身近な食品にも含まれているから、効果とあわせて商品や摂る際の注意点も知っておいて!
本記事では、甘草(かんぞう)の栄養や健康効果について詳しく解説します。
目次
甘草とは?
甘草(カンゾウ)は、マメ科の多年草で、中国原産の植物です。根や茎から抽出される甘草エキスは、漢方薬や食品添加物として古くから利用されています。
甘草の主な特徴
- 甘味:砂糖の50倍の甘味を持つ
- 薬効:咳止め、痰切り、解毒、抗炎症など
- 用途:漢方薬、食品添加物、菓子、飲料
甘草を購入できる場所
甘草はスーパーで甘草を見かけることはあまりありません。主な理由は以下の3つです。
- 需要が少ない: 甘草は独特の風味があり、好き嫌いが分かれる
- 扱いが難しい: 生の甘草は日持ちが悪く、乾燥させる必要がある
- 入手困難: 日本では栽培量が少なく、中国からの輸入に頼っている
甘草を購入できる場所としては、以下の3つがおすすめです。
- 薬局: 漢方薬として購入できる
- ネットショップ: 生の甘草、乾燥甘草、甘草エキスなど様々な形態で購入できる
- 専門店: 漢方薬店や健康食品店などで購入できる
甘草の利用方法
- 漢方薬: 煎じ薬や粉末状の漢方薬として服用する
- 食品添加物: 菓子や飲料の甘味料として使用される
- お茶: 乾燥甘草を煮出して飲む
- 料理: 煮物や炒め物などの味付けに使用する
甘草の栄養成分
100gあたりの栄養
成分名 | 含量 |
---|---|
水分 | 72.2g |
たんぱく質 | 1.9g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 24.7g |
食物繊維 | 3.5g |
灰分 | 1.0g |
エネルギー | 104kcal |
主な栄養素とその働き
- グリチルリチン: 甘草の甘味成分。抗炎症作用、抗菌作用、抗ウイルス作用などがある。
- フラボノイド: 抗酸化作用、抗炎症作用、血管保護作用などがある。
- アスパラギン酸: 疲労回復効果、利尿作用などがある。
- カリウム: 体内の余分なナトリウムを排出し、むくみや高血圧予防効果が期待できる。
- カルシウム: 骨や歯の形成を助ける。
- 鉄分: ヘモグロビンの構成成分であり、貧血予防効果が期待できる。
甘草の健康効果
1. 呼吸器系の症状を緩和する
- 咳止め: 甘草に含まれるグリチルリチンには、抗炎症作用や抗菌作用があり、咳や痰の症状を緩和する効果があります。
- 気管支炎: 甘草は、気管支の炎症を抑え、気管支炎の症状を緩和する効果があります。
- 咽頭炎: 甘草は、喉の痛みや炎症を抑え、咽頭炎の症状を緩和する効果があります。
2. 消化器系の症状を改善する
- 胃炎: 甘草は、胃粘膜の炎症を抑え、胃炎の症状を改善する効果があります。
- 胃潰瘍: 甘草は、胃酸の分泌を抑制し、胃潰瘍の症状を改善する効果があります。
- 十二指腸潰瘍: 甘草は、十二指腸粘膜の炎症を抑え、十二指腸潰瘍の症状を改善する効果があります。
3. アレルギー症状を抑制する
- 抗ヒスタミン作用: 甘草には、抗ヒスタミン作用があり、アレルギー症状を抑える効果があります。
- アトピー性皮膚炎: 甘草は、アトピー性皮膚炎の症状を緩和する効果があります。
4. 抗炎症作用
- 関節炎: 甘草は、関節炎の痛みや炎症を抑える効果があります。
- リウマチ: 甘草は、リウマチの症状を緩和する効果があります。
5. その他
- 抗がん作用: 甘草には、抗がん作用があることが研究で示唆されています。
- 抗ウイルス作用: 甘草には、抗ウイルス作用があり、インフルエンザやヘルペスなどのウイルス感染症の予防・治療に効果があるとされています。
- 美肌効果: 甘草には、抗酸化作用があり、シミやシワなどの老化を防ぎ、美肌効果が期待できます。
甘草を摂る方法
甘草は漢方だけでなく、様々な形で摂取できます。以下に、甘草の摂取方法と、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
1. 漢方
- メリット: 様々な生薬と組み合わせることで、複数の症状を同時に改善できる
- デメリット: 煎じ方が面倒、独特の風味がある
2. サプリメント
- メリット: 手軽に摂取できる、持ち運びがしやすい
- デメリット: 添加物や賦形剤が含まれている場合がある
3. 食品
- メリット: 他の食材と組み合わせて、料理を楽しめる
- デメリット: 甘草の独特の風味が苦手な人は、食べにくい
4. 飲料
- メリット: 手軽に摂取できる
- デメリット: 糖分やカロリーが含まれている場合がある
甘草が多く含まれる食品は?
甘草は、独特の風味を持つため、好き嫌いが分かれる食材です。しかし、健康効果が豊富で、様々な食品に使用されています。
多く含まれる食品
- 漬物: たくあん、野沢菜漬けなど、多くの漬物に甘草が使用されています。
- 味噌: 味噌の甘味と旨味を出すために、甘草が使用されています。
- 醤油: 醤油の風味と色合いを良くするために、甘草が使用されています。
- つくだ煮: 佃煮の甘味と照りを出すために、甘草が使用されています。
- 菓子: 甘草飴、甘草湯など、甘草の風味を生かした菓子があります。
- 飲料: 麦茶、ウーロン茶など、一部の飲料に甘草が使用されています。
- 医薬品: 咳止めや胃腸薬など、多くの医薬品に甘草が配合されています。
その他
- ドレッシング
- ソース
- タレ
- インスタントラーメン
- 冷凍食品
- 加工肉
- 魚肉練製品
甘草は1日に何グラムまでが良い?
1日の摂取量
甘草の1日の摂取量は、グリチルリチン酸の量で換算されます。グリチルリチン酸は、甘草の甘味成分であり、過剰摂取すると副作用が現れる可能性があります。
- 一般の人: 50mg以下
- 高齢者: 25mg以下
- 小児: 体重1kgあたり1mg以下
食品中のグリチルリチン酸量
食品によって、グリチルリチン酸の量は大きく異なります。
- 甘草飴: 1個あたり約10mg
- 麦茶: 100mlあたり約1mg
- たくあん: 100gあたり約2mg
- 味噌: 100gあたり約1mg
摂取時の注意点
甘草は、妊娠中や授乳中の女性、持病のある人は服用前に医師に相談する必要があります。甘草を多量に含む食品を継続的に摂取する場合は、グリチルリチン酸の総量に注意する必要があります。
以下の症状が現れた場合は、甘草の摂取を中止し、医師に相談する必要があります。
- 高血圧
- 低カリウム血症
- むくみ
- 頭痛
- 吐き気 、倦怠感
デザイナーズフーズ上位にくる”甘草(かんぞう)”
健康だけじゃなくて、美容にも良いらしいよ!