実は運動量の違いにもよるんだ。
また、タンパク質の吸収を阻害する栄養素、促進する栄養素も知っておくと、効率よく摂取できるよ☆
本記事では、タンパク質の性質や健康効果について詳しく紹介します。
タンパク質の性質
タンパク質は、アミノ酸が20種類組み合わさってできた高分子化合物です。タンパク質は、私たちの体にとって欠かせない栄養素です。毎日の食事からバランスよく摂取するようにしましょう。
タンパク質の種類は、大きく分けて動物性タンパク質と植物性タンパク質の2つに分けられます。動物性タンパク質は、肉、魚、卵、乳製品などに多く含まれます。植物性タンパク質は、大豆製品、穀類、野菜などに多く含まれます。
タンパク質の効果
タンパク質は、私たちの体の中でさまざまな働きをする栄養素です。その健康効果は、以下のとおりです。
- 筋肉や骨などの組織を形成する
タンパク質は、筋肉や骨などの組織を構成する主な成分です。タンパク質が不足すると、筋肉量や骨密度が低下し、疲れやすくなったり、骨折しやすくなったりします。タンパク質を十分に摂取することで、健康寿命の延伸が期待できます。
- ホルモンや酵素などの機能を調節する
タンパク質は、ホルモンや酵素などの機能を調節する働きがあります。ホルモンや酵素は、私たちの体のさまざまな働きをコントロールしています。タンパク質が不足すると、ホルモンや酵素の働きが低下し、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。
- 免疫力を高める
タンパク質は、免疫細胞の働きをサポートする働きがあります。免疫細胞は、私たちの体を病原体から守る働きをしています。タンパク質が不足すると、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。
- 傷を修復する
タンパク質は、傷を修復する働きがあります。タンパク質が不足すると、傷の治りが遅くなります。
- ダイエット効果
タンパク質は、食欲を抑える働きがあることがわかっています。また、筋肉量を増やすことで、基礎代謝を高め、ダイエット効果が期待できます。
- 美容効果
タンパク質は、髪や肌、爪などの健康を保つ働きがあります。タンパク質が不足すると、髪や肌、爪が傷みやすくなります。また、傷を修復する働きもあるため、タンパク質が不足すると、傷の治りが遅くなります。
タンパク質の1日の摂取目安量
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、タンパク質の1日の摂取目安量は、成人男性で65g、成人女性で50gです。
ただし、運動量や体重によっても必要量は変わってきます。
- 運動量が多い人:成人男性で85g、成人女性で70g
- 筋肉量が多い人:成人男性で80g、成人女性で65g
- 体重が少ない人:成人男性で70g、成人女性で55g
以下の食品を組み合わせて、1日に複数回に分けて摂取することで、効率よくタンパク質を摂取することができます。
- 鶏胸肉(100g):31g
- 豚ヒレ肉(100g):22g
- 牛赤身(100g):25g
- 卵(1個):6g
- 牛乳(100ml):3.3g
- ヨーグルト(100g):4.2g
- 豆腐(1丁):10g
- 納豆(1パック):7g
また、植物性タンパク質と動物性タンパク質を組み合わせて摂取することで、不足しがちなアミノ酸を補うことができます。
- 朝食:卵焼きとご飯
- 昼食:鶏の唐揚げとご飯
- 夕食:鮭のムニエルとサラダ
この食事では、1日に約60gのタンパク質を摂取することができます。
また、間食にもタンパク質を摂取することをおすすめします。例えば、ナッツやチーズ、ヨーグルトなどを摂取するとよいでしょう。
自分のライフスタイルや好みに合わせて、タンパク質をバランスよく摂取するようにしましょう。
タンパク質を効率よく摂取するポイント
タンパク質を効率よく摂取するには、以下の点に注意しましょう。
- 1日に複数回に分けて摂取する
タンパク質は、1回に大量に摂取しても、吸収されにくいです。小腸は、タンパク質を消化・吸収する場所です。小腸には、タンパク質を消化・分解する酵素や、消化・分解されたタンパク質を吸収するたんぱく質輸送体などの働きがありますが、一度に消化・吸収できるタンパク質の量には限界があります。
1日に複数回に分けて摂取することで、効率よく吸収することができます。
- 動物性タンパク質と植物性タンパク質を組み合わせて摂取する
タンパク質は、20種類のアミノ酸が組み合わさってできています。20種類のアミノ酸のうち、9種類は体内で作り出すことができず、食事から摂取する必要があります。動物性タンパク質には、9種類の必須アミノ酸がすべて含まれていますが、植物性タンパク質には、一部の必須アミノ酸が不足しているものがあります。
動物性タンパク質と植物性タンパク質を組み合わせて摂取することで、不足しがちなアミノ酸を補うことができます。
- 肉や魚は脂身を取り除く
動物性タンパク質には、筋肉の維持・増強に役立つタンパク質や、免疫力を高めるタンパク質などが含まれています。
しかし、肉や魚の脂身には、コレステロールや飽和脂肪酸が多く含まれています。健康のためには、脂身を取り除いて摂取しましょう。
- 大豆製品を積極的に摂取する
植物性タンパク質は、タンパク質の含有量は動物性タンパク質に比べて少ないですが、食物繊維やビタミン、ミネラルの含有量が豊富です。
大豆製品には、良質な植物性タンパク質が豊富に含まれています。豆腐、納豆、豆乳などを積極的に摂取しましょう。
タンパク質と相性の良い栄養素、悪い栄養素
タンパク質と相性の良い栄養素は、以下のとおりです。
- ビタミンB6
ビタミンB6は、タンパク質の代謝を促進する働きがあります。タンパク質を効率よく吸収するためには、ビタミンB6を一緒に摂取するとよいでしょう。
- ビタミンC
ビタミンCは、鉄分の吸収を促進する働きがあります。鉄分は、タンパク質の合成に必要な栄養素です。鉄分を多く含む食材と一緒にビタミンCを摂取すると、鉄分の吸収率を高めることができます。
- マグネシウム
マグネシウムは、タンパク質の合成に必要な栄養素です。マグネシウム不足になると、タンパク質の合成が低下する可能性があります。
タンパク質と相性の悪い栄養素は、以下のとおりです。
- カルシウム
カルシウムは、タンパク質の吸収を阻害する働きがあります。カルシウムを含む食材と一緒にタンパク質を含む食材を摂取する場合は、食間に間隔を空けるようにしましょう。
- 亜鉛
亜鉛は、タンパク質の代謝に必要な栄養素ですが、過剰に摂取すると、タンパク質の合成が阻害される可能性があります。亜鉛を含む食材を多く摂取している場合は、タンパク質を含む食材を控えるようにしましょう。
- タンニン
タンニンは、紅茶やコーヒーに多く含まれる栄養素です。タンニンは、タンパク質の吸収を妨げる働きがあります。タンパク質を摂取する際には、紅茶やコーヒーを一緒に飲まないように注意しましょう。
タンパク質を効率よく吸収するためには、相性の良い栄養素を一緒に摂取することが大切です。また、相性の悪い栄養素を過剰摂取しないことも大切です。
まとめ
タンパク質は、筋肉や骨などの組織を形成する、ホルモンや酵素などの機能を調節する、免疫力を高める、傷を修復するなどの働きがあります。
タンパク質の1日の摂取目安量は、成人男性で65g、成人女性で50gです。
タンパク質を効率よく摂取するためには、以下の点に注意しましょう。
- 1日に複数回に分けて摂取する
- 動物性タンパク質と植物性タンパク質を組み合わせて摂取する
- 胃腸の調子を整える
- タンパク質の種類をバランスよく摂取する
- タンパク質を摂取するタイミングを工夫する
タンパク質をバランスよく摂取して、健康を維持しましょう。
筋肉アップや健康維持に大切なタンパク質。
1日何を、どのくらい食べたら十分なタンパク質を摂取できるんだろう?