ベリー類の特徴である美容以外にも、実は効果があるんじゃ!
本記事では、グーズベリーの特徴や健康効果、おすすめの食べ方、他のベリー類と比較した違いまで詳しく紹介します。
目次
グーズベリーとは?
グーズベリーは、スグリ科スグリ属の落葉小低木です。ヨーロッパや北アメリカ原産で、日本では「セイヨウスグリ」や「マルスグリ」とも呼ばれています。果実は緑色から赤、紫色まであり、小粒でブドウのような形をしています。
グーズベリーの特徴
植物としての特徴
- 樹形: 高さは約1mほどで、ブッシュ状に成長します。
- 枝: 枝には鋭い棘があるので、取り扱いには注意が必要です。
- 葉: 3~5裂した葉で、縁には鋸歯があります。
- 花: 5弁の花で、緑色または黄色をしています。
- 開花時期: 5月頃
- 収穫時期: 6~7月頃
果実の特徴
- 形状: 直径約1~2cm。小粒でブドウのような形をしています。
- 色: 緑色、赤色、紫色などがあります。
- 味: 甘酸っぱい味が特徴で、品種によって酸味や甘みのバランスが異なります。
- 食べ方: 生食以外にも、ジャム、ゼリー、パイ、ソースなど様々な加工品に利用されます。
- 栄養: ビタミンC、食物繊維、カリウムなどが豊富に含まれています。
- 栽培: 耐寒性が強く育てやすいですが、暑さにはやや弱いです。また、枝には棘があるので注意が必要です。
グーズベリーの種類
グーズベリーには様々な種類があり、大きく分けてヨーロッパ原産のセイヨウスグリとアメリカ原産のアメリカスグリの2種類に分類されます。
セイヨウスグリ
セイヨウスグリは、ヨーロッパ原産のグーズベリーで、冷涼な気候を好みます。果実は緑色、黄色、赤色、紫色などがあり、甘酸っぱい味が特徴です。代表的な品種は以下の通りです。
- グリーン・グーズベリー: 緑色の果実で、酸味が強いのが特徴です。ジャムやゼリーに向いています。
- レッド・グーズベリー: 赤色の果実で、グリーン・グーズベリーよりも甘みが強いのが特徴です。生食やデザートに向いています。
- ブラック・グーズベリー: 紫色の果実で、最も甘みが強いのが特徴です。デザートワインやリキュールに向いています。
- キャサリン: イギリスで最も人気のある品種の一つで、緑色の果実で甘酸っぱい味が特徴です。
- パレ・ルージュ: フランス原産の品種で、赤い果実でデザートに向いています。
アメリカスグリ
アメリカスグリは、アメリカ原産のグーズベリーで、暑さに強いのが特徴です。果実は緑色、黄色、赤色などがあり、セイヨウスグリよりも酸味が少ないのが特徴です。代表的な品種は以下の通りです。
- ピックスウェル: アメリカで最も人気のある品種の一つで、緑色の果実で甘酸っぱい味が特徴です。
- グレンダール: 赤色の果実で、生食やデザートに向いています。
- フリーダム: 病害虫に強い品種で、緑色の果実で甘酸っぱい味が特徴です。
- レイクレッド: 大粒の赤い果実で、デザートに向いています。
- チャムパイン: 黄色い果実で、ジャムやゼリーに向いています。
グーズベリー100gあたりの栄養成分
栄養素 | 含有量 | 単位 |
---|---|---|
エネルギー | 51 | kcal |
水分 | 85.2 | g |
たんぱく質 | 1.0 | g |
脂質 | 0.1 | g |
炭水化物 | 13.2 | g |
食物繊維 | 2.5 | g |
カリウム | 200 | mg |
ビタミンC | 22 | mg |
葉酸 | 47 | μg |
ビタミンB群、ミネラル類もバランス良く含まれています。特にビタミンCと葉酸の含有量が多く、美容や健康に効果が期待できます。
食物繊維も豊富に含まれているので、便秘解消や腸内環境を整える効果が期待できます。
グーズベリーの健康効果
グーズベリーは、ビタミンC、食物繊維、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれており、様々な健康効果が期待できます。
1. 抗酸化作用
グーズベリーには、ビタミンCやアントシアニンなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。これらの抗酸化物質は、体内の活性酸素を除去し、細胞の酸化を防ぐことで、アンチエイジング効果や生活習慣病の予防効果が期待できます。
2. 免疫力向上
グーズベリーに豊富に含まれるビタミンCは、免疫細胞を活性化し、風邪やインフルエンザなどの感染症予防に効果が期待できます。
3. 美肌効果
ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、シミやたるみなどの肌トラブルを予防する効果が期待できます。また、アントシアニンには、血行促進や目の疲労回復効果も期待できます。
4. 便秘解消
グーズベリーに豊富に含まれる食物繊維は、腸内環境を整え、便秘解消に効果が期待できます。
5. むくみ解消
カリウムには、余分なナトリウムを排出し、むくみを解消する効果が期待できます。
6. その他の健康効果
- 高血圧予防
- 骨粗鬆症予防
- 糖尿病予防
- 貧血予防
グーズベリーが他のベリー類より優れている点は?
- 健康志向の人: 豊富な栄養素と多彩な健康効果を持つグーズベリーは、健康的な食生活を送りたい人におすすめです。
- 美容に関心のある人: ビタミンCやアントシアニンが豊富に含まれているグーズベリーは、美肌効果が期待できます。
- 料理好きな人: ジャム、ゼリー、ジュース、ソースなど、様々な料理に使えるグーズベリーは、料理の幅を広げてくれます。
- ガーデニング好きな人: グーズベリーは比較的育てやすい果樹なので、ガーデニング初心者にもおすすめです。
- 希少価値の高い果物に興味がある人: ブルーベリーやラズベリーとは違った、希少価値の高い果物を味わいたい人におすすめです。
グーズベリーは、他のベリー類と比べて以下のような特徴があります。
- ビタミンC、食物繊維、カリウムの含有量が多い: 特にビタミンCは、キウイフルーツの約2倍、ブルーベリーの約3倍と非常に豊富です。
- アントシアニン: 抗酸化作用の高いアントシアニンも豊富に含まれており、ブルーベリーに匹敵する量です。
- カリウム: カリウムは余分なナトリウムを排出し、むくみ解消に効果があります。
- 希少性: ブルーベリーやラズベリーに比べて栽培量が少ないため、希少価値の高い果物です。
グーズベリーと他のベリー類の比較
項目 | グーズベリー | ラズベリー | ブルーベリー | カシス | ブラックベリー |
---|---|---|---|---|---|
分類 | スグリ科スグリ属 | バラ科キイチゴ属 | ツツジ科スノキ属 | スグリ科スグリ属 | バラ科キイチゴ属 |
原産地 | ヨーロッパ | ヨーロッパ | 北米 | ヨーロッパ | ヨーロッパ |
果実 | 緑、赤、紫 | 赤、黄色 | 青、紫 | 黒 | 黒 |
味 | 甘酸っぱい | 甘酸っぱい | 甘い | 酸っぱい | 甘酸っぱい |
食感 | 弾力がある | 柔らかい | ジューシー | 柔らかい | 柔らかい |
栄養 | ビタミンC、食物繊維、カリウム | ビタミンC、食物繊維、アントシアニン | ビタミンC、アントシアニン、食物繊維 | ビタミンC、アントシアニン、ポリフェノール | ビタミンC、食物繊維、アントシアニン |
健康効果 | 抗酸化作用、免疫力向上、美肌効果、便秘解消、むくみ解消 | 抗酸化作用、免疫力向上、美肌効果、視力保護 | 抗酸化作用、眼精疲労回復、アンチエイジング、認知機能向上 | 抗酸化作用、眼精疲労回復、アンチエイジング、美肌効果 | 抗酸化作用、免疫力向上、美肌効果、便秘解消 |
食べ方 | 生食、ジャム、ゼリー、ジュース、料理 | 生食、ジャム、ゼリー、ジュース、デザート | 生食、ジャム、ゼリー、ジュース、デザート | 生食、ジャム、リキュール、ソース、デザート | 生食、ジャム、ゼリー、ジュース、デザート |
入手難易度 | 比較的容易 | 比較的容易 | 比較的容易 | やや難しい | やや難しい |
価格 | 比較的安価 | 比較的高価 | 比較的高価 | 比較的高価 | 比較的高価 |
グーズベリーの入手方法
グーズベリーは、以下の方法で入手できます。
1. スーパーマーケット
- 比較的大きなスーパーマーケットであれば、果物売り場でグーズベリーを見かけることがあります。
- 旬の時期(5月から7月頃)であれば、より多くのスーパーマーケットで販売される可能性があります。
2. 輸入食材店
- 輸入食材店では、より多くの種類のグーズベリーや、有機栽培のものなどを販売している場合があります。
- 価格はスーパーマーケットよりも高くなりますが、希少価値の高い品種などを手に入れることができます。
3. オンラインショップ
- オンラインショップでは、全国各地の農家や果物専門店からグーズベリーを購入することができます。
- 旬の時期以外でも、安定的に購入できるというメリットがあります。
- 送料がかかる場合があるので、注意が必要です。
4. 農園直売
- グーズベリーを栽培している農園があれば、直売で購入することができます。
- 採れたて新鮮なグーズベリーを、比較的安価で購入できる可能性があります。
- 販売時期や営業時間は、農園によって異なるので、事前に確認が必要です。
5. 自家栽培
- 苗木を購入して、自分でグーズベリーを栽培することもできます。
- 比較的育てやすい果樹なので、初心者でも挑戦しやすいです。
- 収穫の喜びを味わうことができますが、収穫量や品質は天候や栽培管理によって左右されます。
- 旬の時期にスーパーマーケットで購入する: 旬の時期は、グーズベリーが最も安く手に入る時期です。
- 規格外のものを購入する: 形や大きさなどが規格外のものだと、安く販売されている場合があります。
- ジャムやゼリーなどの加工品を購入する: 生のグーズベリーよりも安く手に入れることができます
グーズベリーの推奨摂取量
グーズベリーの推奨摂取量は、特に定められていません。しかし、一般的には1日50~100g程度を目安に摂取するのが良いとされています。
これは、ビタミンCの1日の推奨摂取量(成人男性:90mg、成人女性:75mg)を目安とした量です。
ただし、以下の点に注意する必要があります。
- 体調や体質: 人によって、適切な摂取量は異なります。体調や体質に合わせて、調整してください。
- 酸味: グーズベリーは酸味が強いので、食べ過ぎると胃腸を刺激する可能性があります。
- アレルギー: アレルギーを持っている場合は、食べる前に医師に相談してください。
グーズベリーは、他のベリー類と比べて酸味が強いので、食べ過ぎると胃腸を刺激する可能性があります。また、血糖値を下げる効果があるため、糖尿病の薬を服用している場合は、医師に相談する必要があります。
グーズベリーの栄養を最大限に摂取する食べ方
1. 生で食べる
グーズベリーの栄養素は、加熱すると損なわれてしまうものもあります。そのため、生で食べるのがおすすめです。
- 洗ってそのまま食べる
- ヨーグルトやグラノーラやオートミールにトッピングする
2. ジャムやゼリーにする
ジャムやゼリーにすると、保存期間が長くなり、手軽に食べることができます。
- 砂糖と煮詰めてジャムにする
- ゼラチンを使ってゼリーにする
3. スムージーに入れる
スムージーに入れると、他のフルーツや野菜と一緒に栄養を補うことができます。
- バナナやヨーグルトと一緒にスムージーにする
- ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜と一緒にスムージーにする
4. サラダに入れる
サラダに入れると、彩り鮮やかになり、栄養価もアップします。
- レタスやトマトなどの野菜と一緒にサラダにする
- チーズやナッツ類をトッピングする
5. 焼き菓子に入れる
焼き菓子に入れると、甘酸っぱい味わいが楽しめます。
- マフィンやケーキに入れる
- クッキーに入れる
- 旬の時期(5月~7月頃)に食べる
- 皮ごと食べる
- 加熱する場合は、短時間で済ませる
- 冷凍保存する場合は、なるべく早く冷凍する(グーズベリーは酸味が強いので、食べる前に少し置いて常温に戻しておくと、酸味が和らぎます。)
グーズベリーをいつ食べるのがベスト?
グーズベリーをいつ食べるのがベストかは、目的や体調によって異なってきます。それぞれの場合を詳しく説明します。
目的別の食べるタイミング
栄養を最大限に摂取したい場合:朝食
朝食にグーズベリーを食べると、ビタミンCや食物繊維などの栄養素を効率的に吸収することができます。
- 特に、ビタミンCは午前中に摂取すると吸収率が高くなります。
- 食物繊維は、朝食で摂取することで、便秘解消や血糖値の上昇抑制などの効果が期待できます。
美容効果を期待したい場合:朝食または昼食
朝食や昼食にグーズベリーを食べると、抗酸化作用のあるビタミンCやアントシアニンを摂取することができます。
- これらの栄養素は、シミやたるみなどの肌トラブルを予防する効果が期待できます。
- 昼食に食べる場合は、午後の紫外線対策にも効果的です。
リラックス効果を期待したい場合:夜
夜にグーズベリーを食べると、リラックス効果のあるカリウムを摂取することができます。
- カリウムは、筋肉の緊張をほぐし、心を落ち着かせる効果が期待できます。
- 寝る前に食べる場合は、ヨーグルトやグラノーラにトッピングするのがおすすめです。
その他
- 間食: グーズベリーは、間食にもおすすめです。
- 小腹が空いたときや、甘いものが食べたいときに食べると、栄養補給やデザートとして楽しめます。
- 運動前: 運動前にグーズベリーを食べると、エネルギー補給や疲労回復効果が期待できます。
- 特に、炭水化物と一緒に食べると効果的です。
グーズベリーの旬と食べごろ
グーズベリーの旬は、地域によって異なりますが、一般的には5月~7月頃です。
地域ごとの旬
- 北海道: 7月下旬~8月上旬
- 長野県: 7月下旬~8月上旬
- 東北地方: 7月下旬~8月上旬
食べごろ
グーズベリーは、完熟すると緑色から赤紫色に変化します。完熟したグーズベリーは、甘酸っぱく、香りが良いのが特徴です。
選び方
- 果皮がしっかりとしていて、シワや傷がないもの
- 品種によって異なりますが、全体的に鮮やかな色をしているもの
- 爽やかな酸味のある香りがあるもの
ベリー類の1種、グーズベリー!
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