ただ、注意点もあるから、1日の摂取目安量なども知っておいて☆
本記事では、ひじきの栄養成分と健康への影響について詳しく紹介します。
目次
ひじきの栄養成分
ひじきの100gあたりの栄養成分は、以下のとおりです。
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 139kcal |
たんぱく質 | 1.1g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 5.6g |
食物繊維 | 22.6g |
カルシウム | 1,200mg |
鉄 | 3.2mg |
カリウム | 200mg |
ヨウ素 | 100μg |
ビタミンB1 | 0.07mg |
ビタミンB2 | 0.12mg |
ビタミンC | 1.4mg |
ひじきは、カルシウム、鉄、食物繊維が豊富に含まれている食材です。
- カルシウムは、骨や歯の形成に欠かせない栄養素です。ひじきのカルシウム含有量は、牛乳の約12倍です。
- 鉄は、血液をつくるために必要な栄養素です。ひじきの鉄含有量は、ほうれん草の約2倍です。
- 食物繊維は、腸内環境を整える働きがあります。ひじきの食物繊維含有量は、ごぼうの約7倍です。
ひじきの健康効果
ひじきには、以下のような健康効果が期待されています。
- 骨粗しょう症の予防・改善
ひじきには、カルシウムが豊富に含まれています。カルシウムは、骨や歯の形成に欠かせない栄養素です。ひじきのカルシウム含有量は、牛乳の約12倍です。そのため、ひじきを積極的に摂取することで、骨粗しょう症の予防・改善に役立ちます。
- 貧血の予防・改善
ひじきには、鉄が豊富に含まれています。鉄は、血液をつくるために必要な栄養素です。ひじきの鉄含有量は、ほうれん草の約2倍です。そのため、ひじきを積極的に摂取することで、貧血の予防・改善に役立ちます。
- 便秘の予防・改善
ひじきには、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整える働きがあります。ひじきの食物繊維含有量は、ごぼうの約7倍です。そのため、ひじきを積極的に摂取することで、便秘の予防・改善に役立ちます。
- 生活習慣病の予防
ひじきには、食物繊維やポリフェノールが豊富に含まれています。食物繊維は、血糖値の上昇を抑える働きがあります。ポリフェノールは、抗酸化作用や血液をサラサラにする働きがあります。そのため、ひじきを積極的に摂取することで、生活習慣病の予防に役立ちます。
- 美肌・アンチエイジング
ひじきには、β-カロテンやフィコタンニンなどのポリフェノールが豊富に含まれています。β-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、美肌やアンチエイジングに役立ちます。フィコタンニンは、抗酸化作用や血行を促進する働きがあります。そのため、ひじきを積極的に摂取することで、美肌やアンチエイジングに役立ちます。
ひじきを食べるメリット・デメリット
ひじきを食べるメリットは、以下のとおりです。
- カルシウム、鉄、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれている
ひじきには、カルシウム、鉄、食物繊維が豊富に含まれています。カルシウムは骨や歯の形成に、鉄は血液の生成に、食物繊維は腸内環境の改善に役立ちます。
- 低カロリーで高栄養価
ひじきは、100gあたりのエネルギーが139kcalと低カロリーでありながら、カルシウムや鉄、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。そのため、ダイエットや健康維持にも役立ちます。
- さまざまな料理に活用できる
ひじきは、味噌汁やお吸い物などの定番料理に欠かせない食材ですが、サラダや炒め物など、さまざまな料理に活用することができます。
ひじきを食べるデメリットは、以下のとおりです。
- 無機ヒ素の含有量がやや高い
ひじきには、無機ヒ素が含まれています。無機ヒ素は、摂取量が多いと甲状腺機能亢進症などの健康被害につながる可能性があります。
- 食物繊維が多いので、腹痛や下痢になることがある
ひじきには、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整える働きがありますが、摂取量が多いと腹痛や下痢になることがあります。
ひじきは、栄養価が高くさまざまな料理に活用できる便利な食材です。ただし、無機ヒ素や食物繊維の含有量には注意が必要です。
ひじきは1日どのくらい食べればよい?
ひじきは、1日100g程度を目安に摂取するのがおすすめです。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人男性の1日のひじき摂取量の目安は100g、成人女性は80gとされています。
ひじきには、カルシウムや鉄、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。しかし、無機ヒ素も含まれているため、過剰摂取には注意が必要です。
1日100g程度を目安に摂取することで、ひじきの栄養素を十分に摂取しながら、無機ヒ素の摂取量を抑えることができます。
ひじきを100g摂取するには、乾燥ひじき20g程度を水戻しして、食べます。ひじきを1日100g摂取するには、ひじき煮物1人前程度です。また、ひじきサラダやひじき炒め物など、さまざまな料理に活用することができます。
なお、甲状腺疾患の人は、医師の指示に従って摂取するようにしましょう。妊娠中や授乳中の人は、体調に合わせてひじきの摂取量を調整するようにしましょう。
ひじきの栄養を最大限活かす方法・食べ方
ひじきの栄養を最大限活かすためには、以下の点に注意しましょう。
- 水で戻す際は、さっと水にさらす
ひじきは、水溶性ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。これらの栄養素は、加熱によって壊れやすくなります。そのため、ひじみを水で戻す際は、さっと水にさらす程度にとどめましょう。
- 加熱する際は、短時間で済ませる
ひじきは、水溶性ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。これらの栄養素は、加熱によって壊れやすくなります。そのため、ひじきを加熱する際は、短時間で済ませましょう。
- ひじきを水に戻すときの水量や時間に気を付ける
ひじきを水に戻すときは、以下の点に注意しましょう。
- 水の量は、ひじきの重量の8倍以上
ひじきは、水で戻すと8倍程度に膨らみます。そのため、水の量はひじきの重量の8倍以上になるようにしましょう。
- 水温は、20℃程度の常温かぬるま湯
ひじきは、水温が低いと戻りにくくなります。そのため、水温は20℃程度の常温かぬるま湯にしましょう。
- 戻し時間は、30分程度
ひじきは、30分程度で十分に戻ります。戻しすぎると、栄養素が流出しやすくなります。
- 戻したひじきは、水を切る
戻したひじきは、水を切って、砂やゴミを取り除きましょう。
また、ひじきは、無機ヒ素が含まれています。無機ヒ素は、摂取量が多いと甲状腺機能亢進症などの健康被害につながる可能性があります。そのため、ひじきを水に戻すときは、以下の点にも注意しましょう。
- 水でよく洗う
ひじきは、水でよく洗うことで、無機ヒ素の含有量を減らすことができます。
- 戻し汁は捨てる
ひじきを戻した汁は、無機ヒ素を含んでいる可能性があるため、捨てましょう。
- さまざまな料理に活用する
ひじきは、さまざまな料理に活用できる万能食材です。ぜひ、積極的に摂取して、健康維持に役立てましょう。
ひじきの栄養を高める相性の良い食材・レシピ
ひじきは、カルシウム、鉄、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素をさらに効率よく摂取するためには、相性の良い食材と組み合わせて料理するとよいでしょう。
カルシウム
ひじきには、牛乳の約12倍ものカルシウムが含まれています。カルシウムは、骨や歯の形成に欠かせない栄養素です。カルシウムの吸収を促進する食材としては、以下のようなものがあります。
- ビタミンD
- ビタミンK
- たんぱく質
- 乳酸菌
ビタミンDは、カルシウムの吸収に不可欠な栄養素です。ビタミンDは、日光に当たることで体内で生成されますが、日照時間が短い冬場や室内にいることが多い人は、不足する可能性があります。ビタミンDを多く含む食材としては、鮭、きのこ類、卵などがあります。
ビタミンKは、カルシウムの骨への沈着を促進する栄養素です。ビタミンKを多く含む食材としては、ほうれん草、ブロッコリー、納豆などがあります。
たんぱく質は、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。たんぱく質を多く含む食材としては、肉類、魚介類、大豆製品などがあります。
乳酸菌は、カルシウムの吸収を促進する働きがあるといわれています。乳酸菌を多く含む食材としては、ヨーグルト、納豆、キムチなどがあります。
レシピ例:ひじきと鮭の炊き込みご飯
ひじきと鮭の炊き込みご飯は、ひじきの栄養と鮭の旨味が合わさった、人気の炊き込みご飯です。
鉄
ひじきには、ほうれん草の約2倍もの鉄が含まれています。鉄は、血液の生成に欠かせない栄養素です。鉄の吸収を促進する食材としては、以下のようなものがあります。
- ビタミンC
- ビタミンB12
- たんぱく質
ビタミンCは、鉄の吸収を促進する働きがあります。ビタミンCを多く含む食材としては、レモン、オレンジ、キウイ、ブロッコリーなどがあります。
ビタミンB12は、鉄の吸収に不可欠な栄養素です。ビタミンB12を多く含む食材としては、レバー、赤身の肉、魚介類などがあります。
たんぱく質は、鉄の吸収を助ける働きがあります。たんぱく質を多く含む食材としては、肉類、魚介類、大豆製品などがあります。
レシピ例:ひじき入りいり卵
ひじき入りいり卵は、ひじきの風味と卵の濃厚さが楽しめる、シンプルなレシピです。
食物繊維
ひじきには、ごぼうの約7倍もの食物繊維が含まれています。食物繊維は、腸内環境を整える働きがあります。食物繊維の吸収を促進する食材としては、以下のようなものがあります。
- 水
- オリーブオイル
水は、食物繊維の水溶性を高める働きがあります。オリーブオイルは、食物繊維の吸収を促進する働きがあるといわれています。
レシピ例:ひじきとオリーブオイルのサラダ
ひじきとオリーブオイルのサラダは、ひじきの風味とオリーブオイルの香りが楽しめる、ヘルシーなサラダです。
ひじきと一緒に食べてはいけないものは?
ひじきは、無機ヒ素を微量に含んでいます。無機ヒ素は、摂取量が多いと甲状腺機能亢進症などの健康被害につながる可能性があります。
そのため、ひじきと一緒に食べると、無機ヒ素の吸収を高める恐れのある食材は避けたほうがよいでしょう。
具体的には、以下の食材が挙げられます。
- 牡蠣
- イカ
- タコ
- 貝類
- きのこ類
- ほうれん草
- ブロッコリー
これらの食材には、タンパク質や鉄分などの栄養素が豊富に含まれているため、ひじきと合わせて食べたいと思う人も多いでしょう。しかし、無機ヒ素の吸収を高めてしまう可能性があるため、注意が必要です。
ひじきとこれらの食材を一緒に食べる場合は、以下のような対策をとるとよいでしょう。
- ひじきは水でよく洗い、戻し汁は捨てる。
- 牡蠣やイカ、タコなどの食材は、加熱して食べるようにする。
- きのこ類は、加熱して食べるようにする。
- ほうれん草やブロッコリーは、茹でて水にさらしてから食べるようにする。
ひじきはいつ食べると良い?
ひじきは、いつ食べても良い食材ですが、特におすすめのタイミングは、以下のとおりです。
- 朝食
朝食は、1日のエネルギー源となる大切な食事です。ひじきは、食物繊維や鉄分などの栄養素が豊富に含まれているため、朝食に食べることで、午前中の活力アップにつながります。
- 夕食
夕食は、1日の疲れを癒し、翌日の準備をする食事です。ひじきは、カルシウムやマグネシウムなどの栄養素が豊富に含まれているため、夕食に食べることで、睡眠の質の向上につながります。
また、ひじきは、食事の最初に食べると、腸内環境を整えるのに効果的です。そのため、食事の最初にひじきの煮物やひじきサラダなどを食べるとよいでしょう。
生ひじきと乾燥ひじきどちらが健康的?
乾燥ひじきの方がおすすめ!
生ひじきと乾燥ひじき、どちらが健康的かという点については、栄養価や安全性などの観点から、以下のように考えることができます。
栄養価
生ひじきと乾燥ひじきの栄養価を比較すると、以下のようになります。
栄養素 | 生ひじき | 乾燥ひじき |
---|---|---|
エネルギー | 139kcal | 142kcal |
たんぱく質 | 1.1g | 1.2g |
脂質 | 0.2g | 0.2g |
炭水化物 | 5.6g | 5.8g |
食物繊維 | 22.6g | 23.4g |
カルシウム | 1,200mg | 1,200mg |
鉄 | 3.2mg | 3.2mg |
カリウム | 200mg | 200mg |
ヨウ素 | 100μg | 100μg |
ビタミンB1 | 0.07mg | 0.07mg |
ビタミンB2 | 0.12mg | 0.12mg |
ビタミンC | 1.4mg | 1.4mg |
栄養価の面では、生ひじきと乾燥ひじきには、ほとんど差はありません。どちらも、カルシウム、鉄、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。
安全性
乾燥ひじきは、水戻しをすることで、無機ヒ素の含有量を約3分の1にまで軽減することができます。そのため、安全性の面では、乾燥ひじきの方が優れていると言えます。
まとめ
ひじきは、海藻の一種で、食物繊維やカルシウム、鉄分などの栄養素が豊富に含まれ、さまざまな効能が期待できる栄養価の高い食材です。毎日の食事に取り入れて、健康づくりに役立てましょう。
ひじきの効能まとめ
- 食物繊維:便秘の解消、血糖値の急激な上昇を抑える、コレステロール値を下げる
- カルシウム:骨や歯の形成、骨粗しょう症の予防
- 鉄分:貧血の予防、改善
- ビタミンB群:エネルギー代謝、神経機能の維持
- ヨウ素:甲状腺ホルモンの材料
海藻類の1つ”ひじき”
「美肌」「ダイエット」「冷え性」などの効果も期待できるんだ!