部位別の栄養価や、ダイエット・健康維持など目的別のおすすめ部位も解説していくぞ☆
本記事では、牛肉の栄養成分と健康に及ぼす影響について詳しく紹介します。
目次
牛肉の栄養成分
牛肉100gあたりの栄養価は、以下のとおりです。
栄養素 | 量 |
---|---|
エネルギー | 288kcal |
たんぱく質 | 29.4g |
脂質 | 19.6g |
炭水化物 | 0g |
食物繊維 | 0g |
ナトリウム | 60mg |
カリウム | 280mg |
カルシウム | 10mg |
鉄 | 2.8mg |
亜鉛 | 6.0mg |
ビタミンA | 30μg |
ビタミンB1 | 0.2mg |
ビタミンB2 | 0.2mg |
ビタミンB6 | 0.3mg |
ビタミンB12 | 2.3μg |
ナイアシン | 6.0mg |
パントテン酸 | 1.0mg |
ビタミンC | 0mg |
牛肉は、たんぱく質、脂質、鉄、亜鉛などの栄養素を豊富に含んでいます。
- たんぱく質は、筋肉や臓器の形成、細胞の修復などに必要不可欠な栄養素です。
- 脂質は、エネルギー源、細胞膜の材料、ホルモンの材料などに必要不可欠な栄養素です。
- 鉄は、赤血球のヘモグロビンの成分となり、酸素を運ぶために必要不可欠な栄養素です。
- 亜鉛は、細胞の成長や修復、免疫機能の維持などに必要不可欠な栄養素です。
牛肉は、部位によって栄養価が異なる場合があります。例えば、赤身肉は脂質が少なく、脂身が多い部位は脂質が多くなります。
牛肉の部位別の栄養価の違いとおすすめ
牛肉の部位別栄養価比較表
部位 | タンパク質 | 脂質 | カロリー | 鉄分 | 亜鉛 | ビタミンB12 |
---|---|---|---|---|---|---|
ヒレ | 22.5g | 12.0g | 273kcal | 2.0mg | 5.0mg | 2.4μg |
フィレ | 21.7g | 12.8g | 279kcal | 2.0mg | 4.9mg | 2.3μg |
サーロイン | 20.4g | 25.7g | 369kcal | 2.3mg | 6.3mg | 2.8μg |
リブロース | 20.1g | 22.1g | 331kcal | 2.2mg | 6.2mg | 2.7μg |
ショートリブ | 19.2g | 29.3g | 380kcal | 2.4mg | 6.5mg | 2.9μg |
肩ロース | 19.0g | 17.4g | 295kcal | 2.1mg | 5.8mg | 2.5μg |
バラ肉 | 17.9g | 33.2g | 424kcal | 2.0mg | 5.5mg | 2.4μg |
モモ肉 | 21.5g | 7.2g | 206kcal | 2.5mg | 6.1mg | 2.6μg |
スネ肉 | 20.8g | 5.9g | 192kcal | 2.7mg | 6.3mg | 2.8μg |
上記の値は、部位や脂肪の量によって多少異なります。
- 赤身肉は脂肪が少なくタンパク質が豊富
- 脂肪が多い部位はビタミンEやオレイン酸が豊富
牛肉の部位別おすすめ
牛肉は、部位によって脂肪の量や赤身の割合、味わいや食感が大きく異なります。ここでは、主な部位の特徴と、それぞれの部位がおすすめな人をまとめました。
部位 | 特徴 | おすすめの人 |
---|---|---|
ヒレ | 脂肪が少なく柔らかい、肉質が繊細 | 脂肪が苦手な人、柔らかい肉が好きな人 |
フィレ | ヒレとほぼ同じ | ヒレと同じ |
サーロイン | 脂肪が多く柔らかい、霜降りが多い | 脂肪の旨味が好きな人、霜降りが好きな人 |
リブロース | 脂肪と赤身のバランスが良い | 脂肪と赤身、両方を楽しみたい人 |
ショートリブ | 脂肪が多く旨味が強い | 濃厚な味わいが好きな人 |
肩ロース | 脂肪と赤身のバランスが良く、肉質が柔らかい | 柔らかい肉が好きな人、コストパフォーマンス重視の人 |
バラ肉 | 脂肪が多く濃厚な味わい | 脂肪の旨味が好きな人、カルビ好きの人 |
モモ肉 | 赤身が多く脂肪が少なめ、肉質がしっかりしている | 脂肪が苦手な人、ヘルシーな肉が好きな人 |
スネ肉 | 赤身が多く脂肪が少なめ、コラーゲンが豊富 | ヘルシーな肉が好きな人、コラーゲンを摂取したい人 |
おすすめの選び方
- 脂肪の量や赤身の割合: 脂肪の旨味が好きな人は脂肪が多い部位、ヘルシーな肉が好きな人は脂肪が少ない部位を選ぶ
- 味わい: 濃厚な味わいが好きな人はバラ肉、あっさりとした味わいが好きな人はヒレなど
- 食感: 柔らかい肉が好きな人はヒレやモモ肉、しっかりとした食感が好きな人はスネ肉など
- 価格: ヒレやサーロインは高級部位なので、価格を重視する場合は肩ロースやモモ肉など
部位別の調理方法
- 焼き肉: ヒレ、フィレ、サーロイン、リブロース、ショートリブ、肩ロース
- ステーキ: ヒレ、フィレ、サーロイン、リブロース
- すき焼き: サーロイン、リブロース、肩ロース、バラ肉
- しゃぶしゃぶ: ヒレ、フィレ
- 煮込み: ショートリブ、バラ肉、モモ肉、スネ肉
- シチュー: モモ肉、スネ肉
- カレー: モモ肉、スネ肉
牛肉の健康効果
- 筋肉づくり
牛肉には、たんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は、筋肉や臓器の形成、細胞の修復などに必要不可欠な栄養素です。そのため、牛肉を適度に摂取することで、筋肉づくりをサポートすることができます。
- 脂肪燃焼
牛肉には、L-カルニチンが含まれています。L-カルニチンは、脂肪酸をミトコンドリアへ運び、エネルギーとして利用できるようにする働きがあります。そのため、牛肉を適度に摂取することで、脂肪燃焼を促進することができます。
- 免疫力アップ
牛肉には、鉄分や亜鉛などの栄養素が含まれています。鉄分は、赤血球のヘモグロビンの成分となり、酸素を運ぶために必要不可欠な栄養素です。亜鉛は、細胞の成長や修復、免疫機能の維持などに必要不可欠な栄養素です。そのため、牛肉を適度に摂取することで、免疫力アップを期待することができます。
- コレステロール値の改善
牛肉に含まれる脂質には、LDLコレステロールを減らす効果のあるオレイン酸が豊富に含まれています。LDLコレステロールは、血管に溜まると動脈硬化の原因となるため、LDLコレステロールの低下は健康に良い影響を与えます。
- 貧血予防
牛肉に含まれる鉄分は、ヘム鉄です。ヘム鉄は、非ヘム鉄よりも吸収率が高いため、貧血予防に効果的です。
- 疲労回復
牛肉に含まれるビタミンB12は、エネルギー代謝に必要な栄養素です。そのため、牛肉を適度に摂取することで、疲労回復を促進することができます。
- 美容効果
牛肉に含まれる亜鉛は、コラーゲンの生成に必要な栄養素です。コラーゲンは、肌や髪の毛の健康に欠かせない成分です。そのため、牛肉を適度に摂取することで、美容効果を期待することができます。
牛肉の栄養を最大限に活かすポイント
1. 部位選び
牛肉は、部位によって栄養価が異なります。
- タンパク質を多く摂りたい場合は、ヒレやモモ肉などの赤身肉がおすすめです。
- 鉄分や亜鉛を多く摂りたい場合は、レバーやハツなどの内臓肉がおすすめです。
- 脂肪の旨味を楽しみたい場合は、サーロインやバラ肉などの脂肪が多い部位がおすすめです。
2. 調理方法
牛肉は、調理方法によって栄養価が変化します。
- ビタミンB群を多く摂取したい場合は、焼き肉やステーキなどの高温で短時間加熱する調理方法がおすすめです。
- 鉄分の吸収率を高めたい場合は、酸性の食品と一緒に食べるのがおすすめです。
- 脂肪を控えてヘルシーに食べたい場合は、煮込みや蒸し料理がおすすめです。
3. 保存方法
牛肉は、保存方法によって鮮度が大きく変わります。
- 冷蔵保存する場合は、ラップに包んで密閉し、できるだけ早く食べるようにしましょう。
- 冷凍保存する場合は、小分けにして冷凍し、解凍後はすぐに食べるようにしましょう。
4. 過剰摂取に注意
牛肉の適切な摂取量
牛肉の適切な摂取量は、年齢や性別、活動量などによって異なりますが厚生労働省が推奨する「日本人の食事摂取基準(2020年版)」に基づいた量です。
- 男性: 1日100~150g
- 女性: 1日80~100g
- 高齢者: 1日50~80g
- 子供: 年齢や体重によって異なる
過剰摂取の注意点
牛肉を過剰摂取すると、以下の健康リスクが高まる可能性があります。
- 肥満: 牛肉は脂肪が多く、カロリーも高いため、食べ過ぎると肥満につながります。
- 脂質異常症: 牛肉に含まれる飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やす可能性があります。
- 糖尿病: 牛肉の食べ過ぎは、血糖値を上げる可能性があります。
- 痛風: 牛肉に含まれるプリン体は、痛風のリスクを高める可能性があります。
- 大腸がん: 牛肉の過剰摂取は、大腸がんのリスクを高める可能性があるという研究結果があります。
5. 食べ合わせ
牛肉は、タンパク質や鉄分、亜鉛などの栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素をさらに高めることのできる相性の良い食材と組み合わせて食べると効率よく栄養を摂取できます。
牛肉の栄養をさらに高める相性の良い食材
1. ビタミンCを含む食品
- トマト: ビタミンCが豊富で、鉄分の吸収を促進します。サラダや煮込み料理におすすめです。
- ピーマン: ビタミンCやβ-カロテンが豊富で、牛肉の脂肪の吸収を抑える効果があります。炒め物や肉詰めにおすすめです。
- ブロッコリー: ビタミンCや葉酸が豊富で、貧血予防に効果があります。ステーキやシチューにおすすめです。
- キウイ: ビタミンCが豊富で、デザートとして食べることで、牛肉の栄養素の吸収を促進します。
2. 葉酸を含む食品
- ほうれん草: 葉酸や鉄分が豊富で、貧血予防に効果があります。煮物や炒め物におすすめです。
- レバー: 葉酸や鉄分が豊富で、貧血予防に効果があります。焼き肉や炒め物におすすめです。
- アスパラガス: 葉酸やビタミンB群が豊富で、疲労回復効果があります。炒め物やサラダにおすすめです。
3. タンパク質の吸収を助ける食品
- パイナップル: タンパク質分解酵素ブロメラインが含まれており、牛肉の消化吸収を促進します。焼き肉やステーキと一緒に食べるのがおすすめです。
- 大根: 消化酵素アミラーゼが含まれており、牛肉の消化を助けます。煮込み料理や鍋料理におすすめです。
- 生姜: 辛味成分ジンゲロンが含まれており、胃腸の働きを活発にして消化を促進します。焼き肉や炒め物に添えるのがおすすめです。
4. その他
- きのこ類: 食物繊維が豊富で、便秘解消効果があります。すき焼きやしゃぶしゃぶにおすすめです。
- 海藻類: ミネラルが豊富で、牛肉の栄養バランスを整えます。鍋料理やサラダにおすすめです。
肉類の中で牛肉が優れている点は?
豚肉、鶏肉に比べて牛肉にしかないものとしては、以下のようなものが挙げられます。
- コラーゲン
牛肉には、豚肉や鶏肉よりもコラーゲンが豊富に含まれています。コラーゲンは、肌や骨、軟骨などの形成に必要な成分です。そのため、牛肉を適度に摂取することで、美容や健康に役立つと考えられています。
- カルニチン
牛肉には、豚肉や鶏肉よりもカルニチンが豊富に含まれています。カルニチンは、脂肪酸をミトコンドリアへ運び、エネルギーとして利用できるようにする働きがあります。そのため、牛肉を適度に摂取することで、脂肪燃焼を促進することができると考えられています。
- 鉄分
牛肉には、豚肉や鶏肉よりも鉄分が豊富に含まれています。鉄分は、赤血球のヘモグロビンの成分となり、酸素を運ぶために必要不可欠な栄養素です。そのため、牛肉を適度に摂取することで、貧血予防や疲労回復に役立つと考えられています。
- 亜鉛
牛肉には、豚肉や鶏肉よりも亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛は、細胞の成長や修復、免疫機能の維持などに必要不可欠な栄養素です。そのため、牛肉を適度に摂取することで、健康維持に役立つと考えられています。
国産牛肉と外国産牛肉のメリット・デメリット
牛肉は国産と外国産のどちらが良いかは、それぞれのメリットとデメリットを比較して判断する必要があります。
項目 | 国産牛肉 | 外国産牛肉 |
---|---|---|
飼育期間 | 長い | 短い |
品質管理 | 厳しい | 緩い |
安全性 | 高い | 低い |
価格 | 高い | 安い |
品種 | 限られている | 豊富 |
肉質 | 柔らかい | 硬い |
風味 | 良い | 劣る |
安全性 | 高い | 低い |
おすすめの用途 | ステーキ・焼肉 | カレー・シチュー |
おすすめの選び方 | 価格を重視しない | 価格を重視する |
おすすめの部位 | 赤身肉 | 脂身が多い部位 |
国産牛肉は、飼育期間が長いため、肉質が柔らかく、風味が良いのが特徴です。また、品質管理が厳しく、安全性が高いというメリットがあります。ただし、価格が高いというデメリットがあります。
外国産牛肉は、価格が安く、品種が豊富というメリットがあります。ただし、飼育期間が短いため、肉質が硬く、風味に劣る場合があります。また、品質管理が緩いため、安全性に不安が残るというデメリットがあります。
牛肉は、鉄分、亜鉛などが豊富なイメージがあるけど他にどんな栄養成分があるんだろう?