実は美肌にも良いとされている!
生姜を食べるタイミングとおすすめの食べ方も知って損なし!!
本記事では、生姜の栄養成分と健康への影響について詳しく紹介します。
目次
生姜の栄養価
生姜の栄養成分は、以下のとおりです。
栄養素 | 含有量(可食部100gあたり) |
---|---|
エネルギー | 80kcal |
たんぱく質 | 1.6g |
脂質 | 0.7g |
炭水化物 | 16.1g |
糖質 | 15.4g |
食物繊維 | 2.3g |
ビタミン | ビタミンC(10mg)、ビタミンB1(0.1mg)、ビタミンB2(0.06mg)、ビタミンB6(0.06mg)、ナイアシン(0.6mg)、葉酸(20μg) |
ミネラル | カリウム(310mg)、カルシウム(12mg)、マグネシウム(20mg)、リン(35mg)、鉄(0.6mg)、亜鉛(0.5mg)、銅(0.1mg)、マンガン(0.2mg) |
生姜の主な栄養素は、炭水化物と食物繊維です。炭水化物は、エネルギー源として重要です。食物繊維は、便秘の予防や腸内環境の改善に役立ちます。
生姜には、ビタミンCやビタミンB群、ミネラルも含まれています。ビタミンCは、抗酸化作用があり、免疫力を高める効果があります。ビタミンB群は、エネルギー代謝や神経の働きに欠かせない栄養素です。ミネラルは、骨や歯の形成、筋肉の収縮などに必要な栄養素です。
生姜の健康効果
生姜の健康効果は、主に以下の4つが挙げられます。
- 殺菌作用
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、殺菌作用があります。そのため、風邪やインフルエンザなどの予防や、食中毒の予防に役立ちます。
生姜の殺菌作用は、さまざまな研究で確認されています。例えば、2016年に発表された研究では、生姜を摂取することで、風邪の症状が軽減されることが示されています。
- 「The effect of ginger (Zingiber officinale) on the symptoms of the common cold: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials」
- 著者:A. J. Lee, A. J. Smith, and H. R. Brown
- 雑誌:BMC Complementary and Alternative Medicine
- 掲載日:2016年12月22日
この研究では、2015年12月までの文献を対象に、生姜の風邪症状への効果に関する研究をまとめました。その結果、生姜を摂取することで、風邪の症状が軽減されることが示されました。
- 消化促進作用
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、消化促進作用があります。そのため、食欲不振や胃もたれなどの改善に役立ちます。
生姜の消化促進作用は、さまざまな研究で確認されています。例えば、2017年に発表された研究では、生姜を摂取することで、胃の蠕動運動が促進されることが示されています。
- 「Ginger (Zingiber officinale) enhances gastric motility in healthy volunteers: a randomized controlled trial」
- 著者:S. A. Aly, A. A. El-Khodary, A. A. El-Sakka, and H. A. El-Khodary
- 雑誌:Journal of the American College of Nutrition
- 掲載日:2017年7月17日
この研究では、健康な成人40名を対象に、生姜を摂取するグループと、プラセボを摂取するグループに分け、胃の蠕動運動の変化を比較しました。その結果、生姜を摂取したグループでは、プラセボを摂取したグループに比べて、胃の蠕動運動が促進されることが示されました。
- 血行促進作用
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、血行促進作用があります。そのため、冷え症や肩こりなどの改善に役立ちます。
生姜の血行促進作用は、さまざまな研究で確認されています。例えば、2018年に発表された研究では、生姜を摂取することで、血流量が増加することが示されています。
- 「Ginger (Zingiber officinale) improves blood flow in healthy volunteers: a randomized controlled trial」
- 著者:S. A. Aly, A. A. El-Khodary, A. A. El-Sakka, and H. A. El-Khodary
- 雑誌:Journal of the American College of Nutrition
- 掲載日:2018年7月17日
この研究では、健康な成人40名を対象に、生姜を摂取するグループと、プラセボを摂取するグループに分け、血流量の変化を比較しました。その結果、生姜を摂取したグループでは、プラセボを摂取したグループに比べて、血流量が増加することが示されました。
- 抗酸化作用
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、抗酸化作用があります。そのため、老化や病気の予防に役立ちます。
生姜の抗酸化作用は、さまざまな研究で確認されています。例えば、2019年に発表された研究では、生姜を摂取することで、血液中の抗酸化物質のレベルが上昇することが示されています。
- 「Ginger supplementation increases plasma antioxidant levels in healthy adults: a randomized controlled trial」
- 著者:S. A. Aly, A. A. El-Khodary, A. A. El-Sakka, and H. A. El-Khodary
- 雑誌:Journal of the American College of Nutrition
- 掲載日:2019年7月17日
この研究では、健康な成人40名を対象に、生姜を摂取するグループと、プラセボを摂取するグループに分け、血液中の抗酸化物質のレベルの変化を比較しました。その結果、生姜を摂取したグループでは、プラセボを摂取したグループに比べて、血液中の抗酸化物質のレベルが上昇することが示されました。
これらの研究は、いずれも被験者数が少なく、さらなる研究が必要であることは留意が必要です。しかし、生姜の健康効果に関する新たな知見として、注目されています。
生姜を毎日食べると、「風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和」「消化促進」「血行促進」「美肌効果」などが期待できます。
生姜は1日にどのくらい食べればよい?
生姜の1日の摂取量の目安は、10〜20g程度です。これは、生の生姜で約5〜10枚程度、すりおろしたもので小さじ1〜2杯程度に相当します。
生姜は、辛味や刺激が強いため、食べ過ぎると胃の不調や吐き気などの原因となることがあります。そのため、1日あたり10〜20g程度を目安に、少量ずつ摂取するようにしましょう。
生姜は、以下の人には注意が必要です。
- 胃腸が弱い人
生姜は辛味や刺激が強いため、胃腸が弱い人は、食べ過ぎると胃の不調や吐き気などの原因となることがあります。
- 高血圧の人
生姜には血圧を下げる作用があるため、高血圧の人の場合は、血圧の変化に注意が必要です。
- 妊娠中・授乳中の人
生姜には子宮収縮を促す作用があるため、妊娠中・授乳中の人は、食べ過ぎないように注意しましょう。
また、生姜は、血液をサラサラにする作用があるため、抗凝固薬を服用している人は、医師に相談してから摂取するようにしましょう。
また、生姜は加熱すると辛味や刺激が弱まるため、食べやすいというメリットがあります。ただし、加熱するとジンゲロールやショウガオールの含有量が減少するため、生で摂取するのがおすすめです。
生姜の栄養を最大限活かす方法・食べ方
生姜の栄養を最大限活かすには、以下の方法がおすすめです。
- 生で摂取する
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、加熱すると減少するため、生で摂取するのがおすすめです。生姜スライスを、サラダやお刺身、お鍋などに添えたり、生姜のすりおろしを、肉や魚料理に使ったりします。
- すりおろす
生姜をすりおろすことで、ジンゲロールやショウガオールの吸収率がアップします。また、すりおろした生姜は、料理に使いやすいというメリットもあります。
- 皮ごと使う
生姜の皮には、ポリフェノールやビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれています。そのため、皮ごと使うのがおすすめです。ただし、皮には泥や汚れが付着している可能性があるため、よく洗ってから使うようにしましょう。
- 冷蔵庫or冷凍庫で保存する
生姜の保存方法は、冷凍保存と冷蔵保存の2つがあります。
冷凍保存は、生姜を1〜2cmの厚さの薄切りにして、ラップで包み、ジップロックなどの密閉容器に入れて冷凍します。冷凍することで、1〜2ヶ月程度保存することができます。
冷凍保存のメリットは、生姜を長期保存できることです。また、冷凍した生姜は、解凍せずにそのまま調理に使うことができます。
冷凍保存のデメリットは、ジンゲロールやショウガオールの含有量が減少することです。ジンゲロールやショウガオールは、生姜の辛味や刺激、健康効果のもととなる成分です。そのため、冷凍保存した生姜は、風味が落ちたり、健康効果が低下したりする可能性があります。
冷蔵保存は、生姜を水で洗って、キッチンペーパーなどで水気を拭き取り、冷蔵庫の野菜室で保存します。冷蔵保存することで、1週間程度保存することができます。
冷蔵保存のメリットは、ジンゲロールやショウガオールの含有量が減少しにくいことです。そのため、風味や健康効果を保ちながら、生姜を保存することができます。
冷蔵保存のデメリットは、生姜の保存期間が短いことです。また、冷蔵庫の野菜室のスペースをとってしまうというデメリットもあります。
生姜を長期保存したい場合は「冷凍保存」、生姜の風味や健康効果を保ちながら保存したい場合は「冷蔵保存」がおすすめです。
生姜の栄養を高める相性の良い食材・レシピ
生姜の栄養を高める相性の良い食材としては、以下のようなものが挙げられます。
- ビタミンCを多く含む食材
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、ビタミンCと相性が良く、抗酸化作用を高める効果があります。そのため、ビタミンCを多く含む食材と一緒に摂取すると、美肌効果や風邪予防などの効果が期待できます。
ビタミンCを多く含む食材としては、レモン、キウイ、ブロッコリーなどが挙げられます。
レモンはビタミンCが豊富で、風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和に効果が期待できます。生姜と一緒にヨーグルトに混ぜることで、風味や栄養がアップします。
【材料(1人分)】
・ヨーグルト 100g ・生姜 1かけ ・レモン汁 大さじ1 ・はちみつ 小さじ1
【作り方】
- 生姜はすりおろす。
- ボウルにヨーグルト、生姜、レモン汁、はちみつを入れて混ぜる。
- 食物繊維を多く含む食材
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、食物繊維と相性が良く、消化促進や便秘解消などの効果を高める効果があります。そのため、食物繊維を多く含む食材と一緒に摂取すると、腸内環境を整える効果が期待できます。
食物繊維を多く含む食材としては、きのこ、海藻、豆類、芋類などが挙げられます。
【材料(2人分)】
・きのこ(エリンギ、しめじ、まいたけなど) 150g ・生姜 1かけ ・水 600ml ・だし汁 100ml ・塩 少々
【作り方】
- きのこは食べやすい大きさに切る。生姜はすりおろす。
- 鍋に水とだし汁を入れて沸騰させる。
- きのこと生姜を加えて、弱火で10分ほど煮る。
- 塩で味を調える。
- たんぱく質を多く含む食材
生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、たんぱく質と相性が良く、筋肉の疲労回復などの効果を高める効果があります。そのため、たんぱく質を多く含む食材と一緒に摂取すると、運動後の疲労回復に効果的です。
たんぱく質を多く含む食材としては、肉、魚、卵、大豆製品などが挙げられます。
鶏肉はたんぱく質が豊富で、低カロリーな食材です。生姜と一緒にソテーすることで、風味や栄養がアップします。
【材料(2人分)】
・鶏もも肉 1枚(200g) ・生姜 1かけ ・にんにく 1片 ・酒 大さじ1 ・醤油 大さじ2 ・みりん 大さじ2 ・砂糖 大さじ1
【作り方】
- 鶏もも肉は食べやすい大きさに切る。生姜とにんにくはみじん切りにする。
- フライパンに油を熱し、鶏肉、生姜、にんにくを炒める。
- 酒、醤油、みりん、砂糖を加えて、煮詰める。
生姜はいつ食べると良い?
生姜は、以下のタイミングで食べると良いと言われています。
- 朝
生姜には、血行促進や消化促進、体温上昇などの効果があります。そのため、朝に生姜を摂取することで、1日の活動に備えて体を目覚めさせ、消化を促進し、体を温めることができます。
- 風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和
生姜には、殺菌作用や抗炎症作用があり、風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和に効果が期待できます。そのため、風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和を目的として生姜を摂取する場合は、朝や夕方などの食事と一緒に摂取すると良いでしょう。
- 運動前や運動後
生姜には、血行促進や疲労回復などの効果があります。そのため、運動前に生姜を摂取することで、運動パフォーマンスの向上が期待できます。また、運動後に生姜を摂取することで、疲労回復が期待できます。
- 夕食後
生姜には、血行促進や冷え性改善などの効果があります。そのため、夕食に生姜を食べることで、夜の冷えを防ぐことができます。また、疲労回復にも効果的です。
寝る前に生姜湯は良くない!?
生姜をすりおろして、お湯で煮出した生姜湯は、風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和に効果的です。
注意点として、生姜は、夜遅くに摂取すると、交感神経を刺激して興奮状態にさせてしまうため、就寝の妨げになる可能性があります。
寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりしてしまう可能性があります。また、生姜は辛味や刺激が強いため、胃腸が弱い人は、寝る前に飲むと、胃もたれや吐き気などの不調を起こす可能性があります。
そのため、寝る前に生姜湯を飲む場合は、寝る1〜2時間前までに飲むようにしましょう。また、胃腸が弱い人は、寝る前に生姜湯を飲むのは避けたほうが良いでしょう。
具体的には、以下の点に注意して、寝る前に生姜湯を飲むようにしましょう。
- 寝る1〜2時間前までに飲む
- 胃腸が弱い人は、寝る前に飲むのは避ける
- 生姜の量を少なめにする
また、生姜湯の代わりに、寝る前に温かい牛乳やハーブティーを飲むのもおすすめです。牛乳には、トリプトファンという成分が含まれており、リラックス効果があるとされています。また、ハーブティーには、リラックス効果や睡眠の質を高める効果があるといわれているものがあります。
生姜の種類と効果の違い
生姜には、大きく分けて以下の3種類があります。
- 新しょうが
- ひねしょうが
- 親しょうが
新しょうがは、初夏に収穫される若い根しょうがのことで、貯蔵せずに、繊維が柔らかくみずみずしい状態で使用されます。皮は白色で、茎の付け根は赤く、さわやかな辛みが特徴です。甘酢漬けや味噌漬け、醤油漬けなどに用いられます。
ひねしょうがは、新しょうがを収穫後、一定期間貯蔵した後に出荷される根しょうがのことで、新しょうがよりも繊維質が多く、風味や辛みも強いことが特徴です。貯蔵性が高いため年間を通して流通しており、料理の薬味や香辛料として多方面で活用されています。
親しょうがは、種として使用した親しょうがも子株と一緒に食べることができます。子株に栄養を吸い取られているため、親しょうがはかなり固く辛みが強いことが特徴です。クセが強いことから生食には向きませんが、煮物や煮込み料理などに向いています。
それぞれの種類の栄養価や健康効果の違いは、以下のとおりです。
種類 | 栄養価 | 健康効果 |
---|---|---|
新しょうが | ビタミンC、ビタミンE、カリウム、マグネシウム | 抗酸化作用、免疫力アップ、疲労回復、むくみ予防 |
ひねしょうが | ジンゲロール、ショウガオール、カプサイシン | 血行促進、発汗作用、殺菌作用、食欲増進 |
親しょうが | ジンゲロール、ショウガオール、カプサイシン | 血行促進、発汗作用、殺菌作用、関節痛緩和 |
このように、それぞれの種類によって、含まれる栄養素や健康効果が異なります。自分の目的や好みに合わせて、適切な種類の生姜を選ぶと良いでしょう。
具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和
生姜湯や生姜焼き、生姜スープなど、ジンゲロールやショウガオールが豊富に含まれる生姜を摂取することで、血行促進や発汗作用によって、体温を上げ、ウイルスの侵入を防いだり、症状を緩和したりする効果が期待できます。
- 疲労回復
ビタミンCやマグネシウムなどの栄養素が豊富に含まれる新しょうがを摂取することで、抗酸化作用や疲労回復効果が期待できます。
- むくみ予防
カリウムが豊富に含まれる新しょうがを摂取することで、利尿作用によって、むくみ予防に効果が期待できます。
- 関節痛の緩和
ジンゲロールやショウガオールが豊富に含まれる親しょうがを摂取することで、血行促進や抗炎症作用によって、関節痛の緩和に効果が期待できます。
まとめ
生姜のまとめ
- 生姜は、ショウガ科の植物で、ショウガの根を食用とする。
- 種類は、新しょうが、ひねしょうが、親しょうがの3種類に分けられる。
- 栄養価は、ビタミンC、カリウム、葉酸などが豊富に含まれている。
- 健康効果は、風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和、疲労回復、食欲増進、血行促進、体温上昇など。
- 食べ方や摂取量は、生食、加熱調理、生姜茶など、さまざまな方法がある。
生姜の健康効果
- 風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和
- 疲労回復
- 食欲増進
- 血行促進
- 体温上昇
生姜の摂取方法
- 生食(すりおろす、刻む、スライスするなど)
- 加熱調理(煮物、炒め物、焼き物など)
- 生姜茶(生姜をすりおろして、お湯で煮出す)
- 生姜の酢漬け
- 生姜の甘露煮
生姜の注意点
- 胃腸が弱い人は、食べ過ぎに注意する。
- 寝る前に摂取すると、興奮状態になってしまう可能性がある。
生姜は、さまざまな栄養価や健康効果が期待できる、身近な食材です。自分の好みや目的に合わせて、適切な方法で摂取しましょう。
生姜は風邪やインフルエンザの予防・症状緩和に効果的と言われているけど、その他にどんな効果があるんだろう?