似ている葉野菜、ほうれん草と比べるとどちらが健康に良いんだろう?
本記事では、小松菜の栄養と健康効果について詳しく紹介します。
目次
小松菜100gあたりの栄養成分
小松菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な緑黄色野菜です。
ここでは、小松菜100gあたりの栄養成分を、全体と葉、茎に分けて、わかりやすく表形式でご紹介します。
栄養素 | 全体 (100g) | 葉 | 茎 | 単位 |
---|---|---|---|---|
カロリー | 13kcal | 12kcal | 14kcal | kcal |
水分 | 94.1g | 94.7g | 92.5g | g |
たんぱく質 | 1.6g | 1.6g | 1.5g | g |
脂質 | 0.1g | 0.1g | 0.1g | g |
炭水化物 | 3.0g | 2.9g | 3.2g | g |
食物繊維 | 1.6g | 1.5g | 1.8g | g |
ビタミンA | 450μg | 440μg | 470μg | μg |
β-カロテン | 3.6mg | 3.5mg | 3.8mg | mg |
ビタミンC | 39mg | 38mg | 40mg | mg |
ビタミンE | 1.3mg | 1.3mg | 1.2mg | mg |
ビタミンK | 170μg | 160μg | 180μg | μg |
カルシウム | 170mg | 160mg | 180mg | mg |
鉄 | 2.8mg | 2.7mg | 2.9mg | mg |
カリウム | 500mg | 490mg | 510mg | mg |
マグネシウム | 30mg | 29mg | 31mg | mg |
リン | 50mg | 49mg | 51mg | mg |
出典
その他
- 上記の表は、あくまでも目安です。実際の栄養成分は、栽培方法や産地、調理方法などによって多少異なります。
- 小松菜は、カルシウムや鉄などのミネラルも豊富に含まれています。
- 小松菜は、油と一緒に調理すると、脂溶性ビタミンであるビタミンAやビタミンEの吸収率がアップします。
小松菜の健康効果
小松菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な緑黄色野菜です。古くから「冬のビタミン菜」と呼ばれ、冬の寒い時期に不足しがちな栄養素を補ってくれる貴重な野菜です。
ここでは、小松菜の具体的な健康効果について詳しくご紹介します。
1. 貧血予防
小松菜は、鉄分が豊富に含まれています。鉄分は、赤血球のヘモグロビンを作るために必要な栄養素です。
ヘモグロビンは、酸素を運ぶ役割を担っているので、鉄分が不足すると、酸素不足による貧血を引き起こす可能性があります。
小松菜を食べることで、鉄分を補給し、貧血予防に効果が期待できます。
2. 骨粗鬆症予防
小松菜は、カルシウムが豊富に含まれています。カルシウムは、骨や歯の形成に不可欠な栄養素です。
骨粗鬆症は、骨密度が低下し、骨が弱くなった状態です。カルシウムが不足すると、骨粗鬆症のリスクが高くなります。
小松菜を食べることで、カルシウムを補給し、骨粗鬆症予防に効果が期待できます。
3. 美肌効果
小松菜は、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進する効果があります。コラーゲンは、肌のハリや弾力を維持するのに重要な成分です。
ビタミンCが不足すると、肌のハリや弾力が失われ、シワやたるみが目立つようになります。
小松菜を食べることで、ビタミンCを補給し、美肌効果が期待できます。
4. 便秘解消
小松菜は、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整え、便秘解消に効果があります。
また、食物繊維は、満腹感を与えてくれる効果もあるので、ダイエットにも効果が期待できます。
小松菜を食べることで、食物繊維を補給し、便秘解消やダイエットに効果が期待できます。
5. その他
小松菜には、上記以外にも様々な健康効果があります。
- 抗酸化作用:老化や生活習慣病の原因となる活性酸素を除去する効果があります。
- 免疫力向上:免疫細胞を活性化し、風邪などの感染症予防に効果があります。
- 高血圧予防:カリウムを豊富に含んでおり、血圧を下げる効果があります。
- 疲労回復:ビタミンB群を豊富に含んでおり、疲労回復に効果があります。
小松菜とほうれん草はどちらが栄養価が高い?
小松菜とほうれん草は、どちらも緑黄色野菜として栄養価が高く、食卓に欠かせない食材です。一見似ている両者ですが、実は見た目や味、栄養価などいくつかの違いがあります。
見た目・味
1. 見た目
- 小松菜: 葉は丸みを帯びており、切れ込みはありません。茎は白く太いです。
- ほうれん草: 葉は先端が尖っており、切れ込みがあります。茎は緑色で細いです。
2. 味
- 小松菜: クセがなく、ほんのりとした甘みがあります。
- ほうれん草: アクが強く、苦味があります。
栄養価
栄養素 | 小松菜 (100gあたり) | ほうれん草 (100gあたり) | 単位 |
---|---|---|---|
カロリー | 13kcal | 23kcal | kcal |
たんぱく質 | 1.6g | 2.2g | g |
脂質 | 0.1g | 0.4g | g |
炭水化物 | 3.0g | 3.6g | g |
食物繊維 | 1.6g | 2.2g | g |
ビタミンA | 450μg | 8100μg | μg |
β-カロテン | 3.6mg | 12mg | mg |
ビタミンC | 39mg | 57mg | mg |
ビタミンE | 1.3mg | 2.1mg | mg |
ビタミンK | 170μg | 230μg | μg |
カルシウム | 170mg | 90mg | mg |
鉄 | 2.8mg | 2.8mg | mg |
カリウム | 500mg | 490mg | mg |
マグネシウム | 30mg | 80mg | mg |
リン | 50mg | 90mg | mg |
それぞれの強み
- 小松菜: カルシウム、鉄、ビタミンCが豊富。クセがなく食べやすい。
- ほうれん草: ビタミンA、β-カロテン、食物繊維が豊富。アクが強く、独特の風味がある。
小松菜の選び方と食べ方
小松菜の選び方
- 葉の色: 鮮やかな緑色で、黄色や茶色に変色していないもの
- 茎: 太くてしっかりしているもの
- 全体: 葉がピンと張り、みずみずしいもの
小松菜の食べ方
- アク抜き: 熱湯でさっと茹でるか、電子レンジで加熱してから調理する
- 調理方法: 炒め物、和え物、おひたし、汁物など
- 油と一緒に調理: 脂溶性ビタミンであるビタミンAやビタミンEの吸収率がアップ
栄養を効率よく摂取するには?
- カルシウム:
- ツナやちりめんじゃこ、チーズなどのカルシウム豊富な食材と一緒に食べる
- 食べる際に、ビタミンDを含む食材(鮭、サンマ、しいたけなど)を一緒に摂取すると、カルシウムの吸収率がアップ
- 鉄:
- ビタミンC豊富な食材(レモン、オレンジ、キウイなど)と一緒に食べる
- 動物性たんぱく質(肉、魚、卵など)と一緒に食べる
- 食物繊維:
- 水分をしっかり補給する
- ヨーグルトや納豆などの発酵食品と一緒に食べる
- 小松菜とツナの炒め物: カルシウム、鉄、たんぱく質を効率よく摂取できる
- 小松菜とオレンジのサラダ: ビタミンC、食物繊維を効率よく摂取できる
- 小松菜とチーズの和え物: カルシウム、食物繊維を効率よく摂取できる
- 小松菜と豚肉の煮物: 鉄、たんぱく質を効率よく摂取できる
- 小松菜とわかめの味噌汁: カルシウム、食物繊維、ミネラルを効率よく摂取できる
小松菜は、旬の冬に食べると栄養価がより高くなります。
小松菜の簡単レシピ
ここでは、小松菜を使った簡単レシピを2つご紹介します。
1. 小松菜のおひたし
材料
- 小松菜 1束
- かつお節 適量
- しょうゆ 小さじ1
- みりん 小さじ1
- 削り節 適量
作り方
- 小松菜を洗って根元を切り落とし、食べやすい大きさに切る。
- 鍋に湯を沸かし、塩少々を加えて小松菜を茹でる。
- 小松菜が茹だったら、水気をしっかり絞る。
- 皿に小松菜を盛り付け、かつお節、しょうゆ、みりんをかける。
- 削り節を添えて完成。
ポイント
- 小松菜は、茹ですぎないように注意する。
- しょうゆとみりんの量は、お好みで調整してください。
- 練りごまやマヨネーズを加えると、コクが出て美味しくなります。
2. 小松菜ナムル
材料
- 小松菜 1束
- ごま油 大さじ1
- 塩 小さじ1/2
- すりごま 大さじ1
- 白ごま 適量
作り方
- 小松菜を洗って食べやすい大きさに切る。
- 鍋に湯を沸かし、塩少々を加えて小松菜を茹でる。
- 小松菜が茹だったら、水気をしっかり絞る。
- ボウルにごま油、塩、すりごまを入れ、よく混ぜる。
- 3.の小松菜を加えて、全体に味が絡むように混ぜる。
- 白ごまをトッピングして完成。
ポイント
- 小松菜は、茹ですぎないように注意する。
- ごま油の代わりに、オリーブオイルを使っても美味しくできます。
- 他の野菜を加えても美味しくいただけます。
小松菜は1日何束食べるとよい?
小松菜の1日の推奨摂取量は、個人差や体調によって異なりますが、一般的には 1~2束(約30~60g)程度と言われています。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、30~69歳の男性の緑黄色野菜の目標摂取量は350g以上、女性の目標摂取量は270g以上とされています。
小松菜は、1束(約100g)あたり約120gの緑黄色野菜が含まれています。
つまり、男性は1日3束、女性は2束程度を目安に食べると、緑黄色野菜の目標摂取量を満たすことができます。
ただし、小松菜はカリウムを多く含んでいるため、腎臓機能が低下している場合は食べ過ぎに注意が必要です。また、食物繊維が豊富なため、食べ過ぎるとお腹が張ったり、下痢になったりする可能性もあります。
小松菜はいつ食べると良い?
小松菜は、旬の冬(12月~2月)に食べると、栄養価が最も高くなります。
冬は寒さに耐えるために、小松菜は甘みと栄養を蓄えるため、葉が厚く、やわらかくなります。また、冬の小松菜はアクが少なく、苦味が少ないため、食べやすいという特徴もあります。
ただし、ハウス栽培技術の発達により、小松菜は1年中出回っています。旬以外の時期でも、比較的栄養価の高い状態を保っているので、安心して食べることができます。
1年を通してスーパーでもよく見かける小松菜!
じつは栄養価の高い野菜なんだよ☆