 抗酸化物質は、体内のフリーラジカルを中和し、細胞の老化やダメージを防ぐ働きがあります。これにより、がんや心臓病のリスクを減少させる可能性があります。
皮膚の健康改善
- 効果: ビタミンCやビタミンEが皮膚の健康をサポートし、肌の弾力性や潤いを保ちます。
- 詳細: ビタミンCはコラーゲンの生成を促進し、ビタミンEは肌の保湿を助けることで、しわや乾燥を防ぎます。
免疫機能の強化
- 効果: オクラに含まれるビタミンCや亜鉛は免疫機能をサポートします。
- 詳細: ビタミンCは免疫細胞の働きを助け、亜鉛は免疫系の正常な機能を維持します。これにより、風邪や感染症の予防に寄与します。
体重管理
詳細: 食物繊維は消化に時間がかかり、長時間満腹感を持続させるため、ダイエットに適しています。また、低カロリーなのでカロリー過剰になりにくいです。タミン、ミネラルなど、夏バテ予防に役立つ栄養素を豊富に含んでいます。
効果: オクラは低カロリーでありながら、食物繊維が豊富で満腹感を促進します。
オクラの選び方と保存方法
オクラの選び方
オクラは、鮮度が命の食材です。新鮮なオクラを選ぶためには、以下のポイントに注意しましょう。
色:
- 表面が鮮やかで濃い緑色をしているもの
- 黄ばみや茶色に変色していないもの
形:
- 全体に丸みを帯びて、太さ均一のもの
- 先端が尖っていないもの
- 曲がったり、傷が付いていないもの
毛並み:
- 産毛が密生しているもの
- 毛が少なくなったり、取れていないもの
ガク:
- ガクがしっかり閉じているもの
- 開いていないもの
触感:
- 触ると弾力があるもの
- 柔らかすぎたり、硬すぎないもの
その他:
- 小さめのものの方が、柔らかくて味が良い
- ヘタが乾燥していないもの
オクラの保存方法
オクラは、乾燥や低温に弱いため、保存方法に注意が必要です。
冷蔵庫での保存:
- オクラを湿らせたキッチンペーパーで包む
- 保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する
- 保存期間は、約3~4日
立てて保存:
- オクラを立てて保存することで、水滴が下に溜まるのを防ぎ、傷みを遅らせることができる
冷凍保存:
- オクラを軽く茹で、水気を切ってから冷凍する
- 保存期間は約1ヶ月
ポイント:
- オクラは洗わずに保存する
- 保存前にヘタを取ると、より長持ちする
- 冷凍したオクラは、解凍せずにそのまま調理できる
オクラの保存方法に関する豆知識
- オクラは、ネバネバ成分が酸化すると、黒ずんでしまいます。そのため、保存する際は、密閉容器に入れ、できるだけ空気に触れないようにしましょう。
- オクラは、エチレンガスに弱い野菜です。エチレンガスは、リンゴやバナナなどの果物から発せられるガスです。そのため、オクラを果物と一緒に保存すると、傷みやすくなります。
オクラの栄養を最大限活かす方法
オクラの健康を高める食べ方としては、以下のようなものが挙げられます。
- 生食も加熱食もバランスよく摂る
オクラは、生食も加熱食もどちらでも美味しく食べることができます。生食は、ネバネバ成分をそのまま摂取でき、美容や健康効果を期待できます。加熱食は、旨味や甘みが増して、より美味しく食べることができます。
生食では、オクラを薄切りにして、サラダやおひたしに、加熱食では、和え物や炒め物などにすると良いでしょう。
- 下処理をしっかりする
オクラは、産毛や角質が残っていると、食感が悪くなります。また、産毛にはアクが含まれているため、下処理をしっかりすることで、アク抜きもできます。下処理は、板ずりをして産毛を取り除き、塩をまぶしてしばらく置いておくと、アク抜きになります。
- 茹ですぎない
オクラを茹ですぎると、ネバネバ成分が溶け出し、栄養価が低下します。茹で時間は、3〜5分程度が目安です。
- 茹で汁も捨てない
オクラの茹で汁には、食物繊維やペクチンなどの栄養素が溶け出しています。茹で汁ごと食べることで、栄養価をより高めることができます。オクラを茹でて、スープにすると良いでしょう。
オクラは下茹で必要?
オクラは、下茹でをする必要はありませんが、下茹でをすることで、以下のメリットがあります。
メリット
- 色鮮やかに仕上がる: オクラの緑色は、熱によって分解されます。下茹ですることで、緑色をより鮮やかに保つことができます。
- 食感が良くなる: 生のオクラは、独特のネバネバ感があります。下茹ですることで、ネバネバ感が軽減され、食べやすくなります。
- アク抜きができる: オクラには、シュウ酸というアクが含まれています。下茹ですることで、シュウ酸を減らすことができます。
デメリット
一方、下茹でをすることで、以下のデメリットもあります。
- 栄養素が流出する: オクラに含まれるビタミンCやカリウムなどの水溶性ビタミンは、水に溶けやすい性質があります。下茹ですることで、これらの栄養素が流出してしまう可能性があります。
- 調理時間が長くなる: 生のオクラを調理するよりも、下茹でをする手間がかかります。
下茹でをするかどうかは、調理方法や好みによって判断しましょう。
- 和え物やサラダなど、生で食べる場合は、下茹で不要です。
- 天ぷらや炒め物など、加熱調理する場合は、下茹で推奨です。
下茹での方法
- オクラをよく洗い、ヘタを取る。
- 鍋に沸騰したお湯を入れ、塩を少々加える。
- オクラを入れ、1~2分ほど茹でる。
- 茹で上がったら、冷水に取って冷ます。
- 水気を切って、食べやすい大きさに切る。
- 茹で時間は、オクラの大きさや硬さによって調整してください。
- 茹で過ぎると、栄養素が流出したり、食感が悪くなったりするので注意してください。
- 冷水に取ることで、色鮮やかに仕上がります。
オクラの栄養を高める食材
オクラは、ネバネバ成分や食物繊維、ビタミン、ミネラルなど、健康に役立つ栄養素を豊富に含んでいます。オクラの栄養を高めるためには、以下の食材と組み合わせることで、相乗効果が期待できます。
1. 梅干し
- オクラのネバネバ成分と梅干しのクエン酸が、疲労回復効果を高める。
- 梅干しの酸味が、オクラのネバネバ感を軽減する。
レシピ例:
- オクラと梅干しの和え物
- オクラと梅干しの天ぷら
- オクラと梅干しの冷奴
2. 納豆
- オクラのネバネバ成分と納豆のネバネバ成分が、Wで腸内環境を整える。
- 納豆のタンパク質とオクラのビタミンCが、免疫力向上効果を高める。
レシピ例:
- オクラと納豆のネバネバ丼
- オクラと納豆の味噌汁
- オクラと納豆の卵焼き
3. トマト
- オクラのビタミンCとトマトのリコピンが、アンチエイジング効果を高める。
- トマトの酸味が、オクラのネバネバ感を軽減する。
レシピ例:
- オクラとトマトのサラダ
- オクラとトマトの冷製パスタ
- オクラとトマトのカレー
4. 豚肉
- オクラに少ないタンパク質を豚肉が補う。
- 豚肉のビタミンB1とオクラのビタミンCが、疲労回復効果を高める。
レシピ例:
- 豚肉とオクラの炒め物
- 豚肉とオクラの煮物
- 豚肉とオクラのしゃぶしゃぶ
5. 鶏肉
- 鶏肉の低脂肪・高タンパク質とオクラの食物繊維が、ダイエット効果を高める。
- 鶏肉の旨味が、オクラのネバネバ感を軽減する。
レシピ例:
- 鶏肉とオクラのソテー
- 鶏肉とオクラのスープ
- 鶏肉とオクラの炊き込みご飯
6. ツナ
- ツナのタンパク質とオクラのビタミンCが、免疫力向上効果を高める。
- ツナの旨味が、オクラのネバネバ感を軽減する。
レシピ例:
- ツナとオクラのサラダ
- ツナとオクラのサンドイッチ
- ツナとオクラの卵焼き
オクラは1日に何本食べるのが良い?
オクラを1日に何本食べるのが良いのかは、年齢、性別、体格、健康状態、食生活などによって異なります。
目安としては、1日に3~5本程度です。食物繊維の目標量を参考にする場合は、約15本程度です。
食べ過ぎると、以下のような症状が現れる可能性があります。
- 下痢
- 消化不良
- 腹痛
- 便秘
オクラは、食物繊維が豊富なため、食べ過ぎると腸内環境が急激に変化し、下痢や便秘などの症状を引き起こす可能性があります。また、シュウ酸が含まれているため、過剰摂取は腎結石のリスクを高める可能性があります。
オクラを健康的に摂取するためには、以下の点に注意しましょう。
- 他の食材と組み合わせる
- 油と一緒に摂る
- 消化機能が弱い人は、細かく刻んで食べる
オクラはいつ食べると良い?
オクラは、朝・昼・晩、どの時間帯に食べても問題ありません。
それぞれの時間帯に食べるメリットとデメリットは以下の通りです。
朝
- メリット:
- 食物繊維が豊富なので、朝食に食べることで、便秘解消や満腹感を得やすくなる
- ビタミンCやβ-カロテンが豊富なので、朝の活動に備えてエネルギーを補給できる
- デメリット:
- ネバネバ成分が胃腸に負担をかける可能性がある
昼
- メリット:
- バランスの良いランチに、オクラを加えることで、栄養価を高められる
- 食物繊維が豊富なので、午後の活動に備えて体内にエネルギーを蓄えられる
- デメリット:
- 特になし
晩
- メリット:
- ネバネバ成分が胃腸を保護してくれるので、夜遅い食事でも胃腸への負担を軽減できる
- カロリーが低いので、ダイエット中にも安心して食べられる
- デメリット:
- 寝る前に食べると、消化不良を起こす可能性がある
オクラは、時間帯よりも、体調や体質に合わせて食べるのがおすすめです。
オクラは、時間帯よりも、体調や体質に合わせて食べるのがおすすめです。
以下のような場合は、食べる時間帯を調整しましょう。
- 胃腸が弱い方: 朝は避け、昼または晩に食べる
- 便秘の方: 朝に食べる
- ダイエット中: 晩に食べる
オクラにも様々な種類がある!?
オクラには、形や色によって、以下の種類があります。
- 角オクラ
一般的なオクラで、形が五角形の星型をしています。
- 丸オクラ
形が丸いオクラです。
- 赤オクラ
さやの表面が赤いオクラです。
- 花オクラ
花びらを食用にするオクラです。
- ミニオクラ
一般的なオクラより小さいオクラです。
日本では、角オクラが一般的に流通しています。丸オクラは、沖縄や八丈島などの一部の地域で栽培されています。赤オクラは、沖縄や鹿児島県などで栽培されています。花オクラは、観賞用として人気がありますが、食用としても利用できます。ミニオクラは、サラダやおひたしなどに向いています。
オクラの種類によって、味や食感に違いがあります。角オクラは、比較的クセがなく、食べやすいのが特徴です。丸オクラは、角オクラに比べて甘みが強く、柔らかいのが特徴です。赤オクラは、角オクラに比べて、甘みと酸味のバランスが取れているのが特徴です。花オクラは、角オクラに比べて、苦味が少ないのが特徴です。ミニオクラは、角オクラに比べて、さやの中身がぎっしりと詰まっていて、食感がよいのが特徴です。
オクラの種類によって、栄養価に大きな違いはありません。ただし、色によって、β-カロテンの含有量に違いがあります。赤オクラは、角オクラや丸オクラに比べて、β-カロテンの含有量が約2倍です。β-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、視力や皮膚の健康維持に役立つ栄養素です。
また、花オクラは、角オクラや丸オクラに比べて、ビタミンCの含有量が約1.5倍です。ビタミンCは、抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐのに役立つ栄養素です。
以下に、オクラ100gの種類ごとの栄養価を比較した表を示します。
栄養素 | 角オクラ | 丸オクラ | 赤オクラ | 花オクラ |
---|---|---|---|---|
エネルギー | 32kcal | 32kcal | 32kcal | 32kcal |
たんぱく質 | 1.2g | 1.2g | 1.2g | 1.2g |
脂質 | 0.2g | 0.2g | 0.2g | 0.2g |
炭水化物 | 6.7g | 6.7g | 6.7g | 6.7g |
食物繊維 | 2.5g | 2.5g | 2.5g | 2.5g |
ビタミンC | 11mg | 11mg | 16mg | 17mg |
β-カロテン | 100μg | 100μg | 200μg | 200μg |
カリウム | 280mg | 280mg | 280mg | 280mg |
まとめ
オクラは、食物繊維やビタミンC、カリウムなどが豊富に含まれている野菜ですが、食べ過ぎると消化不良や下痢の原因になる可能性があります。
オクラを美味しく、健康的に食べるために、適量を適切なタイミングで摂取するようにしましょう。
実はオクラにも種類があって、様々な見た目と栄養効果があるんだよ!