実は、卵の栄養素と効果がすごいんじゃ…….。
卵の栄養を効率よく摂取できる食べ方や調理方法を紹介するぞ!
本記事では、卵の栄養価と健康効果について詳しく紹介します。
目次
卵の栄養成分
卵の100gあたりの栄養価は、以下のとおりです。
栄養素 | 量 |
---|---|
エネルギー | 142kcal |
たんぱく質 | 12.3g |
脂質 | 10.3g |
炭水化物 | 0.2g |
ビタミンA | 150μg |
ビタミンD | 3μg |
ビタミンE | 1.1mg |
ビタミンK | 3.0μg |
ビタミンB1 | 0.07mg |
ビタミンB2 | 0.11mg |
ビタミンB6 | 0.05mg |
ビタミンB12 | 0.3μg |
葉酸 | 10μg |
パントテン酸 | 0.6mg |
ナイアシン | 0.6mg |
カルシウム | 51mg |
カリウム | 130mg |
マグネシウム | 11mg |
リン | 180mg |
鉄 | 1.8mg |
亜鉛 | 1.3mg |
銅 | 0.08mg |
セレン | 40μg |
卵は、良質なたんぱく質や、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。
特に、たんぱく質は、筋肉や臓器、血液などの材料となる栄養素であり、100gあたり12.3gと、非常に豊富に含まれています。また、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ナイアシン、カルシウム、カリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、セレンなどの栄養素も含まれています。
卵の健康効果
卵には、さまざまな健康効果が期待されています。
1. 筋力アップやダイエットのサポート
卵は、良質なたんぱく質が豊富に含まれているため、筋力アップやダイエットのサポートに役立ちます。たんぱく質は、筋肉や臓器、血液などの材料となる栄養素であり、筋肉の成長や維持に必要な栄養素です。また、たんぱく質は、食欲を抑える効果があるとも言われています。そのため、たまごを摂取することで、筋力アップやダイエットをサポートすることができます。
2. 美肌効果
卵には、ビタミンAやビタミンE、ビオチンなどの美肌に効果的な栄養素が含まれています。ビタミンAは、肌のターンオーバーを促進する働きがあります。ビタミンEは、肌を乾燥から守る働きがあります。ビオチンは、肌の水分を保つ働きがあります。そのため、卵を摂取することで、美肌をサポートすることができます。
2017年にNutrients誌に掲載された研究では、卵白エキスを配合したサプリメントを摂取した女性は、摂取しなかった女性よりも、肌のシミやくすみが減少したことが報告されています。
3. 脳機能の向上
卵には、レシチンやコリンなどの脳機能を向上させる栄養素が含まれています。レシチンは、脳の神経細胞を保護する働きがあります。コリンは、記憶や学習を助ける働きがあります。そのため、卵を摂取することで、脳機能を向上させることができます。
2019年にNutrients誌に掲載された研究では、健康な高齢者120名を対象に、12週間、1日2個の卵を摂取するグループと、卵の代わりに等カロリーの代替食品を摂取するグループに分けて、認知機能の変化を比較しました。
その結果、卵摂取グループは、代替食品摂取グループよりも、「言語理解」「記憶力」「注意力」「情報処理速度」の認知機能テストの成績が向上しました。
4. 血栓予防
卵には、ビタミンKが含まれています。ビタミンKは、血液を固める働きがある栄養素です。しかし、血栓を溶かす働きもあるため、血栓予防に役立ちます。そのため、卵を摂取することで、血栓予防をすることができます。
5. 腸内環境の改善
卵には、ビオチンやセレンなどの腸内環境を整える栄養素が含まれています。ビオチンは、腸内環境を整える働きがあります。セレンは、腸内細菌のバランスを整える働きがあります。そのため、卵を摂取することで、腸内環境を整えることができます。
卵の栄養を最大限に引き出す食べ方
卵の栄養を最大限に摂取するために、以下の点に注意しましょう。
1. 加熱しすぎない
卵の栄養素は、熱に弱いものが多いです。そのため、卵を調理する際は、加熱しすぎないようにしましょう。
- ゆで卵: 沸騰したお湯に卵を入れ、7~8分程度茹でる。
- 温泉卵: 65℃のお湯に卵を入れ、15~20分程度茹でる。
- 目玉焼き: 白身が固まってきたら火を止める。
- オムレツ: 半熟状になるように調理する。
卵の食べ方による栄養価の違いとおすすめ
調理方法 | 栄養価 | おすすめ | 注意点 |
---|---|---|---|
生卵 | ビタミンB群やビタミンCを効率よく摂取できる | ビタミンB群やビタミンCを積極的に摂取したい人 | サルモネラ菌感染のリスク |
ゆで卵 | タンパク質の消化吸収率が上がる | タンパク質を効率よく摂取したい人 | 加熱しすぎると栄養素が損なわれる |
温泉卵 | 白身は固まり、黄身はとろっとした状態 | 白身は固まり、黄身はとろっとした状態が好き | 加熱しすぎると栄養素が損なわれる |
目玉焼き | ビタミンA、D、E、Kの吸収率が上がる | ビタミンA、D、E、Kを積極的に摂取したい人 | 加熱しすぎると栄養素が損なわれる |
オムレツ | 卵白と卵黄を一緒に摂取できる | 卵の栄養素をバランス良く摂取したい人 | 加熱しすぎると栄養素が損なわれる |
スクランブルエッグ | 卵白と卵黄を一緒に摂取できる | 卵の栄養素をバランス良く摂取したい人 | 加熱しすぎると栄養素が損なわれる |
2. 生で食べる
卵を生の状態で食べることで、熱に弱い栄養素を損なうことなく摂取できます。ただし、サルモネラ菌などの食中毒菌に感染するリスクがあるため、衛生面に注意する必要があります。
- 卵かけご飯
- 卵黄醤油
3. 他の食材と一緒に食べる
卵は、他の食材と一緒に食べることで、栄養素の吸収率を高めることができます。
- ビタミンA、D、E、Kは、脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂取すると吸収率が高まります。
- 卵黄に含まれるレシチンは、ビタミンB群の吸収を促進します。
4. 卵白と卵黄を一緒に食べる
卵白と卵黄には、それぞれ異なる栄養素が含まれています。そのため、卵白と卵黄を一緒に食べることで、バランス良く栄養素を摂取できます。
卵白と卵黄の栄養素は以下の通りです。
- タンパク質: 卵白は、約90%がタンパク質で構成されています。タンパク質は、筋肉や臓器の形成、修復、維持に必要です。
- ビタミンB群: 卵白には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6などが含まれています。ビタミンB群は、エネルギー代謝や神経機能に関与しています。
- ミネラル: 卵白には、カリウム、ナトリウム、マグネシウムなどが含まれています。ミネラルは、体の機能維持に必要です。
- 脂質: 卵黄は、約30%が脂質で構成されています。脂質は、エネルギー源や細胞膜の構成成分です。
- ビタミンA、D、E、K: 卵黄には、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、E、Kが豊富に含まれています。これらのビタミンは、視力、骨の健康、免疫機能などに関与しています。
- レシチン: 卵黄には、レシチンというリン脂質が豊富に含まれています。レシチンは、脳や神経細胞の構成成分であり、記憶力や集中力に関与しています。
- コリン: 卵黄には、コリンという栄養素が豊富に含まれています。コリンは、脳の神経伝達物質の材料であり、記憶力や集中力に関与しています。
卵の栄養価を最大限に高める相性の良い食べ物
卵は単体で食べるよりも、相性の良い食べ物と一緒に食べることで、栄養価を最大限に高めることができます。
ビタミンA、D、E、Kの吸収率を高める食べ物
卵黄には、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、E、Kが豊富に含まれています。これらのビタミンは、油と一緒に摂取することで吸収率がアップします。
おすすめの組み合わせ
- アボカド
- オリーブオイル
- チーズ
- ナッツ類
タンパク質の吸収率を高める食べ物
卵白は、タンパク質が豊富です。タンパク質は、炭水化物と一緒に摂取することで、吸収率がアップします。
おすすめの組み合わせ
- ご飯
- パン
- パスタ
- じゃがいも
食物繊維を多く含む食べ物
卵は、食物繊維が少ない食材です。食物繊維と一緒に摂取することで、コレステロール値の上昇を抑制する効果が期待できます。
おすすめの組み合わせ
- 野菜
- きのこ
- 海藻
その他の相性の良い食べ物
- トマト: リコピンが豊富で、抗酸化作用がある。
- 納豆: ネバネバ成分が、コレステロール値の上昇を抑制する効果がある。
- ヨーグルト: 乳酸菌が豊富で、腸内環境を整える効果がある。
卵は1日に何個まで?
卵は、栄養価の高い食材ですが、1日に何個まで食べられるかは、個人の健康状態や食事の内容によって異なります。
健康な成人であれば、一般的には1日1~2個程度が目安とされています。
ただし、以下の場合は、個数を控える必要がある場合があります。
- コレステロール値が高い方: コレステロール値が高い方は、卵黄に含まれるコレステロールの摂取量を控える必要があります。
- 糖尿病の方: 糖尿病の方 は、卵の食べ過ぎによって血糖値が上がる可能性があります。
- 脂質異常症の方: 脂質異常症の方 は、卵の食べ過ぎによって中性脂肪値が上がる可能性があります。
- 乳幼児: 乳幼児は、消化機能が未発達なため、卵白を消化吸収するのが難しい場合があります。
卵をたくさん食べたい場合は、1週間単位で調整すれば、問題ありません。例えば、1日に3個食べる日があれば、他の日は1個にするなど、バランスを取ることが大切です。卵は、タンパク質や脂肪分の多い食材なので、野菜や食物繊維を多く含む食品と一緒に食べるようにしましょう。
卵を過剰摂取するとどうなる?
卵は栄養価の高い食材ですが、食べ過ぎると以下のような影響が出る可能性があります。
消化不良や下痢
卵はタンパク質や脂肪分の多い食材なので、消化器官に負担をかける可能性があります。特に、一度に大量の卵を食べると、胃や腸が適切に消化できず、消化不良や下痢を引き起こすことがあります。
アレルギー反応
卵は、食物アレルギーを引き起こしやすい食材の一つです。卵アレルギーを持つ人は、卵を食べるとじんましん、かゆみ、鼻水、呼吸困難などの症状が現れることがあります。
コレステロール値の上昇
卵黄には、コレステロールが多く含まれています。コレステロール値が高い人は、卵を食べ過ぎると、コレステロール値がさらに上昇し、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高める可能性があります。
体臭の変化
卵を食べ過ぎると、体臭が強くなることがあります。これは、卵に含まれるメチオニンという成分が、体内で分解されて硫黄化合物に変化するためです。
その他の注意点
- 卵は、サルモネラ菌などの食中毒菌に感染するリスクがあります。生で食べる場合は、新鮮な卵を使用し、衛生面に注意しましょう。
- 卵は、プリン体も多く含まれています。高尿酸血症や痛風の人は、摂取量を控える必要があります。
卵はいつ食べると良い?
卵は、時間帯によって栄養の吸収率や効果が異なると言われています。
朝食に卵を食べると良い理由
- 卵の良質なタンパク質が、寝起きの体にスイッチを入れ、活動に必要なエネルギーを作り出す
- 朝食のタンパク質は、一日の代謝アップにもつながる
- 卵は、腹持ちが良く、昼食の食べ過ぎを防止する
昼食に卵を食べると良い理由
- 卵のタンパク質は、筋肉の合成を促進し、体力維持に役立つ
- 卵のビタミンB群は、疲労回復効果がある
夕食に卵を食べると良い理由
夕食に卵を食べると良い理由
- 卵のトリプトファンは、セロトニンの材料となり、睡眠の質を高める
- 卵のビタミンA、D、E、Kは、脂溶性ビタミンなので、脂肪と一緒に摂取すると吸収率がアップする
卵は、どの時間帯に食べても栄養価の高い食材です。
自分の体調や生活習慣に合わせて、最適な時間帯を選ぶのがおすすめです。
朝食に食べると、代謝アップや昼食の食べ過ぎ防止
昼食に食べると、体力維持や疲労回復
夕食に食べると、睡眠の質向上
卵の色の違いで栄養は変わる?
卵の殻の色は、鶏の品種によって異なります。白い羽毛の鶏は、白い殻の卵を産む傾向があり、茶色の羽毛の鶏は、茶色の殻の卵を産む傾向があります。
卵の殻の色は、栄養に違いはありません。殻の色は、鶏の品種や飼育環境によって決まるもので、卵そのものの栄養に影響を与えることはありません。
また、卵黄の色は、鶏の飼料に含まれるカロテノイド色素によって異なります。カロテノイド色素は、トウモロコシやパプリカなどの植物に含まれる色素で、栄養価に直接的な影響はありません。
卵は賞味期限切れても食べられる?
卵は賞味期限を過ぎても、適切に保存すれば一定期間は食べることができます。
賞味期限の意味
賞味期限は、「美味しく食べられる期間」を示すものです。賞味期限を過ぎた卵は、味や風味が落ち始める可能性がありますが、必ずしも腐っているわけではありません。
判断方法
卵が腐っているかどうかは、以下の方法で判断することができます。いずれかに異常があれば、食べずに廃棄してください。
- 見た目: ひび割れや白身が濁っていないか
- 香り: 異臭がないか
- 触感: 黄身が弾力があるか
保存方法
卵を長持ちさせるためには、以下の方法で保存してください。
- 冷蔵庫で保存: 10℃以下で保存する
- 密閉容器に入れる: 臭いが移るのを防ぐ
- 洗わない: 卵の表面にある薄い膜は、雑菌の侵入を防ぐ
賞味期限切れの卵の食べ方
賞味期限切れの卵は、必ず加熱調理してから食べるようにしてください。サルモネラ菌などの食中毒菌は、加熱によって死滅します。
卵焼き以外にも下記のような大量消費レシピがあります。
1. 卵黄パスタ
卵黄とパスタを混ぜて作る、濃厚な味わいのパスタです。ベーコンやチーズ、パセリなどを加えると、より美味しくなります。
2. 卵白せんべい
卵白を泡立てて焼いた、サクサクとした食感のおせんべいです。塩昆布や海苔などを混ぜると、違った味わいを楽しめます。
3. 卵焼きサンドイッチ
卵焼きとパンを使ったサンドイッチです。レタスやトマトなどの野菜を一緒に挟むのもおすすめです。
4. 卵とじ丼
卵とじを丼ぶりで食べるレシピです。鶏肉や三つ葉などを加えると、より美味しくなります。
卵は賞味期限を過ぎても、適切に保存すれば一定期間は食べることができます。食べる前に必ず状態を確認し、加熱調理してから食べるようにしてください。
卵はレンジで加熱できる?
卵をレンジで加熱する方法はいくつかありますが、爆発の危険性があるので注意が必要です。
基本的な方法
- 耐熱容器に卵を割り入れ、白身と黄身が均一になるように混ぜる。
- ラップをかけずに、電子レンジ600Wで30秒加熱する。
- 取り出して、固まっている部分とまだ固まっていない部分を混ぜる。
- 再度ラップをかけずに、10秒ずつ様子を見ながら加熱する。
- 固まっていたら完成。
ポイント
- 卵黄に穴を開けておくと、爆発しにくくなります。
- 加熱時間は、卵の個数や大きさ、電子レンジの出力によって異なるので、様子を見ながら調整してください。
- 一度にたくさんの卵を加熱すると、爆発する可能性が高くなります。
- 加熱しすぎると、卵が固くなりすぎてしまいます。
注意事項
- 卵をレンジで加熱する際は、必ず耐熱容器を使用してください。
- ラップをかけると、爆発する可能性が高くなります。
- 加熱しすぎると、卵が爆発する可能性があります。
- 爆発した卵は、大変危険です。火傷をしないように注意してください。
その他
- 温泉卵
- 耐熱容器に卵を入れ、卵が浸るくらいの水を入れる。
- 黄身に爪楊枝などで穴を開ける。
- ラップをかけずに500Wで40~60秒加熱する。
- スクランブルエッグ
- 耐熱容器に卵と牛乳、塩コショウを入れ、よく混ぜる。
- ラップをかけて600Wで1分程度加熱する。
- 取り出してよく混ぜ、固まっていなければ10秒ずつ追加加熱する。
安全性を考慮すると、卵をレンジで加熱する方法はおすすめできません。 どうしてもレンジで加熱したい場合は、上記の注意事項をよく読んで、慎重に作業してください。
卵≒たんぱく質のイメージがあるけど、他にどんな栄養があるんだろう?