梨は、食物繊維、ビタミンC、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれていて美容の効果もあるんじゃ!
本記事では、梨の栄養成分と健康への影響について詳しく紹介します。
目次
梨の健康効果は?
梨には、さまざまな健康効果が期待されています。
- 便秘の予防や改善
梨には、食物繊維が豊富に含まれています。梨には、100gあたり2.5gの食物繊維が含まれており、りんごやバナナなどの果物と比べて、比較的多い量です。食物繊維は、便の量を増やし、腸のぜん動運動を促進する働きがあります。そのため、便秘の予防や改善に効果が期待されています。
- 美肌の維持
梨には、ビタミンCが豊富に含まれています。100gあたり10mgのビタミンCが含まれており、りんごやバナナなどの果物と比べて、比較的多い量です。ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進する働きがあります。コラーゲンは、肌のハリや弾力を保つために必要な成分です。そのため、美肌の維持に効果が期待されています。
- むくみの予防や改善
梨には、カリウムが豊富に含まれています。100gあたり140mgのカリウムが含まれており、りんごやバナナなどの果物と比べて、比較的多い量です。カリウムは、体内の余分な水分や塩分を排出する働きがあります。そのため、むくみの予防や改善に効果が期待されています。
- 動脈硬化の予防
梨には、ポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールは、血液中のコレステロール値を下げる働きがあります。そのため、動脈硬化の予防に効果が期待されています。
- 高血圧の予防
梨には、カリウムが豊富に含まれています。カリウムは、血圧を下げる働きがあります。そのため、高血圧の予防に効果が期待されています。
- 疲労回復
梨には、アスパラギン酸が豊富に含まれています。アスパラギン酸は、疲労回復に効果的なアミノ酸です。そのため、疲労回復に効果が期待されています。
- 口臭の予防
梨には、ペクチンが豊富に含まれています。ペクチンは、口の中で細菌の繁殖を抑える働きがあります。そのため、口臭の予防に効果が期待されています。
梨の栄養価
梨の100gあたりの栄養価は、以下のとおりです。
栄養素 | 量 |
---|---|
エネルギー | 57kcal |
たんぱく質 | 0.5g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 14.5g |
食物繊維 | 2.5g |
ビタミンC | 10mg |
ビタミンB1 | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.03mg |
ビタミンB6 | 0.07mg |
ビタミンE | 0.3mg |
ナイアシン | 0.3mg |
葉酸 | 2μg |
カリウム | 140mg |
カルシウム | 10mg |
鉄分 | 0.3mg |
亜鉛 | 0.1mg |
梨は、水分量が多く、さっぱりとした味わいの果物です。
栄養価の面では、食物繊維やビタミンCが豊富に含まれています。食物繊維は、便秘の予防や腸内環境の改善に役立ちます。ビタミンCは、風邪の予防や美肌に効果が期待されています。
また、梨にはカリウムも豊富に含まれています。カリウムは、むくみの予防や高血圧の予防に効果が期待されています。
梨の栄養を最大限活かす方法
選び方
- 旬の時期を選ぶ: 梨は8月~9月が旬です。旬の時期は栄養価が高く、味が良い。
- 形: 全体的に丸みを帯びていて、ハリがあるものを選ぶ。
- 色: 種類によって異なるが、全体的に色ムラがなく、鮮やかなものが良い。
- 重量: 同じ大きさなら、ずっしり重みがあるものが良い。
- 傷: 傷やヘタの周りの傷みがないものを選ぶ。
- 軸: 軸が太く、しっかりとしているものが良い。
- 香り: 良い香りがするものは、完熟に近い状態。
- 皮: 梨の皮には、食物繊維やポリフェノールなどの栄養素が豊富に含まれているので、皮ごと食べる場合は、農薬が付着していない有機栽培のもの選ぶ。
保存方法
- 冷暗所で保存する: 梨は、冷暗所で保存するのがおすすめです。冷蔵庫に入れる場合は、野菜室に入れる。
- 常温で追熟させる: 固い梨は、常温で追熟させることで甘くなります。
- 冷凍保存: 長期間保存したい場合は、冷凍保存も可能です。皮をむいて、適当な大きさに切って冷凍しましょう。
皮ごと食べる
梨の皮には、食物繊維やポリフェノールなどの栄養素が豊富に含まれています。そのため、皮ごと食べることで栄養を最大限摂取することができます。ただし、皮には農薬が付着している可能性があるので、よく洗ってから食べるようにしましょう。
加熱せずに食べる
梨を加熱すると、ビタミンCが壊れやすくなります。そのため、ビタミンCを効率よく摂取したい場合は、生食にしましょう。尚、カリウムや食物繊維を効率よく摂取したい場合は、加熱しても問題ありません。
梨は1日にどのくらい食べるのが良い?
梨は1日に1個程度(約200g)食べるのがおすすめです。これは、厚生労働省・農林水産省が推奨する果物の1日あたりの摂取量(200g)に基づいています。
ただし、これはあくまでも目安です。年齢や性別、体格、活動量、健康状態などによって、適切な摂取量は異なります。
梨の栄養価を高める相性の良い食材
1. ヨーグルト
梨とヨーグルトは、食物繊維と乳酸菌の相性が良い組み合わせです。食物繊維は腸内環境を整え、乳酸菌は善玉菌を増やす効果があります。一緒に摂取することで、便秘解消や免疫力アップ効果が期待できます。
梨とヨーグルトのパフェ: 梨とヨーグルトを交互に重ね、グラノーラやハチミツをかけると、栄養価の高いデザートになります。
2. チーズ
梨とチーズは、甘味と酸味、塩味が合わさって、味のバランスが良く、お互いの風味を引き立てます。また、チーズに含まれるカルシウムと梨に含まれるビタミンCは、吸収率を高める効果があります。
3. ナッツ類
梨とナッツ類は、食感の組み合わせが良く、食べ応えのある組み合わせです。また、ナッツ類に含まれるオレイン酸やビタミンEは、抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できます。
梨とチーズのサラダ: 梨とチーズを薄切りにして、レタスやクルミと合わせてサラダにすると、食感が良く、栄養価も高くなります。
4. 鶏肉
梨と鶏肉は、甘味と酸味が鶏肉の旨味を引き立てます。また、梨に含まれるビタミンCは、鶏肉のタンパク質の吸収率を高める効果があります。
梨と鶏肉のソテー バルサミコ酢ソース: 梨と鶏肉をソテーし、バルサミコ酢ソースをかけると、甘酸っぱい味わいで、栄養価も高くなります。
5. クルミ
梨とクルミは、食感と風味の相性が良い組み合わせです。また、クルミに含まれるオメガ3脂肪酸は、血液をサラサラにする効果があり、生活習慣病の予防に役立ちます。
梨とクルミのコンポート: 梨とクルミを煮込み、コンポートにすると、デザートや朝食に最適です。
梨はいつ食べると良い?
梨は、朝・昼・夜、どの時間帯に食べても良い果物です。それぞれ時間帯によって、期待できる効果や注意点が異なるので、詳しく説明していきます。
朝
- 空腹時に食べることで、梨の栄養素を効率良く吸収できます。
- 食物繊維が豊富なので、便秘解消効果が期待できます。
- 水分も多く含まれているので、水分補給にもなります。
- ただし、胃腸が弱い人は、冷たい梨を朝に食べると腹痛を起こす可能性があるので注意が必要です。
昼
- 食前に食べることで、血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。
- 食物繊維が豊富なので、満腹感を得やすく、ダイエット中の食事にもおすすめです。
- ただし、食べ過ぎると午後の眠気の原因になる可能性があるので注意が必要です。
夜
- 寝る前の2~3時間前に食べることで、消化が良く、睡眠の妨げになりにくい。
- カリウムが含まれているので、むくみや高血圧予防効果が期待できます。
- ただし、水分も多く含まれているので、寝る直前に食べるとトイレが近くなる可能性があるので注意が必要です。
幸水と豊水は何が違う?
項目 | 幸水 | 豊水 |
---|---|---|
収穫時期 | 8月上旬~中旬 | 8月中旬~9月上旬 |
形状 | 左右対称な円形 | 左右対称な円形、やや下膨れ |
色 | 黄緑色 | 黄金色 |
大きさ | 300g前後 | 350g前後 |
味 | 甘味が強く、酸味が少ない | 甘味と酸味のバランスが良い |
食感 | 果肉が柔らかく、ジューシー | 果肉がやや硬め、しっかりとした食感 |
日持ち | 短い (冷蔵保存で3~4日) | 長い (冷蔵保存で1週間程度) |
皮 | むきやすい | むきにくい |
栽培量 | 多い | 少ない |
価格 | 安価 | やや高価 |
おすすめの食べ方 | 生食、ジャム、ゼリー | 生食、コンポート、ワイン煮 |
幸水と豊水は、どちらも人気のある梨の品種ですが、収穫時期、形状、色、大きさ、味、食感、日持ち、皮、栽培量、価格、おすすめの食べ方などに違いがあります。
幸水は、
- 収穫時期が早く、
- 甘味が強く、酸味が少ないのが特徴です。
- 果肉が柔らかく、ジューシーで、
- 生食やジャム、ゼリーなどに向いています。
一方、豊水は、
- 収穫時期が遅く、
- 甘味と酸味のバランスが良いのが特徴です。
- 果肉がやや硬めで、しっかりとした食感があり、
- 生食やコンポート、ワイン煮などに向いています。
梨と洋梨の違いとは?
以下のように、梨と洋梨は、形、食感、味、栄養価、代表的な品種、収穫時期など、さまざまな点で違いがあります。
項目 | 梨 | 洋梨 |
---|---|---|
原産地 | 中国 | ヨーロッパ |
形 | 丸い球形 | ひょうたん形 |
食感 | シャリシャリとした食感 | ねっとりとした食感 |
味 | 甘酸っぱい味 | 甘みと香りがある |
栄養価 | 食物繊維、ビタミンC、カリウム | 食物繊維、ビタミンC、カリウム、ポリフェノール |
代表的な品種 | 豊水、二十世紀、新高、幸水、秋麗 | ラ・フランス、ルレクチェ、秋田梨、新玉、秋華梨 |
収穫時期 | 8月〜11月 | 9月〜12月 |
梨は、食物繊維、ビタミンC、カリウムが豊富に含まれています。食物繊維は便秘解消や腸内環境の改善に役立ち、ビタミンCは免疫力アップや美容に効果的です。カリウムはむくみ解消や高血圧予防に効果的です。
洋梨は、梨と同様に食物繊維、ビタミンC、カリウムが豊富に含まれています。また、ポリフェノールも含まれています。ポリフェノールは抗酸化作用があり、老化や生活習慣病の予防に効果的です。
どちらが健康に良いかは、食べる人の好みや目的によって異なります。
例えば、便秘解消や腸内環境の改善、免疫力アップや美容、むくみ解消や高血圧予防を目的とする場合は、梨がおすすめです。老化や生活習慣病の予防を目的とする場合は、ポリフェノールが豊富な洋梨がおすすめです。
梨の最も美味しい旬の時期は、8月~10月。甘くて瑞々しい梨にはどんな健康効果があるんだろう?