この記事では、れんこんの栄養価、効能、そして様々な料理への活用法など、れんこんの魅力を多角的に紹介するぞ!
目次
れんこんの栄養成分
れんこん100gあたりの栄養成分は、以下のとおりです。
栄養素 | 含有量 | 単位 |
---|---|---|
エネルギー | 66 | kcal |
たんぱく質 | 1.9 | g |
脂質 | 0.1 | g |
炭水化物 | 15.8 | g |
糖質 | 13.7 | g |
食物繊維 | 2.1 | g |
食塩相当量 | 0.4 | g |
カリウム | 440 | mg |
カルシウム | 12 | mg |
鉄 | 0.7 | mg |
マグネシウム | 16 | mg |
リン | 60 | mg |
亜鉛 | 0.4 | mg |
ビタミンB1 | 0.1 | mg |
ビタミンB6 | 0.1 | mg |
ビタミンC | 48 | mg |
葉酸 | 23 | μg |
β-カロテン | 33 | μg |
ビタミンE | 0.4 | mg |
れんこんは、水分を多く含む野菜ですが、実は栄養が豊富です。特に注目すべき栄養素は、以下の通りです。
タンニン: 抗酸化作用があり、老化防止や生活習慣病予防に役立つ可能性があります。
食物繊維: 不溶性食物繊維が豊富で、腸内環境を整え、便秘解消に効果が期待できます。
ビタミンC: コラーゲンの生成を助け、美肌効果や免疫力向上に役立ちます。
カリウム: 高血圧予防に効果的なミネラルです。
ビタミンB群: 糖質をエネルギーに変える働きを助け、疲労回復に効果が期待できます。
具体的な栄養価と、成人1日の摂取目安量を以下にまとめました。
れんこんの健康効果
1. 美肌効果
れんこんには、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、シミやソバカスを防ぐ効果があります。
2. 高血圧予防
れんこんには、カリウムが豊富に含まれています。カリウムは、ナトリウムの排泄を促進し、血圧を下げる効果があります。
3. 便秘解消
れんこんには、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸のぜん動運動を活発にして、便秘を解消する効果があります。
4. 貧血予防
れんこんには、鉄分が豊富に含まれています。鉄分は、ヘモグロビンの構成成分であり、貧血予防に効果があります。
5. 骨粗鬆症予防
れんこんには、カルシウムが豊富に含まれています。カルシウムは、骨や歯の形成に不可欠な栄養素であり、骨粗鬆症予防に効果があります。
6. 免疫力向上
れんこんには、ビタミンCやβ-カロテンなどの栄養素が含まれています。これらの栄養素は、免疫細胞を活性化し、免疫力向上に効果があります。
7. ガン予防
れんこんには、ポリフェノールなどの抗酸化物質が含まれています。抗酸化物質は、細胞を酸化させる活性酸素を除去し、ガン予防に効果があります。
8. 疲労回復
れんこんには、ビタミンB群やビタミンCなどの栄養素が含まれています。これらの栄養素は、エネルギー代謝を促進し、疲労回復に効果があります。
9. 咳止め
れんこんには、タンニンなどの成分が含まれています。タンニンには、抗炎症作用や咳止め効果があります。
10. 解熱
れんこんには、デンプンなどの成分が含まれています。デンプンには、解熱効果があります。
その他
れんこんは、低カロリーで食物繊維が豊富なので、ダイエットにも効果的です。漢方薬としても用いられており、止血作用や解毒作用があるとされています。
れんこんは1日にどのくらい食べると良い?注意点とは?
1日の摂取量
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとにすると、れんこんは、1日に100g程度を目安に食べると良いでしょう。これは、中くらいのれんこん1本程度です。
注意点
- れんこんは、食べ過ぎるとお腹が張ったり、下痢になったりする可能性があります。
- 生のれんこんには、タンニンが含まれているため、苦味を感じることがあります。
- アク抜きが不十分だと、えぐみを感じることがあります。
調理のポイント
- れんこんは、皮をむくとすぐに変色してしまうため、調理前に酢水にさらすと良いでしょう。
- れんこんは、火の通りが早いので、炒め物や揚げ物にする場合は、加熱しすぎないように注意しましょう。
- れんこんは、煮物やサラダにする場合は、他の食材と合わせて調理すると、よりおいしく食べることができます。
れんこんの選び方・保存方法
選び方
見た目
- 皮にツヤがあり、傷や穴がないものを選ぶ。
- 表面が滑らかで、シミや汚れがないものを選ぶ。
- 茶色く変色していないものを選ぶ。
- 芽が出ていないものを選ぶ。
- 葉が緑色で、枯れていないものを選ぶ。
触り心地
- 太くてずっしりとしたものを選ぶ。
- 固くて、弾力のあるものを選ぶ。
- 軽いものは、スカスカしている可能性があるので避ける。
切り口
- 切り口が白く、変色していないものを選ぶ。
- 切り口が乾いていないものを選ぶ。
その他
- 国産のもの、有機栽培のもの、無農薬のものなどを選ぶと安心です。
- 旬の時期(11月~3月)に買うと、より美味しくいただけます。
保存方法
常温保存
- 新聞紙に包んで、冷暗所で保存する。
- 2~3日程度保存できる。
冷蔵庫保存
- ポリ袋に入れて、野菜室で保存する。
- 1週間程度保存できる。
冷凍保存
- 皮をむいて、食べやすい大きさに切る。
- 水にさらしてアクを抜き、水気を拭き取る。
- フリーザーバッグに入れて冷凍する。
- 1ヶ月程度保存できる。
保存のポイント
- 湿気の多い場所は避ける。
- 直射日光を避ける。
- 長期間保存する場合は、冷凍保存がおすすめ。
れんこんの栄養を最大限活かす方法・食べ方
れんこんは、ビタミンC、カリウム、食物繊維など、健康に役立つ栄養素が豊富な食材です。その栄養を最大限に活かすためには、以下の点に注意しましょう。
1. 皮ごと食べる
れんこんの皮には、ポリフェノールや食物繊維など、栄養素が豊富に含まれています。皮ごと食べることで、これらの栄養素を効率よく摂取することができます。
2. 生で食べる
れんこんは、加熱するとビタミンCが壊れてしまうことがあります。そのため、ビタミンCを効率よく摂取するには、生で食べるのがおすすめです。ただし、生のれんこんにはタンニンが含まれているため、苦味を感じることがあります。苦味が気になる場合は、酢水にさらしてから食べるようにしましょう。
3. 旬の時期に食べる
れんこんは、旬の時期(11月~3月)に栄養価が高くなります。旬の時期のれんこんは、皮が薄くて柔らかく、味も濃くなります。
4. 調理方法
れんこんは、煮物、炒め物、揚げ物、サラダなど、さまざまな料理に活用できます。調理方法によって、れんこんの栄養素の吸収率が変わるので、以下を参考にして調理しましょう。
- ビタミンCを多く摂取したい場合: 生で食べる、電子レンジで加熱する
- カリウムを多く摂取したい場合: 煮物にする
- 食物繊維を多く摂取したい場合: 皮ごと食べる、煮物、炒め物にする
おすすめの食べ方
- きんぴら: 生のれんこんを油で炒め、醤油、みりん、砂糖などで味付けします。
- サラダ: 生のれんこんを薄切りにして、マヨネーズやドレッシングで和えます。
- 煮物: れんこんを乱切りにして、だし汁、醤油、みりん、砂糖などで煮込みます。
- 炒め物: れんこんを薄切りにして、肉や野菜と一緒に炒めます。
れんこんの栄養を高める相性の良い食材
れんこんは、ビタミンC、カリウム、食物繊維など、健康に役立つ栄養素が豊富な食材です。その栄養をさらに高めるには、相性の良い食材と組み合わせるのがおすすめです。
ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、シミやソバカスを防ぐ効果があります。れんこんとビタミンCが豊富な食材を組み合わせることで、より効果的に美肌効果を得ることができます。オレンジ、いちご、グレープフルーツ、レモンなどの柑橘類がおすすめです。
- 材料
- れんこん 100g
- オレンジ 1個
- マヨネーズ 大さじ2
- 塩 少々
- 作り方
- れんこんは皮をむいて薄切りにし、酢水にさらして水気を切ります。
- オレンジは皮をむいて薄切りにします。
- ボウルにれんこん、オレンジ、マヨネーズ、塩を入れてよく混ぜます。
カリウム
カリウムは、ナトリウムの排泄を促進し、血圧を下げる効果があります。れんこんとカリウムが豊富な食材を組み合わせることで、より効果的に高血圧予防に役立ちます。バナナ、アボカド、トマトがおすすめです。
材料
- れんこん 100g
- アボカド 1個
- 春巻きの皮 4枚
- 揚げ油 適量
- 塩 少々
作り方
- れんこんは皮をむいて細切りにし、水にさらして水気を切ります。
- アボカドは皮をむいて角切りにします。
- 春巻きの皮にれんこん、アボカド、塩を適量入れて包みます。
- フライパンに揚げ油を熱し、春巻きを揚げます。
食物繊維
食物繊維は、便秘解消や腸内環境改善に効果があります。れんこんと食物繊維が豊富な食材を組み合わせることで、より効果的に便秘解消や腸内環境改善に役立ちます。きのこ類、海藻類、玄米がおすすめです。
- 材料
- 米 2合
- 水 360ml
- れんこん 100g
- きのこ類(好みのもの)適量
- 醤油 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 酒 大さじ2
- 作り方
- れんこんは皮をむいて薄切りにし、水気を切ります。
- きのこは食べやすい大きさに切ります。
- 米を研いで水気を切り、炊飯器に入れます。
- 水、醤油、みりん、酒、れんこん、きのこを加えて炊飯します。
- 炊き上がったら、さっくりと混ぜ合わせて完成です。
れんこんの旬は?いつ食べると良い?
れんこんは、11月から3月の旬の時期に食べると、特に栄養価が高く、美味しくいただけます。
理由
- 旬の時期は、れんこんが最も成長し、栄養素が豊富になるため。
- 寒暖差によって、**甘みが増し、**苦味やえぐみが少なくなるため。
- 旬の時期は、価格が安くなるため。
具体的なタイミング
- 朝食: 食物繊維が豊富なので、便秘解消や腸内環境改善に効果的。
- 昼食: ビタミンCやカリウムなど、疲労回復や美肌効果のある栄養素が含まれているため、午後の仕事や勉強の効率アップに役立つ。
- 夕食: カロリーが低いので、ダイエット中にもおすすめ。
注意点
- 旬の時期であっても、食べ過ぎは禁物です。
- 生で食べる場合は、アク抜きをしっかりとしましょう。
れんこんの下処理(アク抜き)の方法
れんこんのアクは、タンニンというポリフェノールの一種です。タンニン自体は体に悪いものではなく、むしろ抗酸化作用や止血作用など、健康に良い効果を持っています。
しかし、タンニンには苦味やえぐみがあるため、アク抜きをせずに食べると、美味しくなかったり、胃腸に負担がかかったりすることがあります。
アク抜きの方法
- れんこんを皮をむいて薄切りにする。
- 5分ほど水にさらす。
- 酢水に5分ほどさらす。
- 沸騰したお湯に1分ほど茹でる。
アク抜きの必要性
- 煮物など、長時間加熱する料理の場合は、アク抜きをすると色や味が良くなります。
- サラダなど、生で食べる場合は、苦味やえぐみを取るためにアク抜きが必要です。
れんこんのアクは体に悪いものではありませんが、アク抜きをすることで、より美味しく、安心して食べることができます。
れんこんの品種別の特徴
れんこんは、その品種によって味や食感、収穫時期などが異なります。代表的な品種とその特徴について詳しく見ていきましょう。
中国種と日本種
れんこんの品種は、大きく分けて中国種と日本種に分けられます。
- 中国種:
- 特徴: 生育が早く、収穫量が多いのが特徴です。肉質は粘り気が強く、ほくほくとした食感です。
- 代表的な品種: 備中、金澄、だるまなど
- 特徴的な料理: 煮物、きんぴらなど、煮込み料理に適しています。
- 日本種:
- 特徴: 生育が遅く、収穫量はやや少ないですが、肉質は緻密で上品な味が特徴です。
- 代表的な品種: 天王、上総、早霞など
- 特徴的な料理: 天ぷら、炒め物など、素材の味が活かせる料理に適しています。
品種別の特徴(一例)
品種名 | 特徴 | 代表的な産地 |
---|---|---|
備中 | 中国種。肉質が粘り強く、ほくほくとした食感。煮物に最適。 | 岡山県 |
金澄 | 中国種。黄色みがかっており、甘みが強い。 | 全国各地 |
だるま | 中国種。丸みをおびた形が特徴。煮崩れしにくい。 | 全国各地 |
天王 | 日本種。肉質が緻密で上品な味。天ぷらに最適。 | 全国各地 |
上総 | 日本種。生育が早く、早生品種。 | 千葉県 |
早霞 | 日本種。肉質が緻密で、煮崩れしにくい。 | 茨城県 |
品種を選ぶ際のポイント
- 料理の種類: 煮物なら粘り気のある中国種、天ぷらなら緻密な肉質の日本種など、料理の種類によって選ぶ品種が異なります。
- 収穫時期: 早生品種は夏に、晩生品種は冬に収穫されます。
- 産地: 産地によって味や風味が異なります。
れんこんは、その独特の穴があいた見た目から「見通しがきく」として縁起物とされ、おせち料理などにも使われる食材!