いちごの栄養価と、生と冷凍・色による違いも比較していくぞ☆
本記事では、いちごの栄養成分と健康への影響について詳しく紹介します。
目次
いちごの栄養成分
栄養素 | 含有量(100gあたり) |
---|---|
エネルギー | 31kcal |
たんぱく質 | 0.9g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 8.5g |
食物繊維 | 2.4g |
ビタミンC | 62mg |
ビタミンB1 | 0.06mg |
ビタミンB2 | 0.08mg |
ビタミンB6 | 0.05mg |
ビタミンB12 | 0μg |
葉酸 | 90μg |
パントテン酸 | 0.20mg |
ナイアシン | 0.3mg |
ビオチン | 1μg |
カリウム | 170mg |
カルシウム | 17mg |
マグネシウム | 10mg |
リン | 19mg |
鉄 | 0.2mg |
亜鉛 | 0.1mg |
いちごは、ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれる果物です。また、ビタミンB群やミネラルも含まれています。
いちごの健康効果
1. 美肌効果
いちごはビタミンCが非常に豊富で、100gあたり約50mgのビタミンCを含みます。これは、1日の推奨摂取量(成人女性:75mg)の約67%に相当します。ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、シミやたるみなどの肌トラブルを予防する効果が期待できます。
また、いちごにはエラグ酸というポリフェノールの一種も含まれています。エラグ酸は、抗酸化作用があり、紫外線を浴びた肌のダメージを修復する効果や、メラニンの生成を抑制する効果が期待できます。
2. 風邪予防・免疫力向上
いちごに豊富に含まれるビタミンCは、免疫力を高める効果も期待できます。ビタミンCは、白血球の働きを活性化し、細菌やウイルスに対する抵抗力を高める効果があります。
また、いちごにはカリウムも豊富に含まれています。カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出する効果があり、むくみや高血圧の予防に役立ちます。さらに、カリウムは細胞の膜電位を維持する役割も担っており、筋肉の収縮や神経伝達にも関与しています。
3. 便秘解消・腸内環境改善
いちごには食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整え、便秘解消に効果が期待できます。また、善玉菌のエサとなり、腸内細菌叢のバランスを整える効果も期待できます。
4. ダイエット効果
いちごは低カロリーで高食物繊維なため、ダイエットにもおすすめです。食物繊維は満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぐ効果があります。また、いちごに含まれるビタミンCは脂肪燃焼を促進する効果も期待できます。
5. その他の健康効果
上記以外にも、いちごには以下のような健康効果が期待できます。
- 動脈硬化予防: いちごに含まれるアントシアニンは、抗酸化作用があり、コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の予防に役立ちます。
- 眼精疲労回復: いちごに含まれるアントシアニンは、目の疲労物質を取り除き、眼精疲労の回復に役立ちます。
- アンチエイジング: いちごに含まれるビタミンCやエラグ酸は、抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素を除去する効果が期待できます。
いちごは1日どのくらい食べればよい?
いちごは、1日あたり100g程度食べるのがおすすめです。1粒あたりの重さは約15gなので、100gあたりのいちごの重さは、大きさにもよりますが、約6~7粒程度です。そのため、1日あたり6~7粒程度食べるのがよいでしょう。
いちごの1日あたりの摂取目安量である100g程度は、以下の根拠に基づいています。
- 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、成人女性のビタミンCの1日あたりの推奨量は100mgです。いちご100gあたりのビタミンCの含有量は約62mgであるため、いちごを100g程度食べることで、ビタミンCの推奨量を十分に摂取することができます。
- 米国農務省(USDA)のデータ
米国農務省(USDA)のデータによると、いちご100gあたりの食物繊維の含有量は約2.4gです。成人女性の食物繊維の1日あたりの目標量は25gであるため、いちごを100g程度食べることで、食物繊維の目標量の約10%を摂取することができます。
- いちごの糖質量
いちご100gあたりの糖質量は約8.5gです。成人女性の1日あたりの糖質の摂取量の目安は200gであるため、いちごを100g程度食べることで、糖質の摂取量の約4%を摂取することができます。
以上のことから、いちごを1日あたり100g程度食べることで、ビタミンCや食物繊維などの栄養素を十分に摂取しながら、糖質の摂りすぎを防ぐことができると考えられています。
いちごは、適量であれば健康に良い果物ですが、食べ過ぎには注意が必要です。体調や体質に合わせて、適切な量を摂取するようにしましょう。
いちごを食べる際の注意点
- 空腹時は避け、食後に食べるようにしましょう。
- アレルギーがある場合は、食べる前に医師に相談しましょう。
- 糖尿病などの持病がある場合は、医師に相談しながら摂取量を決めましょう。
- 腎臓機能が低下している人は、カリウムの摂取量に注意が必要です。
いちごの栄養を最大限活かす方法
いちごの栄養を最大限活かすためには、以下の点に注意しましょう。
- 新鮮なものを選ぶ
いちごは、新鮮なものほど栄養価が高いです。購入するときは、ヘタが緑色で、果肉がハリがあり、ツヤのあるものを選びましょう。
- 洗うときはヘタを取らない
いちごに含まれるビタミンCや葉酸などの水溶性ビタミンは、水に溶けやすいため、洗うときはヘタを取らずに、流水でさっと洗いましょう。
- 加熱しすぎない
いちごに含まれるビタミンCは、熱に弱いため、加熱しすぎないようにしましょう。ジャムやジュースを作るときは、短時間で加熱するようにしましょう。
- 保存するときは冷蔵庫で
いちごは、常温で保存すると、ビタミンCが損失する可能性があります。そのため、いちごの栄養を最大限活かすためには、保存するときは冷蔵庫で保存することをおすすめします。
いちごの栄養を高める相性の良い食材・レシピ
いちごの栄養を高める相性の良い食材としては、以下のようなものが挙げられます。
- ヨーグルト
ヨーグルトには、タンパク質やカルシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。いちごと一緒に食べると、栄養バランスが整います。また、ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内環境を整える働きがあるため、いちごの食物繊維と相性が良いです。
- ハチミツ
ハチミツには、ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。いちごと一緒に食べると、栄養価がアップします。また、ハチミツに含まれるフラボノイドは、いちごのアントシアニンと相性が良いです。
いちごとヨーグルトに、はちみつを加えて混ぜる、「いちごはちみつヨーグルト」がおすすめです。
- サラダ
サラダにいちごを加えることで、彩りが良くなり、栄養価もアップします。また、サラダに含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素といちごのビタミンCや食物繊維が相性が良いです。
レタスやトマトなどの野菜といちごを一緒に盛り付ける「いちごサラダ」がおすすめです。特に、ほうれん草やケールなどの緑黄色野菜と組み合わせると、ビタミンCやビタミンAなどの栄養素をより効率的に摂取することができます。ドレッシングは、オリーブオイルや酢、塩こしょうで作るのが良いでしょう。
- 牛乳
牛乳には、カルシウムやタンパク質などの栄養素が豊富に含まれています。いちごと一緒に飲むと、栄養バランスが整います。また、ミルクに含まれる乳脂肪は、いちごのビタミンCの吸収を助ける働きがあります。
いちごと牛乳を1:2の割合で混ぜて、ミキサーで撹拌する「いちごミルク」がおすすめです。
- ナッツ類
ナッツ類には、ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。いちごと一緒に食べると、栄養バランスが整います。また、ナッツ類に含まれる脂質は、いちごのビタミンCの吸収を助ける働きがあります。
いちご、ナッツ、オーツ麦、はちみつなどを混ぜてオーブンで焼く「いちごナッツクランチ」がおすすめです。甘酸っぱいいちごと、香ばしいナッツの組み合わせがおいしいおやつです。
- 抹茶
抹茶には、ポリフェノールが豊富に含まれています。いちごのポリフェノールと一緒に摂取することで、抗酸化作用がアップし、美肌や健康維持などの効果が期待できます。
いちごと抹茶、牛乳や豆乳などを合わせてスムージーにする「いちご抹茶スムージー」がおすすめです。
いちごはいつ食べると良い?
いちごは、いつ食べてもおいしく栄養価が高いですが、特におすすめのタイミングは、以下の2つです。
- 朝食に食べる
いちごに含まれるビタミンCは、朝食に摂取することで、日中の活力アップにつながります。また、食物繊維が豊富に含まれているため、便秘の予防にも効果的です。
- 夕食の後に食べる
いちごに含まれるビタミンCは、鉄分の吸収を助ける働きがあります。そのため、鉄分の吸収率を高めたい場合は、夕食の後にいちごを食べるのがおすすめです。
いちごは冷凍と生どちらが良い?
いちごの栄養を効率的に摂取したい場合は、冷凍いちごがおすすめ!
一般的に、いちごは冷凍の方が生よりも栄養価が高いと言われています。その理由は、以下の2つです。
- 冷凍することで、栄養素の損失を抑えられる
いちごは、収穫後、時間の経過とともに栄養素が減少していきます。冷凍することで、いちごを劣化させずに保存することができるため、栄養素の損失を抑えることができます。
- 冷凍することで、ビタミンCの吸収率が上がる
いちごに含まれるビタミンCは、水溶性ビタミンです。水溶性ビタミンは、水に溶けやすいため、加熱や水洗いなどで損失しやすくなります。しかし、冷凍することで、ビタミンCが凝縮されるため、水に溶けにくくなり、吸収率が上がります。
ただし、冷凍いちごでも、加熱しすぎるとビタミンCが失われてしまいます。また、冷凍する際に、いちごの表面に傷が付いたり、ヘタを残したりすると、ビタミンCが失われやすくなるため、注意しましょう。
具体的には、冷凍いちごのビタミンC含有量は、生いちごの約1.5倍程度と言われています。また、冷凍いちごの食物繊維含有量は、生いちごの約1.2倍程度と言われています。
いちごには数百種類ある!?
いちごには、数百種類の品種があり、それぞれ大きさ、形、色、味、香りなどが異なります。大きく分けて東洋系と西洋系の2種類があり、さらに数百種類の品種が存在します。
東洋系のいちごは、小ぶりで甘酸っぱいのが特徴です。代表的な品種としては、章姫、とちおとめ、紅ほっぺなどがあります。
西洋系のいちごは、大粒で甘みが強いのが特徴です。代表的な品種としては、あまおう、さがほのか、恋みのりなどがあります。
近年では、東洋系と西洋系を掛け合わせた新品種も数多く開発されています。
いちごの5大品種と特徴
一般的に、とちおとめ、あまおう、さちのか、紅ほっぺ、さがほのかの5品種が、生産量が多く、知名度が高いことから、いちごの5大品種として挙げられます。
いちごの主な品種と違い
品種 | 甘さ | 酸味 | 香り | 大きさ | 形 | 主な産地 | その他の特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
とちおとめ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 中 | 円錐形 | 栃木県 | バランスが良い |
あまおう | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | 大 | 丸い | 福岡県 | 甘味が強く、香りも良い |
さちのか | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 中 | 円錐形 | 熊本県 | 甘味が強く、酸味が少ない |
紅ほっぺ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 大 | 丸い | 静岡県 | 大粒でジューシー |
さがほのか | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 中 | 円錐形 | 佐賀県 | 甘味が強く、酸味が少ない |
よつぼし | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 中 | 円錐形 | 福岡県 | 甘味が強く、香りが良い |
恋みのり | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 中 | 円錐形 | 山形県 | 甘味と酸味のバランスが良い |
おいCベリー | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | 中 | 円錐形 | 千葉県 | 酸味が少なく、香りが良い |
きらぴ香 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 中 | 円錐形 | 福岡県 | 甘味が強く、香りが良い |
スカイベリー | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 大 | 円錐形 | 茨城県 | 大粒でジューシー |
※ 糖度、酸味、香りは目安です。
糖度だけで判断すると、あまおうが最も甘い品種と言われています。しかし、甘味には糖度だけでなく、酸味や香りなども関係するため、一概にどの品種が一番甘いとは言い切れません。
いちごの色と栄養価の違い
いちごの色は、品種によって赤、黄、白など、さまざまです。色によって、栄養価に多少の違いがあります。いちごの色は、品種や熟度によって異なります。
一般的に、赤いいちごは、ビタミンCや葉酸、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。また、黄色や白いちごは、ポリフェノールの含有量が高いと言われています。
色 | 栄養素 |
---|---|
赤いいちご | ビタミンC、葉酸、食物繊維 |
黄色いちご | ポリフェノール |
白いちご | ポリフェノール、ビタミンC、食物繊維 |
赤いちご
赤いちごは、最もポピュラーないちごです。ビタミンC、食物繊維、ポリフェノールの含有量が比較的高く、美肌や風邪予防、腸内環境の改善などの健康効果が期待できます。
黄いちご
黄いちごは、赤いちごに比べてビタミンCの含有量が少ない傾向がありますが、ビタミンAや葉酸の含有量が高いのが特徴です。ビタミンAは、視力や免疫力の維持に役立ち、葉酸は、胎児の正常な発育に欠かせない栄養素です。
白いちご
白いちごは、赤いちごや黄いちごに比べて、ビタミンCやビタミンAの含有量が少ない傾向がありますが、キシリトールの含有量が高いのが特徴です。キシリトールは、砂糖の約40%のカロリーで、歯の健康に効果的な糖質です。
いちごは、ビタミンCや葉酸、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれているため、風邪予防や美肌効果、腸内環境の改善など、さまざまな健康効果に期待!!