蓄積されやすい分、摂取時に気をつけるべきポイントもありそうだね!
ビタミンEは、食事・サプリメントどちらからとっても良いのかな?
本記事では、ビタミンEの性質や健康効果について詳しく紹介します。
目次
ビタミンEの効果と性質
ビタミンEは、脂溶性ビタミンの一種で、強い抗酸化作用を持つ栄養素です。抗酸化作用とは、細胞を傷つける活性酸素を除去する働きのことで、老化や生活習慣病の予防に役立つと考えられています。
効果
1. 抗酸化作用
ビタミンEは、体内で発生する活性酸素を除去する抗酸化作用を持つ栄養素です。活性酸素は、細胞を傷つけ、老化や生活習慣病の原因となるため、ビタミンEはこれらの予防に役立ちます。
2. 血液循環の改善
ビタミンEは、血小板の凝集を抑制することで、血液の循環を改善する効果があります。これにより、血栓症や動脈硬化などの予防に役立ちます。
3. 美肌効果
ビタミンEは、皮膚の細胞膜を保護し、シミやシワなどの老化を防ぐ効果があります。また、血行を促進することで、肌荒れやニキビの改善にも役立ちます。
4. 免疫力向上
ビタミンEは、免疫細胞を活性化することで、免疫力を高める効果があります。これにより、風邪や感染症などの予防に役立ちます。
5. その他の効果
ビタミンEには、以下の効果も期待されています。
- 女性ホルモンの分泌を調整する
- 更年期障害の症状を緩和する
- 生理痛を軽減する
- 不妊症の予防に役立つ
- 白内障や緑内障などの眼科疾患の予防に役立つ
- アルツハイマー病や認知症の予防に役立つ
性質
- 脂溶性ビタミン
- 油に溶けやすい
- 熱や光に弱い
- 体内に蓄積される
ビタミンEは他のビタミンと何が違う?
ビタミンEは、他のビタミンと比べて以下の点が異なります。
- 抗酸化作用が強い
ビタミンEは、他のビタミンの中でも特に抗酸化作用が強いと言われています。ビタミンEの強い抗酸化作用により、細胞を傷つけ、さまざまな病気の原因となる活性酸素による細胞の損傷を防ぐことができます。
- 熱や光に弱い
ビタミンEは、熱や光に弱い性質があります。そのため、調理の際には、長時間加熱したり、高温で加熱したりしないように注意が必要です。また、ビタミンEを多く含む食品は、冷蔵庫や冷凍庫で保存することで、劣化を防ぐことができます。
- 体内で作り出すことができない
ビタミンEは、体内で作り出すことができない栄養素です。そのため、食事から摂取する必要があります。
- 体内に蓄積される
ビタミンEは、体内に蓄積されるビタミンです。そのため、過剰摂取には注意が必要です。一方、他のビタミンの多くは、体内に蓄積されにくいビタミンです。そのため、過剰摂取による健康への影響は、ビタミンEほど懸念されていません。
ビタミンEの摂取目安量
厚生労働省が定める日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、ビタミンEの1日の推奨摂取量は、以下のとおりです。
年齢 | 性別 | 摂取目安量(mg) |
---|---|---|
18歳以上 | 男性 | 10 |
18歳以上 | 女性 | 8 |
妊婦 | 11 | |
授乳婦 | 12 |
ビタミンEは、体内で作り出すことができないため、食事から摂取する必要があります。
ビタミンEが不足・過剰な時の注意点は?
ビタミンEが不足するとどうなる?
ビタミンEが不足している場合の懸念や注意点は、以下のとおりです。
- 神経障害
ビタミンEは、神経細胞の膜を保護する働きがあります。そのため、ビタミンEが不足すると、神経障害を引き起こす可能性があります。具体的には、手足のしびれや麻痺、筋力低下などの症状が現れることがあります。
- 筋肉障害
ビタミンEは、筋肉細胞の膜を保護する働きもあります。そのため、ビタミンEが不足すると、筋肉障害を引き起こす可能性があります。具体的には、脱力感や疲労感、筋肉痛などの症状が現れることがあります。
- 血液凝固障害
ビタミンEは、血液凝固を促進する働きがあります。そのため、ビタミンEが不足すると、血液凝固障害を引き起こす可能性があります。具体的には、出血しやすくなったり、傷が治りにくくなったりすることがあります。
- 生殖機能の低下
ビタミンEは、生殖ホルモンの分泌を促進する働きがあります。そのため、ビタミンEが不足すると、生殖機能の低下を引き起こす可能性があります。具体的には、男性不妊や女性不妊のリスクが高まることがあります。
- 老化の進行
ビタミンEは、抗酸化作用を持つことで、細胞の老化を防ぐ働きがあります。そのため、ビタミンEが不足すると、老化の進行が早まる可能性があります。
ビタミンEを過剰摂取するとどうなる?
ビタミンEの過剰摂取の懸念や注意点は、以下のとおりです。
- 下痢
ビタミンEは、脂溶性ビタミンであるため、過剰に摂取すると、下痢を引き起こす可能性があります。
- 出血
ビタミンEは、血液凝固を促進する働きがあります。そのため、ビタミンEを過剰に摂取すると、血液凝固が過剰になり、出血しやすくなる可能性があります。
- 肝機能障害
ビタミンEは、肝臓で代謝されます。そのため、ビタミンEを過剰に摂取すると、肝機能障害を引き起こす可能性があります。
特に、サプリメントなどでビタミンEを過剰に摂取した場合に、これらの症状が出る可能性があります。
ビタミンEはどうやって摂る?
1. 食品から摂取する
ビタミンEは、多くの食品に含まれています。特に、以下の食品に多く含まれています。
ビタミンEを多く含む食品ベスト10(可食部100gあたり)
順位 | 食品名 | ビタミンE含有量 (mg) |
---|---|---|
1位 | アーモンド | 32.6 |
2位 | うなぎ(蒲焼き) | 24.0 |
3位 | アボカド | 5.9 |
4位 | かぼちゃ | 5.8 |
5位 | ピーナッツ | 5.4 |
6位 | ブロッコリー | 4.8 |
7位 | 納豆 | 4.6 |
8位 | きのこ類(シメジ) | 4.4 |
9位 | ごま | 4.2 |
10位 | アブラナ科野菜(チンゲン菜) | 4.1 |
その他、ビタミンEを多く含む食品
- 緑黄色野菜:ほうれん草、モロヘイヤ、パセリなど
- 魚介類:サケ、イワシなど
- 卵
- 植物油:オリーブオイル、ごま油、ひまわり油など
※ 上記のビタミンE含有量は、食品によって多少異なります。
これらの食品をバランスよく摂取することで、ビタミンEを効率的に摂取することができます。
2. サプリメントを利用する
毎日の食生活で十分なビタミンEを摂取することが難しい場合は、サプリメントを利用する方法もあります。サプリメントを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
- 天然ビタミンEを使用しているサプリメントを選ぶ
- 添加物や人工甘味料が少ないサプリメントを選ぶ
- 信頼できるメーカーのサプリメントを選ぶ
ビタミンEを効率よく摂る食事例
朝食
- アーモンドミルク
- 納豆とオクラのネバネバ丼(ごま油を少々)
- ブロッコリーと卵のチーズ焼き
昼食
- アボカドとツナのサラダ(オリーブオイルで和える)
- かぼちゃの煮物(ごま油を少々)
- サケの塩焼き
夕食
- ピーナッツとひじきの煮物
- ほうれん草のおひたし(ごま油を少々)
- きのこ類のソテー(オリーブオイルで炒める)
間食
- アーモンド
- ヨーグルト(ドライフルーツとナッツをトッピング)
ポイント
- ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂取すると吸収率が高くなります。
- 緑黄色野菜、ナッツ類、アボカド、魚介類など、ビタミンEを多く含む食品をバランスよく摂取しましょう。
- 調理方法に油を使うことで、ビタミンEの吸収率を高めることができます。
ビタミンEを摂取する時のコツ
- 多様な食品を摂取する
ビタミンEは、さまざまな食品に含まれています。そのため、できるだけ多様な食品を摂取することで、ビタミンEの摂取量を増やすことができます。
- 油と一緒に摂取する
ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂取することで吸収率が高まります。そのため、ナッツ類やアボカドなどの油脂を多く含む食品と一緒に食べると効果的です。
また、調理方法に油を使ったり、ドレッシングにオリーブオイルやごま油を使うのがおすすめです。
- 加熱調理の際に注意する
ビタミンEは熱に弱いので、調理時間は短時間にしましょう。
ビタミンEを多く含む食品は、炒め物や揚げ物にするよりも、生で食べるか、電子レンジで加熱しましょう。
ビタミンE栄養補助食品のメリット・デメリット
メリット
- 食事から摂取しにくいビタミンEを補うことができる
ビタミンEは、健康維持や美容に役立つ栄養素ですが、食事から十分に摂取するのが難しい場合があります。そのため、ビタミンE栄養補助食品を利用することによって、食事から摂取しにくいビタミンEを補うことができます。
- 食生活の偏りを補うことができる
食生活が偏っている場合、ビタミンEの摂取量が不足する可能性があります。ビタミンE栄養補助食品を利用することによって、食生活の偏りを補うことができます。
デメリット
- 過剰摂取に注意が必要
ビタミンEは、体内に蓄積されるビタミンです。そのため、過剰摂取すると、下痢や出血などの副作用を引き起こす可能性があります。
- サプリメントの品質にばらつきがある
ビタミンE栄養補助食品は、さまざまなメーカーから販売されています。そのため、サプリメントの品質にばらつきがあります。購入する際には、信頼できるメーカーから販売されているサプリメントを選ぶようにしましょう。
- 用法・用量を守る
サプリメントのパッケージに記載されている用法・用量を守るようにしましょう。用法・用量を守らずに過剰に摂取すると、健康への悪影響が出る可能性があるので注意が必要です。
- 複数のサプリメントを併用しない
複数のサプリメントを併用すると、ビタミンEの摂取量が過剰になる可能性があります。複数のサプリメントを併用する際には、事前に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
- 体調の変化に注意する
ビタミンE栄養補助食品を摂取した後に、下痢や出血などの症状が現れた場合は、摂取を中止し、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
抗酸化作用が強いと言われている”ビタミンE”
他のビタミンに比べて、体内に蓄積されやすいのが特徴なんだって!